今回は我らが団の人が出てきます。
私は我らが団ハンター、カエデ。名前から分かるように東方大陸出身だよ。東方大陸出身は珍しいらしく、なじみやすいようにわざと漢字のものを直したんだ。
私の出身はユクモ村なんだよ。両親はハンターじゃなくて普通の商人。その道中に色々モンスターがいて危険、という事を小さい頃から聞かされていた私はモンスターに対する恐怖よりも興味のほうが大きくなったんだ。
で、ハンター養成学校に無理を言って入れてもらった、本当は学術院とか受付嬢になってモンスターの研究を学びたかったんだけど成績がね・・・。もともと高望みだったしそれらになれなかったことに後悔はしてないよ。それにモンスターを直に相手にする楽しさも知ったし。
我らが団に入るキッカケはバルバレに向かう連絡船だったんだ。両親がバルバレ目指すって言うから今まで馴染んだユクモの地とアシラ装備に別れを告げて連絡船に乗ったんだ。両親は別ルートで。
けれど運悪くダレンモーランに鉢合わせてしまった。
そんな時に甲板に出るべきではなかったのに出てしまった。そこで会ったのがオジサン・・・じゃなくて団長だった。
まったく、こっちはインナーなのに何か私に頼むし・・・。まあレザー装備のハンターが船から落ちていったんだけどね。実質なんか団長誰でもよかったらしいし・・・。
でもその後インナー着てたのに、それに私女なのにパンツ一丁でダレンモーラン撃退したって皆言うし・・・。これってセクハラだよね?
でカクカクシカジカで無事入団。色々とあったけどうまくやってる。
でも団長の目的が謎のキーアイテムを探す旅だって知った時はちょっと迷った。両親と離れて行動する事になるし・・・。
でも両親はかわいい子にはなんとやら、といって送り出してくれた。でもバルバレにいる間は同じ場所だからちょくちょく会いに行った。
で、ドスジャギィ、アルセルタス、ケチャワチャ、と大型モンスターの狩猟も無事こなした。さすがにユクモでもドスファンゴやアオアシラは倒せてたし、ちょっと乗りに戸惑ったけど。
現在はナグリ村にいる。ここに始めてきた時は採掘場にテツカブラが現れて皆元気をなくしてしまったらしい。そこで私の出番、新調したケチャ装備に同じくケチャワチャの太刀で無事討伐。
そして船を作るためにゲリョスの狩猟を頼まれた、毒に苦しんだが何とか撃破。そして今現在は・・・。
「ネルスキュラねぇ・・・」
私はベースキャンプの支給品ボックスを除いて応急薬や解毒薬を取り出しながら呟く。何でも村長の話だと溶岩の元を堰きとめてるらしいんだけど・・・。
「でも蜘蛛って言ってたな、ソフィアさん」
ここに来る前の仲がよい受付嬢の言葉を思い出す。
『ネルスキュラ、影蜘蛛とも呼ばれています。毒や睡眠などの状態異常が得意で、普通のモンスターに見られない特殊な器官、鋏角を持っているため、鋏角種として一固体だけでその種族をあらわします。あ!そうだ!カエデさん、帰ってきたらネルスキュラのハサミの動き再現してくれませんか?そう身振り手振りで!』
そのあと何とか断ったのだがきっと再現する事になるだろう。この前もそうだった・・・。まあ帰ってくる事を微塵も疑っていないのは彼女らしいというかなんと言うか。まあ信頼してくれているのはいい事だ。
「サクッ、といけたらいいなぁ」
蜘蛛、というのに若干不安が残る。絶対気持ち悪い。どうせ血も緑色だ。そもそも虫が好きじゃない、飛ぶ虫は麻痺、地を這う虫は腐食液。死んではくれないだろうか・・・。この前も採取してたら急に後ろから・・・。いや思い出すのはやめよう。今はネルスキュラに集中しないと。
今はケチャ装備ではなくカブラ装備だ。最近また現れたとかで狩りに行ったら装備できちゃった。攻撃系のスキルはないが体力や防御力に優れるからね。
けど、際どい・・・。何がって、見た目だよ・・・。装備してみて分かったが、足の側面は少し開かれており、そこは網。さらに背面も網・・・。そして結構大きく開かれた胸元・・・。
ここに来る前後ろからの視線を感じて振り返ったら知らないハンターが慌てて目を逸らして鼻血だしたからついでに吐血もさせてあげた。わぁ優しい私。
さぁて、行こうか。
地図を確認しながらエリア二重床のエリアへ、どうにもあいつはこういった二重のエリアを好んで戦うらしい。まあ天井にツタとか蜘蛛の糸っぽいものぶら下がっているしね・・・。
「ここかな・・・。ん?」
足元にかすかな違和感。見ると何か白い物に足を絡めとられていた。
「あれ!?このっ!」
力任せに引っ張ってもびくともしない。そして奮闘していると背中から何かを吹きかけられ、体を拘束された。驚く間もなく引っ張り上げられ、二重床の上の段へ。
そこでも必死にもがき続ける。ようやく拘束から抜け出すのと、下から何が飛び出してくるのが同時だった。
「こいつですか・・・」
目の前のモンスターを凝視する。細い足は鋭い棘に覆われ、背中には紫色の毒々しい結晶のような物が三つほどある。そして顔の前には一対の曲線を描く鎌のようなものがある。そして目が八つ。
キシャアアアア!
