プロローグになります。本編の構成をちょっと修正してたら勝手にキャラが動く、怖い。
今回はプロローグです。
ではどうぞ。
上空数千メートル、ロケット状の機動ユニットに紫を基調としたシンフォギアと呼ばれるISの一騎である神獣鏡を纏って待機している少年がいた。
先ほど受けたブリーフィングのデータを少年は確認する。数時間前、日本のA都市で総数は数百を超えるノイズが確認された。それを知ったIS委員会からの指示により少年が所属する武装組織『フィーネ』に要請が出された。
シンフォギア単機によるノイズの殲滅
簡単そうに条件を出してくれるな。そう思いながらも少年、光はため息をつく。今動ける人材が自分しか居ないのだから仕方ないと。
前回の戦闘で負荷が大きかった調と切歌は論外、マリアは現在国外である。
白羽の矢が自分に立つのは致し方あるまい。そう思いながらタイマーを確認する。
残り30秒。そろそろ空中でカプセルが分離しノイズの上空に出る。
何度も手を開いたり閉じたりしてしまう。何度も実践を繰り返しても慣れないからだろう。
残り5秒。意識を集中し歌が響き始める。
残り0秒。光はノイズ蔓延るA都市の上空に降り立ったのだ。
僕が目にしたのは無数のノイズ。なんとかISでの救助は完了したらしいが規模が大きく殲滅することになったらしい。
ノイズが僕に気が付き近ずいて来ようとする。だが相手が神獣鏡なのは運が悪いと思う。
ノイズの攻撃を避けながら交差点の中心へとやって来ると通信が入る。
『ひーくん! 委員会の方からはミラーデバイスの使用許可が下りてるからちゃちゃっと済ませちゃって!』
『了解です、マム』
一言返し僕は通信を切ると肩アーマーから浮遊式反射鏡シャトルマーカーを何機も射出する。
シャトルマーカーを配置しおえると神獣鏡はミラーデバイスを起動し射撃モードへ移行しエネルギーを貯める。
「撃ち滅ぼせ! 混沌!!」
一気に放出される紫色の光は5基のシャトルマーカーに当たり様々な方へと反射しさらにシャトルマーカーに反射する。それを繰り返し拡散された神獣鏡の砲撃とも呼べるそれは次々にノイズを殲滅していく。
拡散された光が消えるとそこにはノイズは居らず無人の街が広がっていた。
「作戦完了。回収地点B25S-30に向かいます」
通信を送りすぐさまにこの場を去ったのだ。
エアキャリアへと帰投し出迎えてくれたのは切歌と調だった。
「お仕事お疲れ様デース! 怪我は無いデスか?」
「お疲れ様、どうだった?」
「ありがとう、切歌、調。なんとも無いよ。それにしても悪いねわざわざ」
切歌と調はわざわざピットまで出迎えに来てくれたのだ。いつもならそこにマリアもいるのだが今は日本のトップアーティストである風鳴翼とのコラボツアーの真っ最中のはずである。数日でマリアも帰ってくるだろう。
「マムも変な物作りながらお兄さんの事待ってるデス。顔を出すんデスよ?」
「わかったよ」
「多分光は驚くと思う…… それじゃ行こう切ちゃん」
そう言って2人は手を繋ぎ出て行ってしまった。
マム、篠ノ之束さんがいつも変な物を作っているのはいつもの事だが驚く事とは何だろうか。そんな事を考えながらマムの部屋を目指す。
この二年で僕たちの生活は大きく変わった。実験漬けの日々は終わり一般的とは……ちょっと違うけど良い日常を送れている。
今日のようにノイズと戦いながら世界を回る。その過程で束さんとは親しくなり信頼と尊敬、そして母親のような立ち位置に僕らはマムと呼ぶようになった。他には切ちゃん、調ちゃんと呼ぶのもやめた。子供扱いがいやらしい、難しい年頃だ。
一番変わったのはマリアだろう。元々歌が上手なマリアだったがマムの知り合いにその才能を見出され今では世界の歌姫として活躍している。デビューして二ヶ月でその座に付き各国に熱狂的なファンを得た彼女はとても生き生きとしているように見えるからだ。
今はあのツヴァイウィングの風鳴翼とコラボという状況。本当に凄いと思う。なんでもツヴァイウィングの相方である天羽奏さんが怪我を負ってしまったらしくちょうど時期が被ったマリアとコラボユニットを組む事になったらしい。
過去を振り返りながら歩いているとマムの部屋に到着した。
ドアをノックすると呑気な声でどうぞ〜と返されるのを確認し入室するとそこには居ないはずの人物、マリアが立っていた。
「じゃーん! 予定よりも先にマリアちゃんが帰って来ましたぁ! わーい、やったね」
「驚かせるつもりは無かったわ……ただ私がマムに連絡した時に伝えるように言ったのだけど…」
「あはは、びっくりしたよもう! マムも知ってるなら教えてってば!」
マムはごめんごめんと軽く返してくるがあれはそうは思っていない顔だ。わかる。
「まぁ、久々の再会は一回置いておくとしてひーくんにはもう一つびっくりする事があるんだ〜」
「へ? 何ですかそれ?」
「私も気になるわ。教えてマム」
マリアも僕と同じでもう一つの方は知らないようだ。一体何なのだろうか。
「実はね、最近日本でISを動かした1人目の男の子が現れたんだ」
「なんですって!?」
マリアはそうとう驚いたのか声を上げている。僕だって驚かない訳じゃ無いが僕という事例がある以上納得してしまう。
「それでね、その男の子、織斑一夏っていう子なんだけど政府は何をトチ狂ったのかIS学園に入学させるみたいなんだ。だからひーくんには織斑一夏の護衛って名目で高校生活を謳歌して貰います!!」
「え? えぇ!? てか建前がなくなってますよ!」
びっくりだ。僕が高校に行く事になるなんて。
「あ、安心して、マリアちゃんも一つ上の学年だけど一緒に転入するから」
「な、何!? 私も聞いて居ないわマム! それに調や切歌は?」
「へいきだよ。私がちゃんと面倒見るし」
脳の処理が追いつかないがともかく僕とマリアはIS学園に行く事になってしまったらしい。
某国某所。そこは光達がいた研究所を運営していた組織、亡国機業のアジトの一つに少女はいた
「K、鎧の方はどうかしら?」
「問題ねぇよ……それよりもあたしは本当にこいつがシンフォギアと対等に戦えるのかが不安だぜ」
Kと呼ばれた少女が纏っている鎧は全身を細かいウロコ状のパーツで構成されていた。
「それこそ問題無いわよ。ISを、シンフォギアを完全に超える完全聖遺物。あの『フィーネ』が準備したんですもの」
「ハッ、どうだか……まぁダメならダメであたしはあたしのギアを使わせて貰う」
そう言って少女は胸元からペンダントを取り出す。ペンダントを握りしめる少女は心の中で唱えるように呟く。
パパとママの代わりに
歌で平和を掴んでみせるからと。
これは始まりの日である。少年少女達の運命の歯車は回り始めた。過去も未来でも無い今を皆はどう生き抜くのだろうか。
最後までありがとうございました。
感想、お気に入り登録ありがとうございましたm(__)m
皆様からご意見やご感想を頂くともっとやる気が出て話が書けますね。
明日は休日なんでシンフォギアを見返す予定です。
では長い話はやめて次回予告!
ーーー僕たちの歌には、
血が流れている。
学園へやって来た光とマリア
自己紹介に苦しむ織斑一夏
平和な日常を一通のメッセージが打ち壊す
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『学園生活、そして』