Fate/Grand Order 輪廻の従者   作:初代凡人

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この話を投稿するまでに2つのイベントが終了しましたね。個人的には団子のイベントのストーリーが面白かったです。

公式で竜殺し(ドラゴンスレイヤー)扱いの小次郎さんには笑った。

マリーさんとデュオンさんとシャルルさんにはお世話になりました。団子(ついでに竜の牙)集めの巡回的な意味で。おかげでリリィさんの三回目の再臨が終わりました。リリィさんカワイイヤッター!

私のこれまでの成果報告はここまでにして、本編をどうぞ。


影の敵

ライズside

 

あれからしばらく。シフトによる帰還が困難だと知らされた俺たちは、当初の目的であるこの冬木――特異点F

の過去が狂った原因を見つけることになった。

 

そして、今は原因を見つけるためにあちこち探索している。此処までは、大橋と港付近を調べてきたが、特に手がかりになりそうなものはなかった。

 

まあ、途中で骸骨の襲撃は何回もあったが、問題なく対処できた。それより問題なのは――

 

「…………………」

 

俺を睨んできてるオルガ所長だろうか。なぜそんな呆れ半分怒り半分の顔をしているのだろうか?

 

「マシュ。俺何か悪いことしたか? さっきからオルガ所長が睨んでくるんだが」

 

「先輩。わかってて聞いてますよね?」

 

「すまん。俺が悪かった」

 

マシュにまで呆れた視線を向けられたため、即座に謝る。癒しであるマシュに嫌われた日には死にたくなる。

 

そうしていると、オルガ所長が呟く。

 

「本当、なんで何も知らないのにカルデアに来れたのか、理解に苦しむわ……。マスターやサーヴァントについては知ってるくせに、なぜ招待されたはずのカルデアについての知識は皆無なのよ」

 

「調べようとは思わなかったのと、ちょうどいい暇潰s――やることが特になかったから、さっさと来た結果です」

 

「先輩。結局暇だったことは変わってませんよ」

 

わかってるさ、マシュ。だから心配そうに見ないでくれ。心が痛い。

 

実際のところはバイトをクビになってしまい、次の職場を探していたタイミングで招待状が届き、どこかからのスカウトかと思って調べもせずに来てしまったわけだが。

 

「まあ、いいじゃないか。俺の予想だって外れてなかったわけだし、そういう解釈をしてればオッケーってことだろ? ねえ、オルガ所長?」

 

「…………そうね。あんたの考えは大体あっていたし、そういうことだと思ってなさい。一から説明するのも面倒だし」

 

よし。これでいいだろう。こっちとしても面倒だし。

 

ああ。そういえば、俺の予想については結局中途半端に終わったままだったな。

 

ロマンさんとの通信で、これからの目的を決めたあとに思い出して皆には言っておいたんだが、画面の向こう側の皆さんにも聞かせておかないとな。まあ、皆に話したあとだから予想というか答えなんだが。

 

簡単に言うと、過去で起きるはずのなかったできごとによって狂ってしまった歴史の時間軸を修正して、正しい歴史に戻すのがこのレイシフトの目的。

 

とは言っても、歴史というものには修正力(正確には抑止力)が働いており、二次元のタイムトラベルみたいにちょっとやそっとのことでは変わらない。

 

――逆に言えば、特異点は修正しきれないほどの異常が起きてしまった時間軸ということだ。だから、俺たちが干渉してその異常を取り除く必要がある。

 

こんな感じのことを言ったら、信じられないものを見る目で見られた。……特にマシュとロマンさんから。あれか。二人とも俺の使った魔術が身体強化の類ばかりだからパワーバカだとでも思ってたのか?

 

だとしたら心外だ。俺は才能があまりなかったから強化の類の魔術を重点的に鍛えただけであって、決してパワーバカじゃないんだぞ。

 

「それにしても、どこまで行っても焼け野原ね。住民の痕跡すら残っていないなんて……。そもそも、カルデアスを灰色にする異変ってなんなのよ。未来が見えなくなるということは、人類が消えるということ。……まさか、特異点では抑止力が働かない? じゃあやっぱり――」

 

あ、俺が長考してる内に、いつの間にかオルガ所長も長考――というよりは独り言が始まった。なんか、長くなりそうな気がする。

 

『む、所長の独り言が始まったようだね。そうなると長いよ。ちょうど敵もいないし、今の内に休んでおいた方がいいと思うよ』

 

「そうですね。ずっと歩いてたし、ここらで休憩にしますか」

 

「私もドクターに賛成です」

 