まるで何かをこすり合わせたかのような甲高く、嫌らしい音。その声を合図に背中の太刀、骨刀【犬牙】に手をかける。
今回の相手は背中にゲリョスの皮をまとっているらしい。船の防水に使用したくらいの防水性ならもう一本の太刀、シャルトゥは使えないということで切れ味に不安は残るがこちらを選んだ。
一応一通りの知識は雑貨屋に売っていたモンスターの書で確認してきた。金なくなったけど・・・。まあ頑張ろう。
そしてネルスキュラに向けて走り出したそのとき・・・。
バシュルルル!
どこからか空気を切り裂くような音が聞こえた。何かしたのか、と思ってネルスキュラを見ると・・・。
ブシュウウウウ・・・ズウゥン・・・。
なぜか頭と腹から緑色の血を噴出して力なく倒れた・・・。なんで?
「こいつ瀕死だったのかな?」
どっちにしてもこいつは死んだ。理由は不明。とりあえず剥ぎ取り。まさか死に真似か?と思ったがどう考えても死んでいる。頭から腹にかけて何かに貫かれているような傷だ。
どうしたんだろ・・・。まあいいとこといえばソフィアに鋏の動きを再現する必要がなくなったって事ぐらいだ。
帰ろう、とりあえず報告しないと・・・。え?何をだって?決まってるでしょうに。モンスターの行動原理に自爆または自殺と。
「(ふっ、決まったぜ)」
俺は高台からゴルゴ13のように決め顔を作って言った。やぁ、アカムだよ。今日はあんまり行ったことがない二重床のエリアやゲリョスが寝るエリアに行ってみようと思ったんだ。
で、来てみたら・・・。お察しの通りハンターがネルスキュラの糸に絡めとられていた。
俺はそれをはるか上から見ていた。どうしてそんな高いところにいったのかといってもねぇ・・・。来てしまったとしか・・・。多分登りすぎたんだね。うん、絶対方向音痴とか面倒くさいから潜っていったらここに出た。とかじゃないから、信じて。
で、何か気まぐれで狙撃がしてみたくなった。そう、ゴルゴみたいに。
で、ビームソニックブラストを狙いをつけて撃ってみた。
結果・・・。やっぱ溶岩島から沖合いの船を沈没させたって本当だったんだねってくらいの信じられるくらいの距離。いやそこまで離れてないけどさ、ちょっと意外だった。
まあいいや。結果オーライだ。狙撃も可能と・・・。
食事にしようか。
今日もきっと灰水晶はおいしいだろう。
そして次の日。少し寝過ごしてしまったか、と体を起こす。そこに見えたのは・・・。
溶岩だった。
前回のソニックブラストの種類をまとめました。
1、ビームソニックブラスト、その名の通りグラビームやガノトトスのブレスと同じ類のブレス。貫通に長けるが、当たり判定が小さい。加えて口内に膨大な圧力がかかるためこの状態では衝撃に弱い。首を振れば切り裂くこともできる。
2、球状ソニックブラスト、リオ系のブレスのような形状。連射性能や発射速度に長けるが、衝撃はやや弱い。
今のところはこんな感じです。次回!本格的な火山!