スレツナまでの軌跡☆彡   作:cibetkato

24 / 32
24.スレツナ爆誕!

 その頃、ツナ達の元へとたどり着いたXANXUSは憤怒の炎を投げつけようとし、ハタと止まった。

 

「・・・う゛お゛ぉ゛いッ!どうしたァ!!」

 

 スクアーロが騒ぐのをまるっと無視して、XANXUSはジッとツナを見つめた。

 

 中学生の時のイメージが強いためか、少し大人びたように見えるその顔には愁いの表情がうかんでおり、チラリとこちらを流し見る目には隠しきれない“怒りの炎”が燃え上がっていた。

 

「少しは、乳臭さが抜けたか・・・ドカス」

 

「XANXUS・・・よくも俺の霧を泣かせてくれたね?」

 

 俺の霧、今はそれが骸を指す言葉ではないことくらいXANXUSにだってわかっていた。

 

「フン、俺達の邪魔をするからだ」

 

 XANXUSが鼻をならせば、ピリピリとした怒気がツナから放たれ、ヴァリアーの面々が思わず後退る。

 

 ツナは明らかにXANXUSに対して怒っていた。それがクロームを泣かせたということなのもわかった。

 

 だがこれは何だ。なぜハイパーモードでもないのに、これだけの猛者達を怯ませるほどの怒気を放てるのか。

 

「・・・9代目、ツナに何を吹き込んだ!?」

 

 リボーンが問う。

 

 これは通常状態のツナではない。今までずっと傍にいたのだからわかる。

 

「私は何もしてないよ・・・ツッ君が言葉で解決することを止めただけだから。というか、ツッ君を怒らせたのは君達だろう?」

 

 ツナを怒らせたらどうなるのか、リボーンはよく知っていた。骸もXANXUSも白蘭も、そしてDも・・・そろってボコボコにされた。

 

 いざという時はファミリー最強の力を発揮するのが沢田綱吉という男だ。それは過言ではなく、純粋に今のファミリーの中の誰と戦ってもツナが勝つと断言できる。

 

 だから、XANXUSがどれだけプッツンしていようとも本気で止めようとは思わず、ツナに処理させようと思った。

 

 しかし、これは違う。

 

 むしろ心配しなければならないのは自分達の身の安全の方だ。ツナの目を見た瞬間にわかった。あれは完全にブチギレている。

 

 白蘭やDの時よりも怒っているように見えるのは、まだ部屋の隅で9代目に慰められているにも関わらずグスグスと泣いているクロームのせいだろう。

 

「イタリア男のクセに平気で女の子を泣かせるなんて・・・お仕置きが必要だよな」

 

 いつになく平坦な声。

 

 ハイパーモードの時も感情を押し殺したような声になるが、その比ではない。

 

 眉間のしわはない。口元には笑みさえうかべて。

 

「覚悟は良いか?・・・お前達」

 

 身体ごとこちらに向き直りヒタリと視線を向けたその瞬間、ツナの全身から炎が噴き出した。

 

「な、なんだぁああっ!!?」

 

 スクアーロの声がうわずる。大空のVGの発動を見るのは初めてだからしょうがないが、この炎はD戦の時と比べても遜色のない炎だった。

 

「ヤベェぞ・・・本気でツナの奴キレてやがる・・・;」

 

 なかなかにイイ性格になったとはいえ、やっぱり仲間を傷つけられたら怒るのはツナらしいと思うが、キレ具合がいつもよりも激しいのはなぜだろうか。

 

『よしよし、いい覚悟の炎だ!さすがは我が子孫だな』

 

 そう言ってうんうん、と頷いているのはツナに瓜ふたつの青年。

 

「・・・・・・って、Ⅰ世か!?」

 

 リボーンはギョッとした。Gがいるのだからジョットがいてもおかしくはないが、ちょっと性格違くないか?

 

『VGを通してⅩ世の感情の影響を受けるのだ当然だろう』

 

 胸を張って言わないで欲しい。というか、心中を読まれた!?

 

 リボーンが口元を引き攣らせる。

 

『そぅれ、貴様の怒りを見せてやれ、Ⅹ世』

 

「・・・言われずとも」

 

 まず、ツナが標的に定めたのは・・・XANXUS。

 

 一瞬の後に間合いに入られたXANXUSはハッとして身を引く。顔のすぐ脇を炎をまとったガンレットが通り過ぎる。

 

 更に続けて回し蹴りが繰り出され、XANXUSが左腕で防御する。

 

「!」

 

 鈍い音が響いてXANXUSが左腕を押さえて後退する。

 

「う゛お゛ぉ゛いッ!ボス、大丈夫かァ!?」

 

「ウルセェ・・・カス鮫、黙ってろ」

 

 双銃を取り出して炎の充填を始めたXANXUSを見て、ヴァリアーの面々は青褪めた。

 

 リング争奪戦の再来となるかと思われたが、“今のツナ”は炎を充填させるのを大人しく待つような性格ではなくなっていた。

 

「・・・させると、思ってるのか?」

 

 双銃に炎を充填させないように、XANXUSの手元ばかりを執拗に狙って攻撃を繰り返しながらニッコリと笑うツナに、リボーンはゾッと肌を粟立てた。

 

 戦いを楽しむような発言と笑み。まるで雲雀のようだ。

 

「・・・ある意味最悪のペアじゃねぇか・・・まさか、雲雀に毒されてきたってのか!?」

 

「・・・俺と“恭弥”を一緒にするなよ、アルコバレーノ」

 

 スッと笑みを消したツナから向けられた殺気に、リボーンは気を飛ばしたくなった。

 

「・・・ツナが・・・ツナが・・・完璧にスレちまった!!!」

 

 何が原因かわからないが、ダメツナはスレツナに進化したらしい。

 

 リボーンは思わず叫んで、頭を抱えた。




 どこを、どういじったら、スレツナなんて、できるんだ!!
 コンチクショウ!!!

                   byリボーン
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。