IS -錬鉄の女騎士-   作:skyfish

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短いです。いつものマイナス1300文字です。

そろそろ書きたい回なのに文字が稼げない病にかかりました。

特効薬を探す今日この頃。

それでは本編どうぞ


第19話「亡霊の眼差し」

一夏たちの準決勝が終わりもう一つの準決勝まで15分間の休憩時間。私とセシリアは自分たちの控え室にいた。

 

「はあぁ~………メンドクサイ」

 

「あら鈴さん。気分が優れないのですか?」

 

「ん~?………まぁちょっとね……」

 

 私は別に気分が悪いわけではない。体調は至って良好。試合になんも支障はない。と思っていたのだが、相手が白野・ラウラのペアだとなるや否や、見に来ている本国の偉い人から連絡があったのだ。

 

『岸波白野のIS「無銘」を調べろ』

 

 簡単に言うなら「無銘の本当の力を引き出せ」と言っているのだ。白野のISのデータはすでに委員会のほうに回っているらしい(彼女しか動かせないとか、武器多いけど刀剣だらけとか)。がそれでも満足できない結果これだ。上からの命令なら従うしかないけど、今みたいに思惑とか絡んでくると折角イベントが楽しくなくなる。私は気持ちを切り替えてセシリアに言おうと思うと。

 

「鈴さん。次ですがわたくし白野さんのお相手をします」

 

「はあ? いや私もハクとやりたいんだけど」

 

「以前白野さんと決闘を申し込んだのですが、都合で見送られたのです。ですからこの場を借りて彼女とやってみたいのです」

 

なるほどと頷きながら私は考える。白野のパートナー(疑問が残るが)はあのラウラだ。同じ第三世代の機体であるだけにどんな武装をしているか分からない。どの道あいつの足止めを誰かがしないといけない。ま、本国の命令があるけどしかたなかったということにするか。

 

「わかった。私がラウラとやるからそっちは任せた」

 

「ええ。白野さんのISは近接戦闘武器が主体。射撃武器は弓矢のみ。懐に入ることなんてありませんわ」

 

「どうだか。ド素人の一夏に入れられた癖に」

 

「あ、あれは一夏さんの機転がきいたからですわ!」

 

「はいはい。って、うん?」

 

 セシリアと話しているとプライベートチャンネルに受信があった。相手が白野だったことになんだろと思いながら回線を開く。

 

≪もしもし聞こえる?≫

 

「なにハク。なんか用?」

 

「どうしましたの?」

 

「ハクから通信」

 

≪お願いがあってね≫

 

「お願い?」

 

≪うん。それは―――≫

 

 

 

 

 

 

 

 

伝えることを伝えた私は通信を切りトイレを後にする。

 

(マスターの考えも分からなくないが、彼の騎士の真似事できるのかね?)

 

(そこは……がんばる)

 

やれやれと溜め息をするアーチャー。そしてふと、あの時のことを思い出す。

 

(今の私にあのような能力があるとは知らされていなかったのだがな)

 

(能力と言っても、アーチャーからすれば劣化でしょ?)

 

(一時的に強くはなるがね)

 

にしてもリスクが大きすぎる。と私は思った。あの時とは、数日前蒼崎橙子さんが来たときに知らされた『無銘』の能力の一つ。あの後にそれを実際にやってみた結果、見事成功したがその状態が危険すぎたのだ。

 

 しかし、イベントに出ることは決定なため(というか私がIS持っていることが外部に漏れていたため半ば強制)これは絶対に使わないことを先生に言い渡されていた。

 

(あの後筋肉痛が酷かったから滅多なことがない限りもうやりたくない)

 

アーチャーと話しながらアリーナへと歩いた。アリーナに着いた私は無銘を起動するがピットに座り込んだ。すかさず織斑先生から通信が入る。

 

≪岸波なにをしている≫

 

「先生。少しラウラと喧嘩しまして。この試合彼女一人でやってもらいます。もちろん本人の了承アリです。彼女が敗れたら私も出ますけど」

 

≪ラウラいいんだな?≫

 

「問題ありません。教官。あの女の出る幕などありません」

 

 織斑先生だ、と言う。先生の了解を得たから私は3人の試合を観戦しようかな。

 

「さて、ラウラは自信満々だけどどこまでやれるかな? ――フフフ」

 

(マスター……悪役にしか見えないぞ)

 

アーチャーの言葉を無視する。確かに悪役染みたことしてるから今更な気もするが。

 

(―――マスター。誰かに見られている)

(え?)

 

 アーチャーに指摘され周りを見る。イベント中のアリーナ、さらに準決勝もあって生徒用区間と来賓用区間の席は満席状態だ。だから常に誰かに見られているのだが、その中でも違う感触をアーチャーのみが感じとったらしい。

 

(見られる視線に全く色がない。悪意でも善意でもない?)

