幻想郷で傘屋始めました。 作: 空乃
更新ペースも適当ですみません。
朝……。
傘の傘による傘の為の修理&補強という、傘の正しい使用用途が分からなくなりそうな事をした次の日の朝だ。やべぇ、傘という単語がゲシュタルト崩壊しそう。
「お兄ちゃん……おはよぉ……」
「あー……こいしか、能力使って無いなんて珍しいな」
この幼j……少女、古明地 こいしは『無意識を操る程度の能力』を使い、誰にも認知されなくする事が出来るため、あまり見かける事がない。
朝ならこいしの分の朝食が、いつの間にかきれいさっぱり食べられているとか、夜ならいつの間にか布団でスヤァ…してたり。
一日こいしを見かけなかった日もあった。
「今日は……卵?」
台所まで駆け寄って、準備してあった卵を見る。
「今日はスクランブルエッグだ、疲れてるから簡単に済ませてすまんな」
「えー……」
だって仕方ないでしょ!紫さんの無茶振りのせいだよ、能力使ったら左腕持っていかれたよ!今日1日ピクリとも動かないと思うよ!
まぁ、言い訳はここまでにしておこう。
「左腕がね、治ったらこいしの好きな料理作ってやるからさ」
「こいし、ハンバーグが良いっ!」
よしよし、機嫌直ったな。良かったぁ……。
にしてもハンバーグか、外の世界では作った事はあっても、ここで作るのは初めてだなぁ。まぁ、それだけ生活厳しかったんだと思うよ……はじめの頃はね……。
「私は焼き鳥食べたいです!」
「貴様はドッグフードだ、雑種」
「雑種っ!?」
おっと……、某英雄王の口調が出てしまった。
「ん、ナニソレ?」
こいしが筆を持ち、紙とにらめっこしている。紙には文字と数式が、どうやら計算の問題のようだ。そういえば人里の寺子屋に通ってたり、してたんだっけか。
「あ、お兄ちゃん、ここが分からないのー」
見ると足し算の問題、外の世界では小学一年生の序盤で教えられる数式、言わば基礎中の基礎、これが解けなければ計算なんか出来るかァ!というレベルだ。
それほど難しいモノではないはず、作業中だった皿洗いを止め、こいしの問題を一緒に解いてあげる事にした。
―
問15
りんごが130えん、みかんが90えんします。
では、りんごとみかん、そして蓬莱山輝夜の七つの難題のひとつ、蓬莱の玉の枝はぜんぶでいくらですか?
―
「知るかァァァァッ!!!」
蓬莱の玉の枝どっから来たぁ!?
蓬莱の玉の枝をXに置き換えて、130+90+Xで220Xかな!?そんな事小学一年生でやらなかったぞぉ!!
「お、お兄ちゃん……?」
「そ、そうだな、ちょっと講義してくるわ」
その後、担任の教師に「やれば出来るのです」と、力説された。
傘屋半壊から一週間、謎の爆発で吹き飛んだ部分は綺麗に治っていた。
「お……おぉ……」
嬉しい、涙出そう。
「良かったわねぇ」
背後に壊した張本人である幽香さん。
「止めてください、傘を僕の店に構えないでください」
また壊す気かこの人、壊したら今回の立て直しにかかった倍の金額を払ってもらうぞ。
「冗談よ、せっかく来たのだからお茶くらい出しなさいな」
「あ、ハイ」
ふてぶてしい態度で僕の店の戸を開け、中へ入る。カウンター席に座ると、何処から手に入れたのか知らないが、たま〇っちを取り出し操作している。
(懐かしい……)
適当に茶葉を取り出し、お茶の準備をする。
紅葉で真っ赤に染まった葉は枯れ果て、そろそろ冬になるこの季節。夏にもあった異変とやらは年中開催されるお祭り騒ぎと聞きました、……まさか冬にもあるとか言わないよねぇ?
部屋にお茶の香りが充満する、その部屋でため息を付く僕に「不幸がうつる」と言って幽香さんは僕の頭を傘で殴った。
それから数時間の記憶は無い。
次回は異変、ネタ補正で主人公TUEEEEしたい。