うちの村の勇者はレベル1   作:夢現

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ふと思いついてしまったから書いてみたけど、続くかは未定。頭空っぽにして書いてるからプロットも特にない。作者がモチベ続いたら書くかも。


Lv.1 賢者による勇者召喚(不本意)

 いつも通り日課の畑の水遣りをし、食材の下ごしらえを終わらせて、酒場の掃除を終わらせたところで今の今迄何もせずカウンターの前でエロ本を読み耽り、フヒヒと気持ち悪い声を漏らしていた我が雇用主に呼ばれた。

 

 今度はいったい何のくだらない用事だろうかとげんなりとしながらも、一応雇用主でもあり恩も多少はある相手なので邪険にすることもできず、はいはーいとカウンターに向かう。

 

 向かった先にいたのはいつもの如く内から溢れ出る煩悩がまったく隠して切れていない、自称賢者サモナーことエロサモナー。

 

 なんですかー、と話を聞けばこの大陸に魔王が誕生したらしい。

 

 へー、そうなんですかー。と、適当に相槌を打ったらイヤイヤそこ流すところじゃないからね!? という猛烈な突っ込みをくらった。どうやら事態にいち早く気づいた自分すごいから褒めろー、という話らしい。メンドクサイ大人である。(呆れ)

 

 まあ確かに魔王が誕生するというのは一大事だし、それをいち早く察知したエロサモナーはお手柄ではあるものの、正直話題としてはあまりセンセーショナルとはいえないのが事実。

 

 なぜならこの世界、魔王が割りとありふれているのである。確かこの前もどっかの大陸で魔王が誕生しては勇者に倒されたとかなんとかという話を村を散歩中に聞いた。いかんせんこの村は未開の大陸の辺境村であるから、その情報が一体いつのもので、どの程度の信憑性があるのかは定かではないが。

 

 ちなみにその勇者。どうも魔王一人につき勇者一人というわけではなく、ここ最近は全て同じ勇者が魔王を倒して回っているとか何とか。聞いた話によるとレベルもカンストしているらしく、魔王討伐に関してはプロフェッショナルらしい。ちなみに情報のソースは道具屋のお姉さんことココネさん。なんでも昔は件の勇者様とそこそこ浅からぬ関係だったらしい。

 

 浅からぬ関係。(邪推)

 

 まあ、単純に旅の途中で各種アイテムなどの援助をしていたというだけらしいのだが。それも途中からは勇者様ことラルフさんが強くなりすぎて必要なくなってしまい、今ではこんな片田舎で当時の伝手を生かして道具屋を営んでいるとか。

 

 話を戻して、肝心のエロサモナーが察知した魔王であるが、村の遥か東にある魔王城にいるらしい。そういえばそんなものがあったような……。

 

 基本的にこの大陸はほぼまったく開拓されていない、いわゆる新大陸とかそんな感じの島なので誰も気にとめていなかったようだ。割と普通にダンジョンとかも存在する島なので、あの城もその類かと思われていたのだがまさかの魔王城である。人間たちがこの新大陸に進出したことで目覚めたとか。

 

 ……疑問なのだが、一体このエロサモナーはいつの間にそんなことを知ったのだろうか? 基本的にこの煩悩賢者は酒場でエロ本を読み耽るか、卑猥な妄想をして気持ちの悪い笑い声を漏らしているだけ。偶に外出しても村の女性に声をかけては袖にされ続けるような日々を送っていたはずだが……。

 

 この辺がなんだかんだと言われながらも村で頼りにされている証なのかもしれない。実際、村の中でのこいつの人気はそれほど低くない。確かにちょっと引くぐらいエロくて卑猥で煩悩駄々漏れであるが、むしろ男衆からはその清々しいまでのエロさのおかげで取っ付きやすいとの評判である。翻って女性陣からの人気は高くないが、露骨に嫌悪感を持たれるほどではない。まあ、精々が井戸端会議で「エロサモナーって相変わらずエロいわよねー」「そうねー」とか言われるぐらいである。

 

 ……あれ、これってもしかして露骨に嫌悪感もたれているのだろうか? ガールズトークはどこまで本気で話しているかわからないので怖い。この件は余り深く掘り下げないようにしようと心に誓った。

 

 まあ、なにはともあれ。この世界には現在ややチート臭い勇者様がいるので、そこまで魔王を恐れる必要もないのだ。精々が魔王の所為で活発化したモンスターの被害に気をつけるくらいで、後は勇者様が魔王をとっとと始末してくれるのを待つのみである。

 

 というわけで、未だに僧凄いんじゃぞアピールしてる雇用主に、はいはい凄い凄いとおざなりに返したところ、盛大に拗ねられた。爺が拗ねても可愛くないんで放置したところ、数日後にいきなりこうなったら僧は可愛い女の子を召喚するぞ! と、謎の決意をしていた。どうしてそうなった。

 

 なんか気合で召喚石すら使わずに召喚しようとしていて、僧は絶対に可愛い女の子を呼ぶんじゃぁぁぁ!!! と、叫びながら明らかに過剰な魔力を召喚陣に注いでいるが、隣で見ている俺は魔力が暴発しないかと気が気でない。最悪の事態に備えて構えていると召喚陣が対象を補足したのか渦巻いていた魔力が陣に吸い込まれる。エロサモナーは上手くいったと確信したのか穏やか表情。賢者モードらしい。やかましいわ。

 

 陣に魔力が吸われて数泊間をおいて魔方陣が輝く。召喚された者が友好的とも限らないので身構える俺、未だ賢者モードのエロサモナー。そしてついに魔方陣が魔力的なスパークを発生させ、

 

 

 

 

 

 バシュン!!!!

 

 

 

 

 

 

「あれ、ここどこだ?」

 

 

 突然の事態に呆然とするオレンジ髪の青年。女の子じゃないことに思わず崩れ落ちる爺。

 

 

 爺はガチャ運がなかったようである。

 

 

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