養って下さい何でもしますから!!   作:いつのせキノン

5 / 12
ちくわ5本目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏が、来る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏と言えば。

 

「クーラーの効いた部屋でネットサーフィンしつつオンライン潜るだろJK」

 

 宿題? はて一体何のことやら。

 

「寮で寝てたかった。って言うか朝早すぎ……ふわぁぅ……すぅ……」

「まだバスで出発して2分だぞ……」

「まぁ高宮さんらしいよね。寝顔可愛い……」

 

 うみゅう、まだ起きてるぞぉ。もう寝そう。

 

「……………………………………………………………………………………、」

「どうしたのさ一夏、難しい顔して」

「いや、どうしても数日前のことが思い出せなくてな」

「一夏さん、忘れましょう。忘れたということは自分にとって覚えている必要のない出来事だったのですから」

「お、おう……」

 

 皆してグラブレにトラウマ植えつけられたみたい。まだ色々あるんだけどなぁ。

 

「そう言えば高宮さん、いつものメイドの人は?」

「メイドさん? メイドさんならほら、後ろからついて来てるよ」

「バスじゃなくて自家用車ってこと? へぇぇ……え?」

「どうしたシャルロット、そんなキツネにつままれたような顔をし……は?」

 

 バスの最後部座席、その隣の席にいたブロンド君と眼帯さんが惚けた顔をして後ろを見た。

 因みにバスの後ろに何が走っているのかと言うと、コンテナ6つを積んだトレーラーが走ってる。運転席にはメイドさんが涼しい顔して座ってる。

 

「おい」

「なに?」

「何だアレは」

「見ての通り、メイドさん」

「そうじゃなくてだな」

「運んでるのは武装だよー」

「いや、そうでもない……あぁもう!!」

「昨今のメイドさんはこれくらいしないの?」

「いやこんなメイドは絶対漫画の中にしかいない筈だよ……」

 

 目の前にいるじゃん。

 

「世界一位の人言ってたじゃん、臨海学校の2日目にISの訓練するから武装持ってこいよーって」

「言ってたけど多分それ高宮さんだけだよね」

 

 それマジ?

 

「セシリアはなんか持ってきた?」

「わたしくしですか? 一応オートクチュールが一式送られてくる予定ですが、到着は今日の夕方と聞いてますわ」

「一夏……はある訳ないか」

「それ地味に傷付くんだが」

「おおいたんだ織斑君」

「最初から前の席にいたんだけどな……」

 

 言わなきゃ気付かないよ。あたし周りに興味持つの稀だから。

 

 

 

 

 

 バスに揺られて2時間くらい。話が盛り上がったのか体感的にはあっという間に目的地に到着。

 

「いやじゃあ~炎天下に体を晒したくないんじゃあ~」

「ほら、高宮さん。降りよう?」

「ブロンド君おんぶ~」

「もぉ、しょうがないなぁ……」

「シャルロット、甘すぎるぞ。自分で歩かせろ」

「まぁまぁ……外に連れ出せばメイドさんに引き渡すし」

「根本的な解決に至ってない気がするのは気のせいか?」

 

 気のせい気のせい。あぁ、何かブロンド君の背中落ち着くかも……あといい匂い。

 

「うにゃ!? た、高宮さん……!?」

「ブロンド君のうなじが綺麗な上にいい匂いだからね、顔埋めたくなるのは常識」

「うひぃ……あ、くっ、くすぐったいよぉ……!!」

「すんすん……ええのう」

「お嬢様」

 

 外に連れ出されてうなじを堪能してたらメイドさんに摘ままれて背中チェンジ。やっぱりメイドさんの背中の方が落ち着くねっ。

 

「寝そう」

「お嬢様、点呼がありますから」

「うぇぇメンドクサイよぉ……」

「荷物は私が運び込みましたし、ただ返事をするだけで充分ですから」

 

 点呼の必要性が問われる……。

 って言うか日差しがキツイ……ニートには地獄だ。なんて思ってたらメイドさんがどこから取り出したのか麦わら帽子を被せてくれた。流石はメイドさん。さすメド。

 

 つつがなく点呼が終わった。あたしの確認だけ念入りだったのは納得行かない、訴訟。

 

「却下だ」

 

 敗訴した。世界一位の人には敵わなかったよ……。

 

「と言うより、お前はいつまで旅館のロビーにいる気だ。皆海に行ったぞ」

「あたしに死ねと申しますか」

「軟弱にも程がある。その程度で死ぬならISなど乗れんだろ」

 

 世界一位の人の言葉が正論過ぎて太刀打ちできません。助けて。

 

「でもあたし泳ぎたくない……泳げない」

「言い直す必要があるか。子供は子供らしく遊べ。明日からは専用機持ちは特別メニューだ」

 

 休みたい。切実に。

 

「休みたい」

「せめて口には出すな、全く……取り敢えず座ってるだけで良いからパラソルの下に来い。部屋は全て施錠する」

「そんなぁ、殺生なぁ~」

 

 抗議虚しく「さっさと行け」と言われた。あたしにとっちゃ行け=逝けなんだよぅ……。

 

「さてお嬢様」

 

 あ、メイドさん。いつからそこに?

 

「今しがたです。取り敢えず水着に着替えて浜辺へ行きましょう。日差しに当たらないようセッティングはしておきましたので」

「出たくないって言ったら?」

「教員の方の指示ですから。あまり素行が悪いようですと会社に影響しますよ?」

 

 それはいくないぞい。

 

「では参りましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 浜辺には天国が広がっていた。右を見ても左を見ても美少女達が水着で戯れている……!!

