スレツナまでの軌跡☆彡   作:cibetkato

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16.大空って・・・アイツしかいないよね?

 一方、リボーンは晴の守護者コンビを探し森の中を移動していた。

 

「・・・チッ、こういう時ほどアルコバレーノの呪いが恨めしいな」

 

 明らかにコンパスが足りていない。

 

 移動距離もどうしても短くなるそれに悪態をつきながらも、リボーンは常ならばいるはずの晴の守護者達の鍛錬場に着くと、さっそく声を張りあげた。

 

「了平!どこにいる!!」

 

「・・・おう!ココにいるぞ!」

 

 リボーンの声が聞こえたのか、少し離れた木の上から了平が降って来る。

 

「ニー・ブラウjr.はどうした?」

 

「ん?何やら9代目の嵐の守護者がやって来て、どこぞへと連れて行ったぞ?」

 

 了平への説明にとられる時間を省いたらしい。そう悟ると、リボーンは苦笑する。

 

 確かに、了平はまだまだ理解力が足らないように思えるかもしれないが、ものわかりが悪いわけではない。少しコツさえおさえてしまえば簡単に了平を動かすことができる。

 

「了平、ツナが9代目と一緒に脱走した」

 

「沢田が脱走?・・・では、9代目の守護者達が心配していたことは極限に当たったということか?」

 

「そうだ。・・・おまえだったら、サボるヤツをどうする?」

 

「む・・・サボリはいかんぞ!!極限に沢田を探す!!うおおおぉぉぉぉ・・・」

 

 叫びながら了平は森の奥の方へと走って行ってしまった。

 

 了平を動かすコツ。詳しい事情は省いて事実を端的に伝える、ということ。

 

 そしてこの場合、アレをしろコレをしろと命じるのではなく、了平の真っ直ぐな性格を逆手に取って自発的に行動させるのが正解だった。

 

「・・・これで、了平は良し。・・・後は雲雀か」

 

 こちらは、難関中の難関である。

 

「・・・雲雀は確か、9代目の雲の守護者との引き継ぎを終えて、ヴァリアーの方に行っていたんだったな」

 

 いつの間にやら風紀財団のトップとしてヴァリアーとのコネクションを作っていた雲雀は、ビジネスと称してヴァリアーに商談に行ってしまったのだ。

 

「・・・ヴァリアーか・・・ヤツ等に手伝わせるのも有りだな」

 

 何かと好戦的な連中だが、話がわからないわけではない。それに、白蘭との戦いを知ってからツナへの見方が変わったようで、その覚悟を認めてくれている節さえある。・・・XANXUSを除けば。

 

「XANXUSについては、未だにツナのコトを憎んでいるような節もあるしな・・・」

 

 極力、ツナとXANXUSを近づけない方が良いだろうというのが、家光との協議の結果だ。

 

 ともかくも、ヴァリアーにも9代目とツナの捜索を手伝わせるべく、リボーンは一度ボンゴレ本部へと戻ったのだった。

 

 

***

 

 

 そして再び、獄寺と山本は・・・というと、未だに迷路の入り口の前で顔を突き合わせていた。

 

「・・・うーん、大空の炎がねぇと、開かないっていうなら・・・やっぱ、ディーノさんとかを呼んだ方が早くね?」

 

「けど、跳ね馬のシマはここから遠いぜ?ここまで来る時間を考えると・・・」

 

「あー・・・だよなァ」

 

『近場に大空の炎を扱える者はいないのか?』

 

「大空か・・・」

 

「大空なァ・・・」

 

 Gの言葉に、首を捻りながら獄寺と山本が唸る。

 

 フッと思い浮かんだ凶悪な顔に、2人は揃って頭を振った。

 

「「ナイナイ、アイツはナイ!」」

 

『アイツ?』

 

 Gが訊ねれば、獄寺は苦虫を噛み潰したような渋い表情をうかべた。

 

「・・・ヴァリアーのXANXUS」

 

「一番、近いトコにいるのな。・・・でも・・・ツナと会わせるのは危険な気がするのな~」

 

『だが、背に腹は代えられないぞ?』

 

「あー・・・でもなー・・・」

 

「10代目を危険にさらすわけには・・・!」

 

 だが、ここでツナを捕まえておかなければ、味をしめたツナにこれからもずっとこの調子で脱走されかねない。

 

「そもそも、XANXUSが人の頼みを聞くタマか~?」

 

「いや・・・ねェな」

 

 しかし、すぐにコンタクトが取れそうな大空の炎の保持者といえば、XANXUSをおいて他にはいないもの確かだった。

 

「・・・リボーンさんに連絡をとってみるか」

 

 或いは、リボーンならばヴァリアーを引っ張り出せるのではという希望も込めて、獄寺は通信機のマイクをオンにした。

 

「リボーンさん、聞こえますか?」

 

『・・・どうした、獄寺』

 

 すぐにリボーンからの応答があり、ホッと息を吐いた獄寺はGから聞かされた迷路の性質のことや、今思いつく大空の炎の保持者がXANXUSしかいないということをリボーンに告げる。

 

『そうだな・・・今、ジャンニーニに言ってヴァリアーに連絡を取ろうと思ってたところだ。XANXUSにも少し掛け合ってみる』

 

「・・・だ、大丈夫でしょうか?」

 

『仮にも9代目直属を謳ってんだ、9代目を捕まえるのに協力しろっつったら、動くだろ・・・たぶん』

 

 リボーンのいつになく弱気の言葉に、獄寺と山本は顔を見合わせた。

 

「・・・リボーンでもヴァリアーを動かせなかった場合って、どうなるんだ?」

 

「9代目の守護者にいつもはどうしてたか、聞くしかねェだろ」

 

「・・・だよな?・・・なぁ、獄寺・・・ツナのヤツこれからも脱走しまくるとか・・・ないよな?」

 

「・・・・・・ない!・・・ハズだ」

 

 複雑な心中でそう答える獄寺を見降ろし、Gはそっと溜息をついた。

 

(ジョット・・・X世は、やっぱりお前にそっくりだ・・・)

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