朝起きて直感で遅刻を確認。開き直ってゆっくり朝ごはんを食べてバイトに出かける。で、クビになる。
おはよう、悪夢だった。いや、黒歴史だったな。ちなみにバイトの二日目に遅刻するとめっちゃ怒られるぜ。で、常套句、「やる気ないなら帰っていいよ」が発動される。で、帰ろうとするとため息ついてクビになる。ソースは俺だ。
ん~と伸びをして体を震わす。朝起きたら全て元通りになっているなんて都合のいいことはなく、現在アカムで~す。さぁて、顔でも洗うかな。
水道から出てきた水、ではなく天然水(きれいな言葉に置き換えただけ、実際は・・・)に顔を埋める。ぷはぁ~、やっぱ朝はこれだね。そういや魚がいるなここには。食べてみようかな・・・。無理か、あんなに早く動き回る魚を捕まえられたら苦労はしないな。それにカクサンデメキンとか食ったら大変な事になりそう。
風呂上りにビール飲んだおっさん的な感想を言って俺は顔の水滴を払う。そういえば俺ビール飲んだ事ないんだよなぁ・・・。ミサトさんが飲んでたビール飲んでみたかったんだけどな、金がなくて。でもあのビール、ペンギン(ペンペン)飲んでたし俺でもいけたかな?
そんなことより朝ごはん~♪
白米!たくあん!焼き魚!味噌汁!健康的な日本の朝食!・・・が出て来るはずもなく俺はキノコの群生地に向かった。
そこにはオルタロスが集まってきていた。おはざまーすっ。いやぁ、今日もキノコがおいしいですねぇ・・・。独り言がよく響く。高い天井のせいだろうか、言葉の最後がよく響き、より哀しさを大きくする。にしても言葉通じないってどういう気持ちだろうね。最悪話し相手がいてくれるとうれしいんだが、種族の違いってやつか?俺は一応飛竜種だ。そう見えないけれど。そしてオルタロスは昆虫種。もしかして俺リオとかしか会話できないのかな?レイアとイチャコラしてたらぶっ飛ばしたくなると思う。マジでリア充爆ぜろ。あ、でもそれだと希少種さんやテオとナナの夫婦を相手にしないといけないのか・・・。いや~!夫婦愛って素晴らしいねぇ!ははは・・・。
前述より考察。どうせそんな化け物を相手にしないか。そうだよな。ははは、いや~、今現実逃避してるかな?してないよなぁ。きっとしてない。うん。多分・・・。
さて、毒テングダケを食べたが慌てず騒がず俺は顔を洗った釣りスポットに来た。そして大量の水を飲んで毒を薄めた。これはれっきとした対処法だよ。消臭力に書いてあるって。いやマジで。
そういや毒や麻痺も効果薄くなってるな。しかも一晩で・・・。何これ怖い。モンスターってこんな回復力してるの?怖いんだけど。これならシビレ罠が効果薄くなっていくのも分かるな。
そして毒も打ち消し、一段落したところで。
肉が食いてぇ・・・。
お腹の虫が鳴った。そりゃそうだよね。さすがにキノコだけで生きていけたら苦労はしねぇや。どうせ俺肉食だしな。きっと血の味にも対応できるさ!さぁて、これから焼肉に行くぞぉ!
〝焼〟肉じゃないか・・・。
そして俺は鉱石がたくさんあって、ゲリョスのムービーが始まるエリアに来た。うん。何もいねぇな。普通ゲネポスやら史上最悪の悪魔、メラルーがいたりするんだけどな。あいつシビレ罠とか盗っていくのマジで止めてほしい。俺ライトボウガンしか使わなかったから、いきなりやられると散弾にリロードしてると相手の大型モンスターに攻撃食らってシビレ罠持ってかれるのは止めてほしい。
それはそうと鉱石食えるかな・・・?ジュルリ、カロリー的には・・・大丈夫かな。アカムの牙や歯なら無理なく出来るか?何気においしそうだな。ドラグライト鉱石とか紅蓮石とか。それに甲殻の強度が上がるかもしれないな。でもまあ後でいいや。
そしてその先の大きなエリアに向かった俺はある生き物と目が合わなかった・・・。この意味分かる?まあ直に分かるさ。
俺はリノプロスを探して下の段に降りた。けれどいつもいるはずの剣士とガンナーの共通の敵であるホーミング生肉は姿が見えなかった。
まあ卵でもいいかな
俺はそう思って卵のあたりをガサガサやっていた。すると背後に妙な気配を感じた。そして俺は振り返った。そしてそのことを後悔した。だってそいつは・・・。
クキャアアアアア!