 

 無人機に襲われたときも視線を感じたが、あの時は何か黒い感情のようなものを感じたが、今回は何も感じ取れないのだ。あのアーチャーでも。

 

(私は試合見てるから周辺警戒お願い)

 

(了解した)

 

≪それでは、試合開始!≫

 

試合が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【鈴&セシリア視点】

 

 

試合開始の合図がなる少し前、鈴たちはラウラと話していた。

 

「喧嘩って一体なにやってんのよ」

 

≪あの女が「私のことを道具扱いするな」と言ってきたのだ。それの何が悪い≫

 

「こればかりは白野さんに同情しますわ……」

 

確かにと鈴も同意する。白野たちの試合を全て観戦したが、そのすべてにおいて白野をパートナーと認知しないラウラのプレーが目立っていた。彼女が接近戦をしているときに肩の大砲をぶち込むことやワイヤーブレードを使って彼女を相手に放り投げるなどあげたらキリがない。

 

「ま。そっちのことなんか気から徹底的にやってやるわ」

 

「そうですわね。折角の好機。逃すほど私たちは馬鹿ではありませんわ」

 

≪はん。弱い犬ほど良く吠えると聞くが実際見ると愉快なものだな。数だけが多い国と古いだけが取り柄の国が≫

 

「あ゛? 何痛いめあいたいの」

 

(鈴さん落ち着いてください。白野さんが言ってたではないですか)

 

(あーごめんごめん)

 

試合前に白野から知らされた内容を思い出し冷静になる。

 

 

 

 

 

『この試合ラウラ1人にやってもらうから徹底的にやってほしい』

 

『はあ? なんで』

 

『あの子を見てたけど、このまま勝ち続けたら彼女のためにならない。今よりもひどく増長する』

 

『そうですわね。ラウラさんの態度は唯我独尊を地で行く人ですから』

 

『でもどうすんのよ。私たちがラウラ1人相手してもあんたは見て見ぬふりするの?』

 

『もう手は打ってあるから大丈夫。それと信用してもらえる材料として“これ”渡すね』

 

『なにこれ?―――!』

 

『どういうことですの……何故これを白野さんが?』

 

『いや~たまたま持ってただけだから。私もうっかり情報を洩らしちゃうことあるんだよね』

 

『………いいわ。もし嘘ならあんたこてんぱんにしてあげる』

 

『よろしくね。あ、それと試合前でたぶん煽ってくると思うから冷静に』

 

 

 

 

 

 

プライベート・チャンネルでセシリアと鈴は話しを続ける。

 

(もしかしたら、私たちは白野さんを一番警戒しないといけないのかもしれませんわ)

 

(それは私も納得。結構危ない橋渡ってるでしょあいつ。証拠があれだし)

 

 セシリアと鈴は思う。あれを持っているということは非合法的は方法で入手したに違いない。それを堂々と言うということはこれの信憑性が高い証拠になる。

 

(いろいろ詮索しても始まらないか。さっき話し合った通りに行くよ)

 

(はい。援護は任せてください)

 

≪それでは。試合開始!≫

 

「ぎったぎたにしてやる!」

 

「舞いなさい。わたくしが奏でて差し上げますわ」

 

≪遊ばせてもらう≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園施設内上空2万m 

そこには何もない。青空が広がっている。

 

「報告。試合ガ始マッタ」

 

しかし。その空間に何かがいた

 

≪そんなの一々報告しなくていいぞ。もう映像で見えてるからな≫

 

≪……やはり納得がいかない。私も行くべきだ≫

 

「スコール ノ命令ダ。彼女ノ指示ニ従エ、エム」

 

 機械音声で話すそれは、光学迷彩を施し、セシリアのスターライトMk.Ⅲに酷似したライフルをアリーナへと向けている。だれかを狙っているのではなく。そのスコープで試合を監視していた。

 

≪なに言ってんだよ。お前が行ったら任務そっちのけで織斑一夏のところ行くからホワイトが止めたんだろ。顔赤らめて承諾したくせに≫

 

≪だ、黙れ! 今度言うと殺すぞ!≫

 

 通信越しに聞こえてくるエムとオータムの口げんかに溜め息をするホワイト。延々と続く口げんかに別のところから止めがはいった。

 

≪あなた達そこまでにしなさい。喧嘩するにしても通信はきって頂戴。こっちまで耳が痛くなるわ≫

 

≪すまねえスコール。つい熱くなっちまった≫

 

「スコール。確認スルガ仮ニ VTシステム ガ発動シタ場合ノ リミット ハ5分デ間違イナイナ?」

 

≪ええそうよ。それを過ぎると操縦者の電気的活動は急激に減少する。個人差はあるけど抜き取ったデータを総合するに間違いないわ。もしものときは様子見でお願い。敵意を向けた相手にしか攻撃しない設定になっているらしいからまずは学園側の対応を見て頂戴≫

 

「………スグニハ駄目カ?」

 

≪ごめんなさい。これも上からの命令なの。正直気に食わないけど≫

 

「(VTシステムの出来を知る為か)チッ………了解シタ。ダガ、長クテ三分。モシモノトキハ独断デヤル、イイカ?」

 

≪いいわ。その後の対応は任せなさい≫

 

 通信が終わり、ホワイトはスコープ越しに映る光景を見つめる。

 

(ラウラ・ボーデヴィッヒ。今回のターゲット。使用IS シュバルツアレーゲン

 セシリア・オルコット。イギリス代表候補生。使用IS ブルーティアーズ

 鳳鈴音 中国代表候補生 使用IS 甲龍  そして………)

 

スコープがピットの方へと向けられる。そのに座る1人の女性が映される。

 

(件のIS『無銘』。その所有者 岸波白野。………………………ただの偶然(・・)か)

 

そう決め込んだホワイトは任務を真っ当するため監視を続けた。

 

 




亡国機業さん登場。この物語ではオリ(?)キャラを亡国さんに一人加えています。

御意見感想ありましたら感想欄までお越しください。

それをお詫びを申し上げます

前回『準決からの決勝を書きます』と言いましたが、改めて考えると長すぎて『ラウラ暴走』までいけないことが発覚したためストーリーの流れを訂正します。

当初の予定は
トーナメントで白野・ラウラペアが優勝
       ↓
後日 2人が決闘をする。(ラウラから言われる形で)
       ↓
VTシステム暴走!   みたいな流れでした。

しかし、深く考えるとラウラ回のゴールがあまりにも遠いということで考え直しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました
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