スレツナまでの軌跡☆彡   作:cibetkato

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19.雲の裏切り

 そんなこんなで迷路の前に揃った面子を眺め、リボーンは溜息をついた。

 

「9代目の守護者にヴァリアーにツナの守護者・・・これだけの面子が揃ってやることが脱走したボスを連れ戻すこととは・・・なさけねェ・・・」

 

「・・・フン、テメェ等がついてて何してやがったんだ」

 

 既に双銃をその手に持ち、XANXUSが不機嫌に告げる。

 

「てめっ・・・そういう言い方はねェだろうが!!」

 

 あんまりなもの言いに、獄寺が噛みつく。

 

「事実だろうが。ジジィとドカス、たった2人にひっかきまわされやがって」

 

 そう言うXANXUSに、嫌味の1つでも返すかと思われたリボーンが黙ってボルサリーノのツバを引いた。

 

「・・・面目ねェ」

 

「うへぇ・・・気持ち悪っ・・・リボーンが頭下げるとか、チョー有り得ねェし」

 

 ベルが茶化すが、リボーンは視線を逸らすだけ。

 

 これは相当重症か、という思いがヴァリアーの面子に広がる。

 

「・・・そんなコトは今更どうだっていいんだよ。・・・ところで、クローム髑髏は居ないのかい?」

 

 雲雀が珍しく他人のコトを気にしているのに、リボーンは訝しみながらも答える。

 

「・・・クロームはダメだ。歴代で霧はボスの味方につくことになってる」

 

「へぇ・・・ナルホドね。まぁ、でも・・・“アイツ”じゃなければ良いか」

 

 その答えに雲雀はクツリと笑う。

 

「お・・・おい、雲雀?」

 

 獄寺が何やら不穏な気配を感じて雲雀に声をかけるが、その声を無視して雲雀は懐から“アラウディのカギ”を取り出す。

 

「・・・あ」

 

 ビスコンティが声をあげ、一瞬全員の注意が雲雀から逸れる。

 

 その瞬間、雲雀はそのカギを木の窪みに差し込んだ。それと同時に地響きが起こり、わずかに木と木の間が広がる。

 

「ふぅん、意外とこのカギ使えるね」

 

 呟くや否や、雲雀はその隙間に身体を滑り込ませる。

 

「よし、俺達も続くぞぉお!」

 

 その様子を見ていたスクアーロが叫び、他の面々もハッとしてその隙間に殺到する。

 

 が、

 

「自分達で解決して入ってきなよ。言っておくけど、僕は沢田の味方だからね」

 

 群れてるヤツ等は嫌いなんだ。―――そう言って、雲雀は“アラウディのカギ”を手にしてその隙間を閉じた。

 

「・・・にゃろぅ・・・テメェばっかりずりィんだよ!!!俺だって10代目の味方になりてーんだよぉおおおお!!!」

 

「まー、まー。・・・本音ダダ漏れだぞ~、獄寺~」

 

 ガルガルと木に向かって叫んでいる獄寺をなだめながら、山本はXANXUSを振り返った。

 

「こうなったら、お前しか頼れねーんだ。頼むわ、XANXUS」

 

「チッ・・・ドカスが」

 

 XANXUSは言うなり掌に憤怒の炎を宿す。

 

「・・・カッ消す!!」

 

 球体のそれが投げつけられ、木は跡形もなく消し飛ぶ―――ハズだった。

 

「な・・・馬鹿な!!なんで無傷なんだぁああ!!」

 

 スクアーロが愕然として叫ぶ。

 

『・・・それは、匣兵器と同様のものであると考えた方が良い』

 

 不意に頭上から冷静な声が降って来る。

 

「・・・G」

 

 獄寺が不機嫌丸出しの声でその名を呼ぶ。

 

「おお・・・初代、嵐の守護者・・・この目で見ることが叶うとは」

 

 コヨーテが呻くように呟く。

 

 10代目の守護者だけがそのリングの本来の力を引き出し、あまつさえ初代ファミリーと交流までしているのだ。

 

 それが普通だと思っているのだから驚きである。

 

 むしろ、指輪自体に継承の意味合いだけでなく“力”があるのだと判明したのも、10代目のリング争奪戦の頃だ。それまでの常識は、完全に覆されてしまった。

 

「おい、G・・・大空の炎で開くんじゃねェのかよ!!」

 

 獄寺がGに向かって叫ぶ。

 

『今のは憤怒の炎だろう?大空とは言い難いな。それに攻撃性のものは、例え大空の属性が“混じって”いようが、吸収されるだけだぞ』

 

「・・・フン、しょうがねェな」

 

 Gの言うことも尤もだと思ったのか、XANXUSは静かにヴァリアーリングに大空の炎を灯した。

 

「あの窪みに炎を当てれば良いんだな?」

 

『そうだ』

 

 本当に匣兵器のようだと思いながら、XANXUSはその木の窪みに大空の炎を灯したヴァリアーリングを嵌めた。

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