そして気づけばお気に入り100件突破、どういうことなの・・・
はい、これからも精進していきたいです、こんな未熟者の書いた小説でも読んでくれる読者さんには感謝を。
家政婦さんの後をついていくと家政婦さんは一つのドアの前で止まる。
「こちらが旦那様方が控えていらっしゃるお部屋でございます、では私はここまでですので」
そういって家政婦さんはドアの横に立ってドアノブまで手が届かない自分の代わりにドアを開けてくれる。
家政婦さんに一礼して部屋の中に入る、部屋の中には丸椅子に座った5人の人がいた。
どうやらこの5人がここらの魔術にかかわる人々を取り締まっている立場の人々なのだろう、彼らは荘厳な空気をまとってこちらを値踏みするように見ている。
あまりの空気にちょっとビビったことは心の奥底にしまっておこう、なるべくなめられないようにせねば。
カンピオーネとは何物にも縛られないものである、子供とはいえ彼らの自由にはならないということをここで示さなければならない。
自分は向かい合う形で彼らの前に見下ろされる形で立つ、よく観察すると彼らの顔色には少しばかりの困惑が含まれている。
「さ、さて、白谷君だったかね、きみは神様を殺したのかな? 」
いかついおじさんがこちらを怖がらせないためか猫なで声で話しかけてくる、そのギャップに、少し笑みが漏れる、さて……交渉を始めようか。
あの後美弥子君と私で四家の方々に投函の魔術で羅刹王の誕生、そしてその羅刹王がかなり特殊であることを書き連ねた報告書を送り、急いで彼を運び込んだ私の家に集まってもらった。
この日本初の神殺しということで四家の方々も事を重く見たらしくすぐさま集まってもらうことができた、この場には四家の実質トップたちが集合している。
少しの挨拶と近況の雑談をした後、件の羅刹王が現れるのを待った。
彼が現れたときその場にいる全員が息をのんだ、話には聞いていたがまさか本当に子供だということに空気が張り詰める、何しろ子供に核爆弾の発射スイッチを握らせているようなものなのだ、こちらの対応次第では日本が焼け野原になる可能性だってあるのだ。
沈黙を破るために私がなるべく優しい声で、この場の代表として彼が神殺しをなしたのかを尋ねてみる。
すると少年は口元をゆがめて笑った、その様子は何か体中の毛が逆立つような、途方もなく不気味な感覚をおぼえた。
「いえ、別にそんなにかしこまらなくでもいいですよ、あいにく、いろいろな事情で僕の思考は子供のそれではありません、無理しなくてもいいんですよ……くくっ」
子供らしからぬ、いや彼が言うには子供ではない歪んだ笑い方をする、それは外見と相まってとてつもない違和感を醸し出していた。
「そう……ですか、では白谷君、君は神殺しをなしえたのかね? 」
「ええ、そういうことになりますね」
彼はあっさりとこちらの問いに肯定した、四家の方々の空気がさらに張り詰めるのを感じる。
「では、君はこれからどうするつもりかね? 」
九法塚家の当主殿が絞り出すような声で彼に尋ねた、そんな様子に彼はクスリと笑い。
「そこまで警戒する必要はありませんよ、こちらとしては別に好き好んでそちらに危害を与えるつもりはありません」
その一言で四家の方々は大きく息を吐き出し安堵の色を見せる、自分たち、強いてはこの日本に危害が加えられないと分かったのだから当たり前か。
「ただし、こちらからもいくつか条件を出させてもらいます」
彼が放ったその言葉でその場に再び緊張感が返ってきた、それは彼とどうやってその条件について交渉しようというものというよりかは、彼から提案される条件がどんなものかについての緊張感だった。
「まず一つとして、僕とその周りの関係者に危害を与えないこと、これが守られる限り僕はそちらに危害を与えることはしないと約束しましょう」
カンピオーネにしたらまずありえないような条件である、こちらにしてもその程度で安全が確保できるのなら願ったりかなったりである。
「二つ目に、僕の情報の秘匿そして詮索の禁止です、そちらには新しいカンピオーネが誕生したとだけ発表してください、権能については別途公開するものとしないもので伝えます」
「もし、ほかの羅刹王の方々にあなたの所在を尋ねられた時はどうすればよろしいのでしょうか」
