まず謝罪をさせて下さい。申し訳ございませんでした。
リアルの事情により先週の内に投稿することが出来ませんでした。この小説を読んでいただいてる皆様にお詫び申し上げます。
来月からはちゃんと投稿させて頂きますのでよろしくお願いします。
それではどうぞ
溢れ出す妖気。苦しむ武瑠。立ちすくむ白。その光景は胸を痛めるものがあるよう霊夢は直感で感じた。
「私はなんてことを…」
以前として白は立ちすくんでいる。目の焦点は合わず、全身の力が抜け、そして地面に座り込んでしまった。白の目の前には胸を抑え、苦しむ武瑠がいる。抑えている胸からは大量の妖気が溢れ出している。まるで何かが武瑠から出てこようとしているように。
「何がなんだか全く分からない。どうなってるのよ。紫っ!!アンタいつまでも寝っ転がってんじゃないわよ!!どうせ何か知ってるんでしょ。説明しなさい」
四肢を突き刺され、地面に倒れ込んでいた紫に問いかける。だか、そこには紫は居らず不気味な隙間があるだけだった。既に隙間に逃げていたのだろう。あの四肢を封じられた状況でよく隙間に逃げられたものだ。
「はぁ…何よ霊夢。私疲れているから寝たいのだけど」
「アンタ何か知ってるでしょ。説明しなさいよ」
霊夢の隣に隙間が現れ、その中には紫がいた。四肢には突き刺された後が残っていた。だが、このぐらいは何ともないだろう。紫は欠伸をしながら嫌々口を開いた。
「こんな状況になるなんて私の想定外よ。私が関係しているのは認めるわ。でも、あの黒いのは知らない。あれは私が知らない内に紛れていたとしか言いようがないわ」
珍しい。あの紫が知らない奴が紛れているなんて。
「じゃあ武瑠はどうなのよ。なんで人間のアイツから妖気が出ているのよ」
突然黙る紫。やはり、武瑠に関しては紫が全て知っている。疑いが確信に変わったその瞬間、
「知らないわ」
疑いが確信に変わることはなかった。
「どういう事よ。武瑠はアンタがこっちに呼んだ奴でしょ」
「言葉の通りよ。私はあんな妖怪は知らない」
謎が謎を呼び、頭を悩ませる。そしてイライラが限界まで来ていた。
「じゃあ知っている所まで説明しなさいっ!!」
「それはダメね。霊夢まで知る必要はないわ。それより、寒くないの?」
不敵に笑い出す紫。上半身をジロジロと見られる。なんだか少し寒いような…
目線を少し下に向けると、
「……っ!!!!」
急いで胸元を隠す。少し前、白に拘束された時に服が溶けていたのだ。上半身の服だけが溶けて胸元がはだけていたのだ。
「なっなんでもっと早く言わないのよっ!!!!」
「成長した霊夢をもっと見たくてねぇ」
「見なくていいわよっ!!!!」
紫は悔しそうに口を尖らせる。ぶぅーぶぅーと言わんばかりの表情だ。
「いいから早く服を持ってきなさいっ!!!!ってきゃっ!!」
霊夢は紫の隙間に落ちていた。
「私はなんてことを…」
地面を眺めながら、瞳の奥がとても熱くなるのを感じる。やがて目から涙が流れ出していた。
「これじゃあまた武瑠を苦しめるだけだわ…」
自分のした事は間違えだ。それは今更の後悔だが、今の現状を後悔しているだけで変えることは不可能な事でありまた、前みたいに戻すことも不可能だった。
「無様ね…それであなたは何をしようとしたのか教えて貰おうかしら」
紫が白を見下すように話しかけた。
「それは出来ないわ…」
「ふざけるのをいい加減にしなさい…今の現状を理解した上でその判断を下したのであればそれは間違っているのよ。あなたに拒否権はない」
傘を突き立て、問い詰める。白は目を逸らしながら唇を噛み締める。涙は変わらず目から流れ出している。
「や…め…ろ…俺から…出てくるなっ!!!!」
武瑠は傷口を抑えながら何かに訴える。
目は焦点が合わず、意識も朦朧としている。このままでは何かに意識を奪われ、破壊の限りを尽くすだろう…
黒は嫌々口を開いた。
「…いいわ全てを話すわ。私…いえ、私達武瑠と神崎 白についてーー」
私と武瑠は兄弟だったのよ…
いえ、正しくは兄弟になる筈だったの。だけど、私は産まれる前に死んでしまった。そう、武瑠の中にいるあの妖怪のせいでねーーー
ーーーそれは私達が産まれる前。私の母と父は幻想郷の人里に住んでいた。母の体には命が2つ宿っていてあと数日もすれば産まれて来るはずだった。でも、ある日、妖怪が突然襲ってきた。子供が腹の中にいる事をいい事に母を人質にとり、そして子供に手を出した。自分の跡取りを作ろうと、自分の力を子供に流し込んだのよ。お腹の中の子供はその強力な妖気によって死んでしまった。でも1人だけ生き残りその子供は全ての力を取り込んだ。母はショックで死に、妖怪は全ての力を使い果たし、霧のように散って消えたわ。子供は母が死ぬと同時に産まれた。その産まれた子供が武瑠という訳よ。私は死んだ後、神様から転生する事を勧められたわ。「あなたに救ってもらいたい人がいる」と言われてね
それが武瑠だったという事よ。兄弟であるという事は神から聞いたわ。あの妖怪の事もね。それで私は妖怪の力を武瑠から引き剥がそうとした。それでこのザマという事よ。
黒は鼻で笑った。自分を蔑むように。目は虚ろで自分がした事を後悔しているのだろう。
「待って、まだ肝心な事を聞いてないわ」
紫の後ろから霊夢が黒の前に立った。
「武瑠の中にいる妖怪はどんな奴なのよ。しかもなんで今までずっと人間として生きていたの。普通は妖怪になっているはずでしょ」
確かにそうなのだ。妖怪に深く関わり過ぎると人間は妖怪になってしまうのだ。だか、武瑠は自分の事を妖怪という事すら知らなかった。
「それは私達の父のお陰ね。父が命をとして武瑠に妖怪にならないように霊力を流し込んだのよ。それで人間として今まで生きていたけど、私のせいで…」
「話は終わったか…」
「「「!?」」」
さっきまで苦しんでいたはずの武瑠が喋り出した。だが、その雰囲気や禍々しい妖気からして元の武瑠ではないのだろう。
「やっと身体を乗っ取れたのだ。少し楽しませて貰おうか…」
懐から小さなカードを取り出す。
「あれは…スペルカードっ!!」
「災符 天変地異っ!!」
空間が歪み、地が割れ、空には悪雲が現れた。それはまるで世界の終わりが近づく前触れのように…
読んでいただきありがとうございます。
残念ながら今回は「撮影の裏からお送りします」はお休みさせて貰います。
次回からはのせたいとおもいますのでよろしくお願いします。それではまた来月に会いましょう。
(´∀`*)ノシ
3/1追記
次回の更新は3/8あたりにしようと思います