インフィニット・オオカミ   作:陸のトリントン

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タイトル通り、高原和也は夜に何をしているのかが分かります。


夜の狼男

夕食を食べ終わった僕は刀奈と一緒に寮の部屋に行った。

 

「ここが私と和也君の愛の巣よ」

 

笑顔で歓迎しているけど、正直不安しかない。

 

「もう!少しくらい喜んでもいいんじゃないの?」

 

「いや・・・年頃の男女が一つ屋根の下で過ごすのは・・・」

 

「じゃあ、結婚する?」

 

「しません!そういうのは軽い気持ちで言うものではありません!」

 

「和也君は私と結婚するのが嫌なの?」

 

そのセリフは反則ですよ!

 

「いや・・・僕は・・・」

 

「あれ〜?さっきまでの勢いはどうしたのかな〜?」

 

このままだと、刀奈のペースで話が進んじゃう!

 

「そ、それより!この部屋のルールを・・・」

 

「シャワーを浴びる時は私と一緒に浴びる事」

 

「却下です!」

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

何とか部屋のルールを決めて一段落して、時計を見たら八時半になるところだった。

 

「ぐるる・・・」

 

僕は狼男なってベットの上に寝転んでいた。

 

「ベットがふかふかぁ」

 

ずっと布団で寝てたから、このフカフカのベットは眠気を促す魔性の寝具として非常に・・・

 

「こーら!」

 

「ぐあっ!」

 

寝れないです。

 

「私の前で狼男になるって・・・私を食べちゃうの?」

 

「食べないですから」

 

「だったら、私が食べちゃおうかしら?」

 

「食べないでください!」

 

「冗談よ」

 

冗談に聞こえないから困るんですよ。

 

「で、僕に何か用はなんですか?」

 

「和也君。実は外を走り回りたいでしょ?」

 

「何で分かるんですか?」

 

「だって、尻尾を振り回してベットの上で寝転がってるから」

 

バレてたの・・・

 

「この私を欺こうなんて十年早いわよ」

 

「別に欺こうとする気はないんですけど」

 

「でも、走り回りたいんでしょ?」

 

「はい・・・」

 

弱みを握ったら主導権を奪い返すんですから・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

狼男になり、学園の敷地内を走り回ってストレス発散をしてるんだけど・・・

 

「おお!速い速い!」

 

「何で背負わなければいけないんですか?」

 

「和也君を捕まえようとする教員がいるからね。私がいたら、夜中でも狼男で走り回っても大丈夫だから」

 

「それは心強いですね」

 

「だから、夜は私に任せて大丈夫よ」

 

「どういう意味ですか!?」

 

「どういう意味でしょうね~?」

 

夜は安心して寝れない・・・

 

「行きたい所があるんですけどいいですか?今なら降ろしても・・・」

 

「私を振り落とさないように行ったらいいじゃない」

 

できる自信が無いから言ったんですけど。

 

「期待してるわよ」

 

「はいはい・・・それじゃ、行きますよ!」

 

僕は全速力である所に行った。

 

 

 

「ちょ、ちょっと待って!止まって!いやぁぁぁ!」

 

 

 

女の叫び声が聞こえたけど・・・幻聴だ。

 

 

 

「だから言ったじゃないですか。降ろしてもいいですかと」

 

「ここに来たいなんて思わなかったもん」

 

刀奈は頬を膨らましながら文句を言ってるけど警告を無視した方が悪いと思うけど。

 

「でも、ここにたどり着いた生徒は私と和也君だけじゃない?」

 

「まじ、ここに生身でたどり着けないんじゃないですか?」

 

「ふふっ。そうね」

 

僕と刀奈はIS学園で一番高い所にいる。

 

なんて説明すればいいだろう。学園の中央付近にある塔みたいなモニュメントみたいな所・・・かな。その塔は途中で螺旋みたいな円を描きそびえ立っているんだけど、その円になってる所にいる・・・・・・分かったかな?

