死の支配者と白面金毛   作:にゃんこ大先生

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フレンドリーファイアー

「「なんだ・・・・これは!!」」

 

それが、二人の受けた最初の印象であった。

それもそのはずである、本来NPCである「アルベド」が話しているのだから。

ミコミコとモモンガはお互いの顔を見合わせる。

 

「GMコールが効かない。」

 

モモンガがアルベドに話しているのを聞きながら、ミコミコは一人思考に耽っていた。

 

(NPCが会話をしている?ユグドラシルはサービス終了ではなく新しいアップデートがされたのでしょうか・・・・。)

 

ミコミコが考えられるありとあらゆる想定を思考していると、隣から何か聞こえた来た。

 

「何をしているんですか?モモンガさん。」

 

なんと、横を確認すると、モモンガがアルベドの胸を揉んでいたのだ。

 

「いや・・・・これは・・・・。」

 

モモンガが何か言おうとしたときに、それまで下を俯いていたアルベドが、突然顔を上げた。

その顔はどこか恍惚としており、赤くなった顔でモモンガを見ている。

 

「・・・・・モモンガ様。私はここで初めてを迎えるのですね?」

 

「「・・・・・え??」」

 

ミコミコとモモンガは驚き一瞬思考が停止してしまった。

誰も止める者がいないアルベドの発言は続く。

 

「服はどういたしましょうか?自分で脱いだほうがよろしいでしょうか?それともモモンガ様が?着たままですと、あの・・・・汚れて・・・・いえ、それがよいとおっしゃるのであれば私に異論はございませんが。」

 

ミコミコは絶句してしまう。

 

(アルベドってこういったキャラでしたっけ・・・。守護者統括という立場上すばらしい女性というような設定だったのでは・・・。)

 

モモンガとアルベドが会話をしているのを隣で聞いていると、どうやら各階層守護者に連絡を取り、一時間後にナザリック第六階層「円形闘技場」に集合するようだ。

 

「それでは失礼いたします。モモンガ様、ミコミコ様」

 

アルベドが立ち去るとモモンガはすぐ後ろにあった玉座に腰を下ろした。

そしてため息を吐きながらなにやら独り言を呟いている。

 

「なんてこった・・・・。」

 

モモンガの落ち込んだような様子にミコミコは声をかけた。

 

「どうしたんですか?モモンガさん。私も何が起きているのか把握は出来ませんが、NPCが意思を持って動いているのは確かなようです。早急に現状把握をしないとですよ。」

 

ミコミコが声をかけると、モモンガが顔を上げ、かすれたような声で話し始めた。

 

「すいませんミコミコさん、俺は俺自身が許せなくて・・・・。タブラさんの作ったキャラを汚してしまった・・・。」

 

ミコミコが黙って聞いていると、モモンガは続きを話せと理解したのか、続けて話し始めた。

 

「実は、先ほど、ミコミコさんがインする前のことなんですが、一人で玉座の間に来たときにアルベドの設定を覗いたんです。そうしたら、【ちなみにビッチである。】という設定がアルベドに付されていまして・・・。最後ということで同じ文字数の【モモンガを愛している。】という設定に変えてしまったんです。俺はとんでもないことをしてしまっ・・・・。」

 

モモンガは語り終えると再び黙り、俯いたまま動かなくなった。

お互いの間にしばらく沈黙が流れると、突然ミコミコが左手を振りかぶり、その左手をモモンガに打ち下ろした。

 

ゴシャァァァァ!!!!!!!

 

10トントラックが家に突っ込んで来た様なでかい音がし、モモンガの体が地面に埋まった。

 

「そんなに気にしているなら私がタブラさんの代わりに殴ってあげます。足りないというなら何度でも。でも、今は他にやるべきことがるのではないでしょうか?それにタブラさんはモモンガさんのことを許してくれると思いますよ。多分、娘を嫁に出すような感じでからかってくるのではないでしょうか。」

 

地面に半分以上埋まったモモンガを見下ろしながら左拳を収めると、モモンガがゆっくりと立ち上がった。

 

「ちょ!!!ミコミコさん、しゃれになりませんよ。俺は後衛職なんですからガチ前衛のミコミコさんの攻撃なんて通常攻撃でも死ねますよ!!!」

 

モモンガはかなりあわてた様子でミコミコに詰め寄った。

 

「でも・・・・ありがとうございます。おかげで目が覚めました。俺にはギルド長としてミコミコさんやナザリックのNPC達を引っ張っていく義務があるんですよね。」

 

モモンガの体が一瞬光ったかと思うと、突然冷静になり、ミコミコに頭を下げた。

 

「ミコミコさんだって突然わけがわからなくなって不安ですよね。これからは一緒に何が起きているのか調べていきましょう。」

 

モモンガがミコミコに問いかけると、

 

「そうですよ、私だって不安なんです。でも、一人じゃないじゃないですか。私だっていますし、いまのところナザリックのNPC達は私達に忠義を尽くしてくれているみたいです。他のNPC達も全員そうとはまだわかりませんが、少しづつ調べていきましょう。」

 

 

ミコミコが笑いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばフレンドリーファイアーは解禁されているんですね。」

 

 

 

 

 

 

 

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