碧兎と申します♪今回は2作目の連載小説です。
今回も主人公は男の子でございます。
碧兎、女子なのに(´•ω•`)ww
楽しんでいただけると幸いです。
最後までお付き合い頂けると尚喜びます!
昼間に聞こえていた蝉の声が次第に夜に聞こえる鈴虫の声に変わる、俺が夏休みの復活を願うことをようやく諦め始めた、そんな9月の終わりのある日。
俺は学級日誌のページの間にメモを見つけた。
私とパズルで勝負しませんか、とだけ書かれたメモ。
不審に思って紙を裏返すと俺の名前と差出人の名前が書かれていた。
極々平凡な男子高校生である俺の日常は、その日回ってきた学級日誌に挟まっていた、その小さな白い紙によってほんの少しだけ変わることになったんだ。
うちのクラスの学級日誌は出席番号順に回っていく。
俺の名前は主水。主水 賢大と書いてもんどう けんた、と読むんだが……
あぁ、自覚している。とても読めたものではない変わった名字だろう。しかし変わった名字は俺だけではない。
俺の一つ前の番号…つまりはこの日誌を俺に回した女子の名前も中々のものだ。
芽久里 咲花。読み方はめぐり さいか。
変わった名前と頭の良さが噂となってうちの学年イチの有名人である。
何を考えているのか解らない、そんなミステリアスな面もあってか男子からの人気もそこそこにあるらしい。
メモに書かれた差出人の名はそんな芽久里のものだった。
俺と芽久里は同じクラスだがこんな有名人と平々凡々な俺とは特に関わりはない…あ、でもこの間ノート貸したっけ…?と、その程度の仲のヤツなのに。
そして何故パズル……?いくら俺が懸命に考えど考えど、謎は深まるばかりだった。
頭を捻ってどうしようかと悩みつつ学級日誌を書いていると、図ったかのように出席番号順の後ろから回っている掃除当番のチェックファイルが俺の手元にきた。
要は芽久里に自然に返事を渡すことが出来る機会を得たということだ。
こんなにタイミングが良いと、ここに返事を書いて挟め、という神様の思し召しとしか思えない。
でもまぁ断る理由はないし……というかなんなら寧ろ俺なんかが芽久里のような男子人気のある女子と話せる機会なんてそうそうないわけだから、願ったり叶ったりな状況ではあるのだ。
それに芽久里は頭は良いが何処か抜けているように思えて守りたくなる。可愛げがあって俺も他の男子と同じ様にちょっと気になったりとかしてたしな……。
暇も持て余されるよりかは青春の鍵の可能性になった方が"暇冥利に尽きる"ってもんだろ?
……とまぁ自分でも意味のわからない解釈の基、この謎の勝負をかってでることにした俺はノートの端を少し破いて返答となる文字を綴った。
「受けて立つぜ、負けねぇからな」