 

「和也君。誰と話してるの?」

 

「あ、いや、なんでもないよ」

 

詳しくはIS学園の画像を見れば大体分かると思う・・・多分。

 

「ふぅ。もうそろそろ九時か」

 

さて、いつもの遠吠えを・・・

 

「和也君」

 

突然、僕を後ろから抱いてきた。だけど、いつもの明るい様子ではなく何か決意をしたような雰囲気だった。

 

「和也君のお陰で私は今日まで頑張ってこれたの。だから和也君。無理をして狼男の心を殺さなくていいよ。もし人の心を失いかけたら、私が命に代えても救ってあげるから」

 

「刀奈。僕は刀奈のいない学園生活だけはしたくないんだ。もし刀奈がいなくなったら、妹さんや友達、ご両親が悲しんでしまう。だから、命に代えて救わなくてもいい。生きてて欲しい」

 

刀奈が僕を大切にしてるように僕も刀奈を大切にしてる。大切な人のために命を落とすような真似はして欲しくない。取り残された人は悲しみと無力と大切な人が死んだ事実しか残らないから。

 

「優しいんだね」

 

「当たり前の事を言っただけですよ」

 

「そう。そろそろ九時になるわよ」

 

刀奈は腕時計を僕に見せた。残り一分で九時になる所だ。

 

「久々に聞きたいな。和也君の遠吠え」

 

「遠吠えするために外に出たじゃないですか?」

 

「言いたくなっただけよ」

 

笑顔で答える刀奈を見て胸の高まりが納まらなくなった。

 

「あと十秒で九時よ」

 

俺は刀奈の言葉に応えるかの如く満月に向かって・・・

 

 

 

「ウオーーーーーーン!」

 

 

 

大きく叫んだ。

 

「いいね。和也君の遠吠えは」

 

「そ、そうですか?」

 

なんか褒められると恥ずかしいな。

 

「さ、帰りましょう」

 

「はい」

 

僕は刀奈を背負い、寮に戻ろうとしたけど・・・

 

「刀奈・・・」

 

「どうしたの?」

 

「僕と刀奈の部屋以外・・・」

 

 

 

 

 

 

「全部消灯してあるんですけど」

 

因みに寮の消灯時間は十時である。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

「ごめん!悪気はないんだ!」

 

「押し倒すなんて・・・最低」

 

俺、織斑一夏はルームメイトに土下座している。

 

だけど、ルームメイトが機嫌を直る気配が全くない。どうすれば・・・

 

 

 

「ウオーーーーーーン!」

 

 

 

外から狼の遠吠えが・・・遠吠え!?

 

「ちょっと・・・遠吠えって・・・うわっ!」

 

ルームメイトが俺に抱きついてきた。それに驚き、俺は勢いのまま部屋の電気を消して押し倒された。

 

「ご、ごめん!」

 

「いや。別に大丈夫だけど」

 

彼女はさっきの遠吠えで怖気着いただけなんだ。

 

「そ、その・・・少し・・・このままにしてくれない?」

 

「いいけど」

 

俺はそのまま彼女に抱きしめられ、心配してやって来た箒に一閃を貰った。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

「ウオーーーーーーン!」

 

「あら、もう九時なの」

 

私、織斑千冬は教師人生最大のピンチを迎えてる。

 

「千冬さん。お風呂に入りましたか?」

 

「シャワールームで済ましたが・・・」

 

「ダメですよ。ちゃんとお風呂で疲れた体を癒さないと」

 

夕食を食べた後、ビールとつまみを食べようとしたが・・・

 

 

 

「お酒は体にいけないんですから、飲んではいけません!」

 

「そんな偏った食事はいけません!」

 

「整理整頓。それは人の心を綺麗にさせます。なので一緒に片付けをしましょう!」

 

 

 

私は小学生か。

 

「千冬さん。タオルと着替えです」

 

「あ、ああ・・・」

 

私は一年間この生活を送らなければならないのか。

 

「お風呂からあがったら、ちゃんと髪を乾かして、歯を磨いて、十時までには寝てください」

 

一夏よ。私はお前の料理が食べたい・・・




因みに・・・

オリ主の母>>>越えられない壁>>>千冬と束

となっております。

次回は刀奈とISの特訓を執筆する予定です。
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