とりあえず、ちょうどいいサイズの瓦礫をイスに見立てて座る。

 

「先輩、レーション食べますか?」

 

「ああ、ありがとう。ところで、マシュは食べないのか? デミ・サーヴァントとはいえ、元は人間なんだから、そういう栄養補給は必要なんじゃ?」

 

「いえ。今の私はサーヴァントそのものですから、食事もいらないんです。マスターからの魔力供給さえちゃんとあれば、問題ありません」

 

「そっか」

 

そういうのは普通のサーヴァントと変わらないのか。……まあ、身近に食いまくる王様がいたがな。

 

『ん? そういえば、ライズくんの魔力で魔力供給は足りているのかい、マシュ?』

 

「はい、問題なく。なぜそのような質問を?」

 

『いや、ライズくんって魔力はお世辞にも多いとは言えないし、魔術を使って戦ってるから不足し始めてると思ったんだけど……』

 

あー、そのことか。そう思うのも無理はないが、正面から魔力が少ないとか言われるとなんか腹立つ。

 

「大丈夫。マシュへの供給魔力はあり余ってるし、俺の魔力が尽きるようなことはないと思ってください」

 

「魔力が尽きない、ですか? それはどういう――」

 

『ごめん、二人とも! 話も休憩も中断だ! 周囲に敵が集まってきてる! 結構な数がいるぞ!』

 

ロマンさんがそう言った直後、周囲にある瓦礫の陰から骸骨が姿を現す。

 

はあ……。寝不足の身としては、もう少し体を休めたかったんだが………仕方ないな。

 

「マシュ、さっさと倒すぞ。俺はまだ休みたいんでな」

 

「はい、先輩。戦闘、開始します!」

 

 

 

――――――――――

 

「なんでこういう時に限って数が多いんだかな……」

 

「そんなに不機嫌にならないでください、先輩。今回も無事に倒せたんですから」

 

あれからしばらくして全部の骸骨を撃退したが、倒した側から次々来たため、終わった時には30を上回る数を倒していた。

 

「まさか、レーションを狙って……」

 

「流石にそれはないと思います」

 

最近気づいたが、マシュって意外と毒吐くよな。

 

「もうサーヴァントとして完全にやっていけてるわね。此処の敵の程度も知れたし、怖いものはないんじゃない?」

 

何もしてないはずのオルガ所長が自信満々にマシュに聞く。しかし、それと反対にマシュの顔は晴れない。

 

「いえ、どうでしょう……。今のところうまくいってますが、さっきだって先輩がいなければ数に押されていたでしょうし…」

 

「何言ってるの。あんなのはおまけよ、おまけ」

 

「マスターをおまけと申しますか」

 

マスターがいなきゃサーヴァントは肉体を維持できないというのに。

 

そんなやり取りをしてる中、ロマンさんから再び通信が入る。

 

『呑気に話してる場合じゃないよ! まだそっちに向かってる反応がある! しかもこれは――』

 

 

 

 

 

――その時、何かが高速で飛来してきた。

 

 

 

 

 

俺はそれにいち早く気づいてマシュの前に立ち、飛んできた何かを蹴り上げる。金属を蹴った感触と音が響き、それに続いて金属同士が擦れてぶつかり合う音が聞こえる。見上げてみると、何かの正体がわかった。

 

――短剣だ。しかし、その形は杭のようで後ろには鎖がついている。それを見ていると、突然無造作に跳ね返っていた鎖が張り、短剣がかなりの勢いで向こうへと戻る。

 

「あ、ありがとうございます、先輩。不意打ちで対応が間に合いませんでした」

 

「いいさ。それより構えろ、マシュ」

 

短剣が戻った先には、影がいた。しかし、その影はよく見ると人の形をしている。その影の周りには更に黒いモヤがかかっているが、体つきから女だということがわかる。

 

ああいうのを見るのは初めてだが、あの攻撃速度からして間違いない。

 

「――サーヴァントだ」

 

そこにいたのは、此処に来て初めて遭遇する、敵サーヴァントだった。

 

『ライズくん! 今すぐ逃げるんだ! 君たちにサーヴァント戦はまだ早い!』

 

「んー、そうですねー。マシュにサーヴァント戦はまだ早いのは重々理解してますし、逃げたいのは山々なんですがね……」

 

俺とマシュだけならまだ逃げ切れるかもしれないが、今は非戦闘員であるオルガ所長がいる。それに、目の前にいるサーヴァントは俺の予想通りなら、あいつとは戦ったことがある。もしあの時と同じなら、この人は結構速いはずだ。既に20メートルもないこの距離を保って逃げるのは無理だろう。

