冥王星沖会戦 前編
西暦2199年
地球は謎の星間国家「ガミラス」の侵略を受け滅びゆこうとしていた、彼らの圧倒的な科学力の前に地球防衛の要である地球防衛軍宇宙艦隊は殆ど為す術もなく敗れ去っていった。
そして、冥王星宙域において地球艦隊の残存宇宙艦艇を結集した決戦が始まろうとしていた。
~太陽系第九惑星・冥王星宙域~
地球防衛軍・決戦艦隊旗艦「三笠」艦橋
「この戦いで我々は勝てるのでしょうか?」
宇宙戦艦「三笠」の艦長を勤めている私、永倉悠斗は司令長官沖田十三提督に問いかけた、地球艦隊はここに至るまで火星沖を除きガミラス相手に勝利を収めたことがない。
「艦長、勝てるかではない、我々は今度こそ勝たねばならんのだ。」
私は力なく答えた。
「はい……。」
沖田提督は言った。
「指揮官が弱気では勝てる戦も勝てなくなる。」
その時レーダー員が敵艦隊発見の報をつげた。
「敵艦隊発見、三時の方向距離十万キロ速度二十七宇宙ノット、超弩級戦艦一、巡洋艦八、護衛艦多数が高速接近中」
更に別のレーダー員が
「旗艦確認、距離二万五千キロ十一時半の方向」と告げた。
それを聞いた沖田提督と私は矢継ぎ早に命令を下した。
「右三十度変針砲雷撃戦用意」
「各員戦闘配置」
戦闘配置を告げるブザーが艦内に鳴り響く、敗北が地球人類の滅亡に繋がる会戦だけに全員が覚悟を決めている。
敵艦隊に対し我々は同航戦を仕掛けた、射程の関係上ガミラス艦隊に先手を打たれてしまった、敵艦から放たれた赤い光の槍は容赦なく我々に突き刺さってきた。
「白根轟沈!!、鞍馬大破、戦列を離れる」
松島型宇宙巡洋艦の白根が轟沈、鞍馬が大破し戦列をはなれていった、だが我々はただ黙ってやられるだけの羊では無い。
「落ち着けッ、本艦は沈まぬ!!」
この航海で初めて大声を出した、そのせいか艦橋内の空気が少し落ち着いた。
砲術長が艦橋にある九七式空間測距器のスコープを覗き込み三十六センチ高圧増幅光線砲の照準を敵艦に合わせてゆく、同航戦を仕掛ける時点で敵艦の存在する方向へ四基(内一基は艦橋砲)の高圧増幅光線砲を向けておいて照準が合い次第即座に発砲できる様にしておいた。
「敵艦捕捉!!」
「全艦撃ち方初め!!」
砲術長の報告対して間髪入れずに沖田提督が攻撃命令を下した、ここから見えるだけでも何十もの光条がガミラス艦に向かって突き進んでいく。
(今回が初陣の奴だったらこれでガミラス艦隊に大打撃を与えられたと思うだろうがそうはいかないんだよなこれが……。)
次の瞬間私の予想通りの光景が目に入ってきた。
”カンッ、コンッ”
宇宙空間で音が伝わるならこんな音が鳴るだろうなと言うくらい気持ちよく此方の砲撃が弾かれた。
「ボケッとしてる暇が有るなら撃って撃って撃って撃ちまくれ!!。」
無敵の装甲等ありはしない、攻撃を集中させれば必ず敵艦を撃沈させることが出来る。
(事実、「遥かなる星イスカンダル」冒頭の冥王星沖海戦で「ゆきかぜ」の至近距離(あと数秒で敵艦の舷側に激突する程)からの砲撃でガミラス艦(艦種不明)の装甲を撃ち破って「ゆきかぜ」が姿を現すシーンが有る)
(奴らも無敵ではない、地球人を甘く見るなよガミラスめ。)
後編へ続く。
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