ピピッ、ピピッ
刻王
「ん? 連絡だ……ふむふむ」
ダークキバ
「何て?」
刻王
「他の拠点のみんなからだ。無事制圧に成功、人質と情報のコピーに奪われた能力のガイアメモリを奪還したって。こりゃ早めに回収して日本に戻った方がいいな」
やや駆け足気味にクロスライナーに乗り込むと、各拠点へ向けて発進した。
俺達が日本の拠点を落としてから、30分。現れたクロスライナーに乗り込み、各メンバーの成果を聞いた。
それによると攻め込んだ拠点全てを落とすことに成功し、奪われたものも無事奪還できたそうだ。DG細胞に感染している人は、ダブルオークアンタのクアンタムバーストで目の前で取り除いた。さすがにあれには驚いた。けど能力メモリが変身後のエターナルでしか使えないのは、正直困った。早く奪還して、望さんに返してあげたい。
今度は俺達が話した。真ゲッターロボのこと、ゲッター線でシュロウガが進化し、彩愛さんと東方不敗さんのDG細胞が消え去ったこと。そして、ゲッター線で呼ばれた彼らのことを―――
???1
「時の列車と聞いたが、確かに普通じゃねぇな。変な着ぐるみ着た車掌とかが、ふもふも言ってやがる」
???3
「着ぐるみ? さっき触った感触は、まるで生き物みたいだったぞ」
???2
「あまり詮索はするな。彼らにも知られたくないことがある筈だ」
この3人の名前は話した順に流竜馬、車弁慶、神隼人だ。真ゲッターのパイロットで、シャインスパークで次元の狭間に入り、そこで真ゲッターから他のゲッターロボに乗り換えて未来永劫続く戦いに身を投じたが、突然通常空間に弾き出されたらしい。
早苗
「まさかこの世界が、インベーダーとの決戦から何十年も経った未来だなんて。驚きです」
竜馬
「それを言うなら、いきなり呼び戻されたこっちも驚いたぜ。ま、事情を聞いたら納得したがな」
のび太
「と言うと?」
竜馬
「支配した奴らをぶっ潰すのに、俺達の力が必要だったんだろうよ。ゲッターは、3人揃わないと力を発揮しないからな」
隼人
「そう言うことだ。いずれ地球からは居なくなるかもしれんが、しばらくは共に戦わせてもらう。いいか?」
慎司
「そりゃあもう! 大歓迎です!」
中国の拠点や本拠地は強敵揃いだと聞いた。その状況で巨大ロボが仲間になることは、戦力的に大きなプラスだ。
ドモン
「それより、聞いていいか? 何故ゲッター線を浴びたら、DG細胞が消えたり、機体が変化したんだ?」
隼人
「ゲッター線は進化を促す存在だ。それが生物だろうとそうで無かろうと、変化させる性質がある。だが……確かに疑問だな。何故ゲッター線が、その場に居た人間を助けたのか……答えて貰おうか?」
そう言うと、隼人さんはお茶を飲んでいる東方不敗さんに問いかけた。ちなみに目を覚ましているのは彼と彩愛さんだけで、他の人達はまだ寝ている。どっちにしろ、しばらくは安静にしておく必要があるみたいだが。
東方不敗
「なあに、難しいことではない。ゲッター線が詫びを入れただけの話よ」
紀斗
「詫びだって?」
東方不敗
「あの真ゲッターロボからゲッター線を受けたとき、ワシはゲッター線の意志を知った。この世界の人類が余所者に支配されるのを、ただ黙って見ていることしかできなかった、そのせめてもの償いだと」
竜馬
「マジかよ。とてもじゃねぇが、信じられねぇ……と言いたいが、否定する気にもなれないぜ。それより、中国にあるって言う拠点を攻めることを考えようぜ」
一夏
「それもそうだな。今までとは違って、オーディンが大量に居るらしいし」
仮面ライダーオーディン―――黄金のライダーとも呼ばれるソレは、俺達の世界では恐怖の象徴だった。拠点以外の場所に突如として現れ、反抗勢力を次々に壊滅させたと聞く。
おまけにソイツは、それだけの力を持っていながら大量生産されている。勝てるかどうか不安だが……。
彰人
「ま、相手がなんであれ俺達は戦うだけだ。それに、オーディンだって決して不死身じゃない。数に限りがある以上、倒し続ければいずれは勝つ」
一真
「そういう考えは嫌いじゃない。でも作戦決行日は明日だし、今日はもう遅いから…少し休まない?」
ドモン
「そうだな。師匠も、ごゆっくりお休み下さい」
東方不敗
「すまんな。お言葉に甘えさせて貰うとしよう」
俺達は別の車両へと移った。どうやら寝台車もあるらしく、連れ去られていた人達が居る列車も、寝台車だ。俺は適当に決めたベッドに座ると、そのまま寝ようとした―――
明梨
「あの、ちょっといい?」
そこで明梨に声を掛けられた。妙に顔が赤いが、どうしたんだろうか。
明梨
「今日、真ゲッターと戦った時なんだけど、拓斗君……私を庇ってくれたよね?」
拓斗
「ああ、そうだったな。で?」
明梨
「それで、その……お礼が言いたくて。……あ、ありがと。凄く、嬉しかった」
拓斗
「お、おう……」
頬を赤く染め、もじもじとしながら言う仕草に、俺は胸が高鳴っていくのを感じた。俺は、彼女に惹かれ始めて居るんだろうか? だがどこに惹かれたんだ。今のような可愛らしい場面か、記憶が無くても生きようとする意志か……。そうこうしている内に明梨は俺の隣に座る。どうしようか考えていると、星夜さんが近づいて来た。
星夜
「2人きりのところを悪いが、少しいいか?」
拓斗
「な、何か?」
星夜
「実はこんなものを拾ったんだが、もしかしたら君達の記憶に関わりがあるかと思ってな。望からバットショットも借りてきたし、一緒に置いておくぞ」
そう言うと、カメラのようなものと一本のガイアメモリ……メモリーメモリを置いて行った。
拓斗
「これが俺達の記憶と、どう関わっていると言うんだ?」
バチッ
拓斗
「うっ!?」
思わず手に取った時、頭に痛みが走り、同時に何かの光景が流れた。
???