 

「逃げるのは無理そうなんで、このまま戦闘に入ります。マシュ、いけるか?」

 

「は、はい! やってみます!」

 

マシュはそう返事をしてくれたが、少し震えている。まあ、戦闘自体が始めて間もないのに、もうサーヴァント戦をしなきゃいけないんだから無理もない。

 

「任せた。俺は周囲に敵のマスターがいないか探す。――なに、危なくなったらすぐに助けに入るから、お前は全力で戦ってくれ。言ったろ? お前を酷使する気はないって」

 

「……はい。マスターも、お気をつけて」

 

「ああ。あ、オルガ所長はそこら辺に隠れていた方が――」

 

そう声をかけようとしたが、オルガ所長の姿が見えない。辺りを見渡すと、遠くにある瓦礫の陰に隠れているのを見つけた。行動速いな。

 

無事を確認したところで、大きく跳躍してその場から離れる。その際、向こうの様子を伺うためにわざと背を向けて隙だらけに見えるようにしたのが……。

 

――何もしてこない?

 

敵はこっちを一瞥することもなく、俺が跳んだ直後にマシュへと襲いかかっていた。

 

敵マスターに手を出さないよう指示されてるのか? サーヴァント同士で戦わせたいのか、マスター同士で戦いたいのか、もしくはその両方か……。

 

……まあ、マスターを探し出せばいいか。向こうが一騎討ちを望むのなら迎え撃つまでだ。

 

 

 

――――――――――

 

「………いないな」

 

あれからしばらく周辺を探し回ったが、マスターどころか骸骨たちも見当たらない。

 

単独行動によるものかと考えたが、あの人のクラスはライダーだったはずだ。そのスキルを持っているとは考えられない。

 

まあ、余程の距離でもない限りは離れていても行動できるが、戦況確認のためにはマスターはある程度近くにいる必要がある。これ以上遠くから見ているとは考え難い。

 

……まさか、マスターがいないのに現界しているのか?

 

だがよく考えれば、今の冬木の大気中の魔力密度は異常なくらい高い。マスターからの魔力供給がなくても、それを取り込めば充分現界していられるのかもしれない。

 

戦闘の様子を見ると、マシュはなんとか粘ってくれている。今のところ怪我もないようだ。

 

けど、大分疲弊してるな。確かに、此処までは雑魚ばかりだったとはいえ数が多かった上に、いきなりのサーヴァント戦なんだ。動きが鈍くなるのも仕方がない。

 

――とはいえ、サーヴァント戦でそれは命取りになる。

 

実際、マシュは段々相手の攻撃に対応し切れなくなってきている。……敵マスターがいないと信じて、俺も加勢しよう。

 

燃費はよくないが、サーヴァントと戦う以上そんなことは言ってられない。

 

「――――強化(ブーストアップ)硬化(コーティング)、――全身(オールドライブ)

 

俺の全身に魔力が通い、力が強化される。強化された脚力でマシュとサーヴァント――ライダーの元へ向けて跳ぶ。

 

その時、マシュはライダーの攻撃に耐え切れずにバランスを崩した。ライダーはその隙を見逃さずにマシュに短剣を突き刺す。

 

 

 

 

 

――直前に、俺の蹴りを後頭部にくらって吹っ飛んだ。

 

 

 

 

 

着地すると同時に向こうも瓦礫に突っ込み、姿が見えなくなる。……金属の感触がしたな。ギリギリ鎖で防がれたか。

 

「マシュ、まだ戦えるか?」

 

「は、はい。やれます……!」

 

マシュはそう言って立ち上がる。そこまで支障をきたしてるわけでもないようだ。

 

「よし、流石だ。――ここからは俺も一緒に戦おう。卑怯だのなんだの言ってられないようだしな」

 

まあ、そこまで戦いにこだわりがあるわけでもないがな。

 

「ですが、敵のマスターはいいんですか?」

 

「ああ。まだ確定したわけじゃないが、あいつにマスターはいない可能性がある。それに、少なくともこの周辺にはいないようだから、妨害されることもないだろう」

 

そう話してる内に瓦礫が吹き飛び、ライダーが姿を現す。やっぱり直撃を避けられたせいで、そこまでのダメージはないようだ。

 

「マシュ。基本的には俺が前で相手をする。お前は隙を見つけて攻撃してくれ」

 

「え!? で、ですが、相手はサーヴァントなんですよ!?」

 

「大丈夫だ。二人で戦うならあれくらいの相手とは張り合える。それに、あいつの戦い方は大体理解したしな」

 

正確には理解()()()()だが。

 

