風紀を守らない風紀委員の日常   作:ポンメルン

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朝の風景2

北只は僕を引きずっている間も何やらブツブツと文句を言っており、そして僕はと言えば周囲からの奇異の視線に耐えながらただ引きずられて行く。

 

やがて風紀委員会室に着き、北只は律儀にノックをして

 

「失礼します」

 

と言ってから扉をあけ再び僕を引きずりながら中へと歩き出す。

 

絶対に他人の襟元を掴んで引きずっていく方が失礼だとおもうんだけどな………

 

なんて思いながら広い広い部屋の中へと引きずられていると、北只が立ち止まり僕の方へと向き直った。

 

このままだとまた怒鳴られそうだしここは1つ………

 

「ん?どうした北只、今さらになって僕の無実に気がついたのかな?まあ今さら謝ったって許してあげないけどね!」

「はぁ?何を言ってるんですかあなたは?完全にあなたが悪でしょう、私が謝るなんてお門違いもいい所ですね」

 

少しお茶目にボケてみたらイケると思ったけどこの風紀大好き女の北只には効果が無かったようだ…………

 

「だいたいですね…」

 

そして北只が僕に説教をはじめようとしたその時

 

「なんや朝っぱらからえらい騒がしいなぁ」

 

誰もいないと思っていたはずの部屋に聞き覚えのある関西弁が聞こえて来た。

 

僕と北只が部屋の奥を見ると、併設された給仕室から顔だけを覗かせる癖っ毛頭に黒縁眼鏡をかけた見覚えのある顔があった。

 

「インテリメガネ先輩、こんな朝から何してるんですか?」

「んん?北只の前で座りこんどったんは湊也君か。何しとるん、はこっちのセリフや。朝っぱらから元気に夫婦漫才か?」

「な、何を言ってるんですか柿元先輩!!誰がこんなミジンコと!!」

 

うわぁ………今僕の事ミジンコって…………もう今日だけで北只に対する好感度はガタ落ちだよ…………(元からほぼ無いけど)

 

「ミジンコってえらい言われようやなぁ湊也君。まあお前らの夫婦漫才はいつもの事やからええわ」

「だから夫婦漫才などでは………」

「分かった分かった、北只。して湊也君、ここまで来たついでや、ちょっとこっち来て手伝ってくれや」

「え?何ですか?」

「ええからこっち来ぃな」

 

何だろう?と言うかこの人はこんな朝からここで何をしてたんだ?

 

「あ、柊湊也!まだ私の話は………!!」

 

僕がインテリメガネ先輩の元へ行こうとすると北只が僕を静止させようと声をあげた。どうやらまだ説教するつもりらしい………

 

「まぁまぁ、湊也君には俺からも一応言っておくさかいに今の所は引き上げてくれや」

 

しかしここでインテリメガネ先輩の助け舟。

 

北只も流石に先輩の言う事には逆らわず

 

「分かりました、失礼します」

 

と言って渋々ながらも引き下がって行った。

 

まあ出て行く寸前に思いっきり僕を睨んで来たんだけど……

 

「それであの、メガネ先輩、僕に用ってのは?」

 

「…………インテリメガネ先輩はええとしてもなぁ、メガネ先輩は馬鹿にしてるようにしか聞こえんぞ?いい加減普通に名前で呼んでくれや」

 

メガネ先輩と言ったことが若干気に入らなかったらしく、メガネ先輩は苦笑いしながらそう言った。

 

ふむ、インテリメガネ先輩と何度も呼ぶのは面倒臭いので最近はメガネ先輩と略して呼ぶ事が多かったのだが言われてみれば確かにそうだ。けど、

 

「いや、なんかもう最初のあった時からもう先輩はインテリメガネ先輩なんで」

 

そう、今さら柿元先輩、とか呼ぶのは何故か抵抗があるんだよな。

 

「なんやねんそれ、無茶苦茶やで自分。まあ湊也君やし特別に許したるわ」

「うぃっす、あざす、メガネ先輩」

「………やっぱ殴ってもええか?」

 

どうやら調子に乗りすぎたらしい、メガネ先輩の拳には何やら危険なオーラを纏っているように見える…………(まるで強化系能力者のように)

 

「調子乗りすぎやで湊也君………先輩としての威厳は保っとかなあかんからな、まあ、覚悟しぃや……?」

「あ、あはは………」

 

誕生日が命日かぁ……………悲しいなぁ…………

 

なんて考えながら僕がラッパを吹きながら近づいてくる羽の生えた赤ん坊の幻を見ていると

 

「あんたら何してるのよ…………どれだけ私を待たせれば気が済むわけ!?」

 

とさっきまでメガネ先輩がいた給仕室からさらに1人見知った先輩が怒鳴り声を出しながら現れた。

 

…………なぁんか今日僕女の子に怒鳴られてばっかりだな…………

 

 

 

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