 

「メイドさん、カメラ」

「盗撮者のレッテル貼られますがよろしいですか?」

「メイドさん、大切なことを教えてあげるよ。プライドや名誉に縛られていちゃ、人生損をするんだよ。つまり、今は下らないしがらみから解放されて美少女達の健康的芸術的肢体を一眼レフと脳裏と瞼の裏に焼き付ける時なんだよ……!!」

「恐れ入りました」

 

 だしょ? だから取り敢えずカメラをだね。

 

「こちらに」

「ナイス」

 

 いざ行かん水着の楽園(パラダイス)!!

 

「という訳でブロンド君写真撮らせてー」

「え? えぇっ?」

 

 けしからんボディしてるから撮りに来たんだよおうあく撮らせろよ。

 

「比較対象に眼帯さんも入る?」

「お前ちょっとツラを貸せ」

「そう怒らないでって。大丈夫、あたしも無いから。でもね、恨んじゃいけないよ。ああいうのはね、楽しんだモン勝ちなのさ。世の中そういう風に回ってるってあたしわかってるから」

 

 眼帯さんと比べてみる。どっこいどっこいだ。身長はあたしの方が低いみたい。

 てか眼帯さんのビキニ際どくね? ポロリ期待しておk? いいよね。ないなら全力でポロリ(故意)させるんで。

 

「眼帯さん眼帯さん。この後『美少女パラダイス -真夏のビーチボール対決- ポロリもあるよ!!』のメイン枠として出る気ない?」

「お前は私に何をさせる気だ!?」

「いやだってポロリ……」

「そんな為にこの水着を選ぶとでも思ってるのか!?」

 

 違うのか。がーんだな……番組出演勧誘の出鼻を挫かれた。因みに視聴者はあたし1人。んな秘蔵映像流出させてたまるか。独占することに意味があるんだよ……!!

 

「まぁ番組は諦めるとしようかね……あ、提供者にならない?」

「ならん」

「そかー、残念。まぁいいや、取り敢えず写真撮るからブロンド君と並んでー」

「あの、高宮さん? 何でいきなり写真?」

「そりゃあれだよ、自家発dげふんげふん思い出の為にね」

「おい」

 

 ナンノコトカナー眼帯さん。睨んでも何も出てこないぜ?

 

「後でデータ配布するけーね。はいポーズポーズ。あ、自然体もちょうだーい。ついでに遊んでる風景もねー。だいじょうぶだいじょうぶ、上手く撮るから」

 

 一眼レフ激写。データ容量? メモリなら追加するかモーマンタイ。うひひえへへあは。

 

「お嬢様、涎が」

「おっと……ふぅ。さて」

「待て」

「嫌だね!!」

 

 逃げるが勝ちさね!! 人間欲望の為なら何だってできるんだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フォルダいっぱいになった。

 

「うへへ、これは、売れる……!!」

 

 だが売らん!! これはあたしだけの物!! 

 

 ウソウソ。ちゃんとクラスの子には配布するさー。あたしは知り合いとの仲はいざという時のために大事にするかんね。

 ちゃんと●イッターでできた人とも毎日会話してるんだぜい。空リプで。一体感あるから良いよね。

 

「バックアップバックアップぅ~♪ ……んにゃ? いい匂い」

 

 焼きそば? たこ焼き? お好み焼き? 香ばしい匂いだ。

 風上を見てみると……メイドさんが何か作ってた。炎天下で長袖メイド服着てる上にそんな熱そうな物作るんだ……。

 

「メイドさん何作ってるのー?」

「そろそろお昼でしたので、焼きそばを。フランクフルトもありますが、いかがいたしましょう?」

「両方!!」

「かしこまりました。……どうぞ、お召し上がり下さい」

 

 おぉ、ウマそう。雰囲気もあるのかな。まぁいいや。

 

「いただきまーす。もむもむ……うめっ」

「有難きお言葉」

 

 やっぱ出来立てがいいねぇ。

 

「お、美味そうだな」

「むふぉ? ふぉお、ふぉいうむぁふん」

「いや、飲みこんでから言おうな?」

 

 匂いに釣られたか、織斑君がやってきた。後ろには貴族さんとチャイナさん。

 

「んぐ……けっぷ。織斑君も食べる? 貴族さんとチャイナさんも。メイドさん、作れるよね?」

「問題ありません。どうぞ、お召し上がり下さい」

「え、いいんすか?」

「材料も多く買ってありますので。それに元々配り歩く予定でもありましたから」

 

 メイドさん無表情でお皿を差し出す。雰囲気に気圧され織斑君受け取る。

 

「ど、どうもっす……」

「オルコット様と鳳様も、どうぞ」

「い、いただきますわ……」

「ありがと、ございます……」

 

 ……強制かな?

 

「まー食ってみなって。メイドさんの料理は何でも美味しいからさ」

「お、おう。じゃあ早速……」

 

 と、織斑君達実食。どやどや、うまか?

 

「……今まで食った中で一番うまい。何だこの、腹の底から湧き上がってくるような幸福感……」

 

 織斑君食レポ始めちゃったよ。

 

「おいしー!!」

「このクオリティでメイドですの……? 料理長も務められる腕前ですわ……」

 

 戦慄の貴族さん。ダメだよメイドさんはあげれないよ。お兄ちゃんに怒られる。

 

 気がつけば皆がわらわらと集まってきていて、メイドさんが1人1人に焼きそばとフランクフルトを配ってた。どっから出てくるんだろうね、あの材料達は。まぁ気にしたら負けだよね。

 

 あー、フランクフルトもウマい。焼きそばおかわり貰おうかな。







五之瀬キノン:ツイッター
@itunosekinon529


PS
活動報告にて、ペロちゃんに関係するアンケートしてます。
ご協力お願いします。
http://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=83962&uid=13103
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。