『……は……を救う………に………だもん!』
???
『……し………の、…………になる!』
拓斗
「―――はっ!?」
明梨
「だ、大丈夫?」
心配そうに覗き込んで来るが、それどころでは無かった。今の声はなんだ? 子供のような、どこかで聞いたことのあるような……だが思い出そうとしても、思い出せない。
明梨
「やっぱり関係があるのかな……あっ」
隣で明梨がメモリーメモリに触れた時、小さな声と共に凄く驚いたような表情をした。
拓斗
「どうした?」
明梨
「う、ううん。何でもない。……それよりさ、一緒に寝てもいいかな? 何だか寂しくて」
拓斗
「えっ!? い、いいけど……」
突然のことに戸惑いながら、俺は明梨と一緒に寝た。恥ずかしかったが、メモリーメモリについて考えると自然に眠たくなっていく。……アレを使うのは、全てが終わってからにしよう。今全てを明らかにするのは、なんだか怖い気がする。
ドラえもん
「……ねえ、どう思う?」
2人の様子をこっそり見ていたドラえもん、のび太、星夜、慎司、楓、紀斗、望はひそひそと話し合った。
紀斗
「あまりそういうのに首を突っ込むことはしないんだが、結構いいと思うぞ?」
のび太
「うん。どことなく相思相愛な感じがする」
楓
「まだ互いに気づいてないみたいだけど」
慎司
「そこが初々しくていいと思うけどな。ああでも、鈍感じゃないといいが」
星夜
「確かに。鈍感だと何かと苦労するだろうし」
そこで全員の視線が望へと向けられる。が…………
望
「あー、言えてる。でも鈍感だけならまだマシじゃないか? ここに天然たらしが加わったらまずいけど」
(((その天然たらしがアンタなんだよ!!)))
心の中でツッコミつつ、のび太が堪えながら問いかける。
のび太
「そ、そう言う望さんこそ、鈍感で天然たらしなんじゃないですか?」
望
「え、俺が? そんな訳ないって。自分から口説いたのはプレシアだけだし、後は来る者拒まずでやってたらいつの間にか二桁になってただけで」
(((それを天然たらしと言うんだ!! この鈍感男!!!!)))
猛烈に殴りたくなる衝動を抑えながら、その場の面々は寝ることにした。
中国の拠点の建物にて、1人の男が最上階を歩いていた。彼は日向碧、仮面ライダーエンドレスの変身者だ。碧はしばらく歩くと、ある部屋のドアをノックした。
コンコン
碧
「我が主、ご連絡に参りました」
しかし返事はない。留守なのかと思ってノブを捻ると鍵が開いている。彼は思わず部屋に入った。
碧
「主?」
裕太
「はぁ……はぁ……うっ!」
碧の目に飛び込んできたのは、レジスタンスのメンバーが絶望の表情でオーディンに殺される映像と、それを見ながら自分の精液を撒き散らしている江島だった。
裕太
「…………っと、見られてしまったな」
碧
「申し訳ありません」
裕太
「気にするな。それより報告があった筈だろ?」
碧
「そうでした。実はここ以外の拠点ですが、
裕太
「何だ?」
碧
「真ゲッターロボが覚醒。3人のパイロットを異次元から呼び戻したと」
その報告に江島は「そうか」と腕を組むと、少し考えてから言った。
裕太
「何、問題ない。本拠地にはゲッターG部隊がいるし、それに『アレ』だってある。加えて俺とお前が居れば、イレギュラーの1つくらい大したことはない。それより、もう朝だ。あの作業に入るぞ」
碧
「はい」
話を切り上げると、2人は後ろの椅子に座らされ、しばられている少年―――氷室カイトの元へ向かった。
カイト
「な、何をするの? こ、怖いことはいやだよぉ」
アークキバット
「カイトに変なことしたら~、俺が許さない~!」
怯えるカイトの近くにある檻の中で、暴れているアークキバットが言う。
裕太
「変なことじゃないさ。素晴らしい実験だよ。……碧」
碧
「はっ」
『ZONE!』
指示を受けた碧は望から奪ったゾーンメモリを起動させると、カイトの後ろにある装置に付いた26本のマキシマムスロットの1つに挿入する。
『ZONE! MAXIMUM DRIVE!!』
他のメモリが浮き上がり、次々にスロットへと刺さっていく。
『ACCEL! BIRD! CYCLONE! ETERNAL! DUMMY! FANG! GENE! HEAT! ICEAGE! JOKER! KEY! LUNA! METAL! NASCA! OCEAN! PUPPETEER! QUEEN! ROCKET! SKULL! TRIGGER! UNICORN! VIOLENCE! WEATHER! XTREME! YESTERDAY! MAXIMUM DRIVE!!』
全てのマキシマムドライブが発動した瞬間、装置が作動しカイトに何かが入り込んでいく。
カイト
「う、うああああああああああ! や、やめて! お願いやめてよぉおおおおおおおおお!!」
裕太
「さあ開け、ファブラ・フォレース! カイトの肉体を依り代とし、彼を現世へ誘うのだ!!」
カイトの悲鳴はしばらくして止んだ。そして次に目を覚ました時―――彼はカイトではなくなっていた。