人間のような悲鳴を上げて、その長い首を振るわせた。その声は生物全てが持っている防衛本能や恐怖を呼び起こした。その体はヌラヌラとした粘液に覆われ、薄く血管が浮き出ている。最大の特徴である顔には目はおろか、口以外のパーツ全てが存在していない。
そう、一部のファンには絶大な人気を誇る、キモ可愛い。フルフルである。
「キュアアアア!(え!ちょ!マジでフルフルは勘弁!キモイぃぃぃ!)」
とまあ俺は嫌いだ。ものすごく嫌いだ。特にあの地面に尻尾つけて放電する技。あれは攻撃中は絶対に防げないと思う。そしてあの咆哮。実際に初めて聞いたときは本当に鳥肌立った。アルセルタスとかネルスキュラのあの死んだ時の動く足が駄目って人もいるみたいだけど、俺はこっちのほうがよっぽど駄目だね。
クキャアアア!
俺のさっきの悲鳴の意味を理解したのか、三方向ブレスの構えを見せるフルフル。対して俺は全力でさっき飛び降りた崖を登っていた。垂直はきつい!
そしてフルフルの放ったブレスは壁に当たって消える、なんてことはなく、ゲームのように壁に上ってきた。当然ハンターのようにサッ、と横に移動する事もできずに俺は麻痺ブレスの直撃を受けて壁から剥がれ落ちた。
そして違和感。あれ?俺麻痺耐性あったよな。何で麻痺解けないの?って今ピンチじゃねぇか!食われる!
フルフルは体に電気を纏い、俺に向かってゆっくり歩み寄ってくる。そして俺の体がフルフルと触れた瞬間に俺の体に貫くような衝撃が走り、俺は弾き飛ばされた。くそっ!電気うざい!
俺が吹き飛んだ上に圧し掛かってくるフルフル。ちょっ!重いよ!どけ!
俺がジタバタしているのをよそに、フルフルは俺に噛み付き攻撃を多用してくる。器用に避け続けているが、本能的に怒鳴ってしまった。
「キュアアアアア!(いい加減にしろ!邪魔だ!)」
グォ!?
するとフルフルが珍しく低い声を上げて仰け反った。何だ今のは・・・?はっ、今のが封じられし禁断の技、
って馬鹿なこと言っている場合じゃねえ!逃げるぜ!
俺は完全に戦意喪失っていうか、元々戦うつもりはないが・・・。さっきのソニックブラストで吹き飛ばして結構な距離を稼いだ。よし!今だ!いくぜ!有名なあの技・・・。
穴を掘る!
ソニックブラストだと思ったか?あれは嘘だ。大体さっきのはマグレだし。さぁて、本能の赴くままに穴を掘るぜ!
フルフルはジャンプ飛び掛りで俺の近くに移動。だが甘い、俺は既に穴を掘り終えている。じゃあな!次会ったらボコボコにしてやるからな!
しかし甘かったのは俺のほうだった。フルフルは尻尾を地面につけて放電をした。フルフルは尻尾をアンカーにしている。つまり地面にも電流は流れる。
俺は地面に流れる電流で音爆弾を食らったドスガレオスの如く地面から引きずり出されている時にそのことに気がついた。
そして薄れ行く意識、雷属性の攻撃を食らいすぎて気絶しかけていた。目の前にはフンフンと匂いをかぐフルフル。
あ~あ、早かったな。終わるの。
ゲームのように簡単な事ではないと分かっていたがそうでもしないと現実を受け入れられそうにない。俺の運命は目の前の文字通り、〝白い悪魔〟に委ねられた。
俺の意識が完全に消える直前、方向が木霊した。
グオオオオオオオオ!
フルフルとは違った低い咆哮。新手か?と考えたが今の俺にはどうでもいい。どっちにしたって死ぬ確立のほうが高い。
そして最後に俺の視界の隅に写ったのは暗緑色の鱗だった。
ブチッ!
地底洞窟の奥地で肉塊が宙を舞った。
どうなるアカムさん!?死んだのか!?