二つ目の質問……これまたカンピオーネらしくない条件だ、これについては静秋院家の方が質問をする。
「ああ、その時は教えても構いませんよ、どう対応するかはこちらで決めさせてもらいますが」
少しの不安要素が残るがこちらもまだ大丈夫だろう、問題はいつ爆弾発言が出るか、だ。
「最後は、そうですね、ここらの魔術師たちに対する命令権でももらいましょうか、もちろんまつろわぬ神が降臨したら助力することを約束しましょう、その代わり些細な厄介ごとの類はそちらにお任せします、どうです? 良心的でしょう? 」
「それは正史編纂委員会をあなた様の指揮下に入れるということですか? 」
最後の条件には武御式家の家老殿が伸びたひげをさすりながら、鋭い眼で彼を見て問いかけた。
「こちらとしては5歳児がこんな大仰な組織のトップなんてありえないと思うんですがね、あなた方もいきなり僕が仕切るとなると混乱するでしょう? カンピオーネの言葉つかうくらいなら僕に迷惑がかからない範囲でどうぞ、指揮下に置くんだったらそちらとまた話し合いをしなければならないですから、命令権はそう頻繁に使うことはしませんよ」
「結局、あなた様の目的は何なのですか、それを聞かなければ、こちらも態度を決めかねます」
最後に枢木家当主の奥方が不安そうに尋ねた。
「そうですね、……生き残ることですかね、それを邪魔するようなら問答無用で排除しに行きますので覚悟しててくださいね? 」
その時の彼の眼からは鬼気迫ったような気迫が感じられた、いくら彼が理性的に振舞おうとも隠し切れない幼さゆえのむき出しの本能の咆哮のようでもあった。
「質問はそれだけですか? 」
彼がこちらを一度見まわして、各々を見る、そこで私はとっさに尋ねる。
「君がかの神を弑逆し時に使ったあの得体の知れない力は何なんだい? それにかの神の名は? 」
その問いに彼はこちらをちらりと見た、そしてそっけなく答えた。
「最初の問いには僕をこうして変えた原因からもらった力ですね、詳しくはわかりません、あと彼の神のなまえは大黒天です、他には? 」
誰も彼の促しに答える者はいなかった、沈黙する私たちを見ると彼は元にいた部屋に戻ることを伝え部屋を出て行った。
彼が部屋から出て行ったあとその場にいた全員が安堵のため息をついた、その場に一種の弛緩した空気が漂う。
その場にいた皆でひとまず安全そうなことを確認できたことを喜び合い、少しの間彼について話し合われた、大まかとしては下手に刺激しなければ安全な羅刹王ということに全員の意見が落ちつき、各々が自分の仕事をするために帰って行った。
それにしても、彼の思考は子供のそれではない……か、美弥子君が知ったらどういう反応をするんだろうね?
はぁぁ、すっごく緊張した、部屋に来る時と同じ家政婦さんに送ってもらいながら、心の中で大きくため息をついた。
多少芝居がかりすぎていた気はするが、あれでこちらがなめられて危害を与えられるということはないと思っていいだろう、しかしまだ同族の干渉のこともある、不確定要素はまだ多いが現状できることはした。
達成感に浸りながら先ほどの部屋につく、そこでぐったりとベットに転がっていると一緒に来た家政婦さんがこんなことを言った。
「これから羅刹の君にはこの家ではなく、ここの土地を収める地主の家に住んでいただきます、生活するための日用品はこちらで用意させていただきますが、何かご入用の物があれば言いつけてくだされば用意しますがなにかありますか? 」
まてまて、別のところに住むから日用品意外にほしいものはあるかって言っているのだろうけど、……ここの地主って誰だよ?
赤王「のう、作者よ、余の出番はいったいいつになるのだ? 」
作者:すっと目をそらせる
赤王「まさか、考えていないとか言わないであろうな? 」
作者「正直赤セイバーってカンピオーネの世界だと出しにくいんだよね……ローマでランサーなあの方ならまつろわぬ神枠で出してもいいんだけどさ」
赤王「余はひどい差別を見たぞ!?」
楽しんでいただけたら幸いです。
ps、5歳で神殺し無理じゃね?みたいな意見がありましたがそれは感想欄の返信と活動報告とご都合主義的なもだと思っておいてください。