言い終わると同時にライダーがこちらへ突っ込んでくる。相変わらず俺よりマシュ狙いのようだが……。

 

「あいにくだが、無視はさせないぜ」

 

 

 

ライズside out

 

 

 

no side

 

ライズも前へ飛び出してライダーへ突っ込む。流石にさっきのでライズを障害であると理解したようで、ライダーは無視するようなことはなく、短剣を突き刺そうとしてきた。ライズはそれを横にかわして左足で蹴り上げようとするが、バックステップでかわされた。

 

ライダーは着地すると同時に短剣を投げつけてくる。ライズは再び横へかわすが、その隙に距離を詰めて蹴り上げてきた。上体を反らしてギリギリかわす。しかし、ライダーはその勢いのまま回し蹴りを繰り出してきた。

 

流石にかわし切れないようで、ライズは右腕で防御する。――その腕に、予想以上の重みが襲いかかった。

 

(っ!? こんなに力あったか!?)

 

驚愕しているライズだが、ライダーはそのままライズを蹴り飛ばす。

 

「先輩!」

 

だが、吹き飛ぶライズをマシュが回り込んで受け止める。

 

「大丈夫ですか!? 怪我は――」

 

そこへ、ライダーの短剣が飛んできた。しかし、マシュはライズの身を案じているために気づいていない。

 

「――心配するな。これくらい、どうってことない」

 

だが、短剣はライズが掴むことによって止められる。その行動で、ようやく自分が危険だったことにマシュは気づいた。

 

「それよりマシュ。俺のことより、自分の心配をしてくれ。かなり危なかったぞ?」

 

「……すいません、マスター」

 

「いいさ。こういうのは経験すれば、それだけ戦い方というのが見えてくる。そうやって強くなっていけばいい」

 

当たり前のように言うライズだが、マシュはその発言に驚いている。今の言葉が意味することは――この戦いにおいて、ライズは微塵も負けるなどと思ってないということなのだから。

 

「――っと! 流石に待ってくれないか?」

 

ライズが持っていた短剣についていた鎖が張り、ライズの体が徐々に引きずられる。ライダーがその怪力で、鎖を手繰り寄せているからだ。

 

「さっきのようにはいかないぜ。――強化調整(リセットブースト)

 

ライズは強化レベルを上げ、ライダーに対抗できるパワーを身につける。すると、引きずられていた足はピクリとも動かなくなった。

 

「あーら――よっ!!」

 

それに留まらず、ライズは逆に鎖を力一杯引っ張る。その力は先ほどの比ではなく、ライダーは無防備な状態で宙に浮き、ライズたちの方へ飛んでいく。

 

「マシュ!」

 

「やぁああああ!!」

 

マシュはそれを見て、すぐ行動に移した。前方へ大きくジャンプし、盾を振りかぶる。その先には飛んできたライダーがいる。

 

そして、盾の下についた刃がライダーの首に突き刺さる。

 

――しかし、それはライダーが腕に巻いていた鎖で防御されてしまう。

 

(そんな!?)

 

絶好のチャンスを活かせなかったことに、マシュはショックを受ける。

 

 

 

 

 

「――よくやった、マシュ」

 

 

 

 

 

だが、その思考は突然視界に入ってきたライズの姿によってかき消される。ライズはマシュが盾を振り下ろすのと同時に、短剣を放して飛び出していたのだ。

 

ライダーを仕留める(殺す)ために――。

 

ライダーは思いもよらない奇襲に反応できずにいるが、ライズが盾とライダーの首を掴んだ瞬間に何をする気か理解し、抵抗しようとする。

 

――だが、既に手遅れだった。

 

「じゃあな」

 

盾とライダーの首がライズの強化された腕力によって勢いよく近づく。そして、盾の刃とライダーの首が接触し――

 

 

 

 

 

ライダーの頭が地面へ落ちた。

 

 

 

 

 

ライズとマシュもあとに続いて地面へ着地し、取り残されたライダーの体が地面に叩きつけられる。絶命したことによって、ライダーの頭と体、そして所有していた鎖つきの短剣が光の粒子となって消える。

 

それを確認して二人はようやく警戒を解く。同時にライズは体にかけていた強化と硬化を解除する。

 

「お疲れ様、マシュ。初めてのサーヴァント戦なのに、よくやってくれた。ありがとな」

 

ライズは感謝の意を込めてマシュに労いの言葉を送る。

 

「………」

 

「マシュ?」

 

だが、マシュは返事をせずに難しい顔をしている。

 

「……すみません、マスター。最後のチャンスを活かせず、手間をとらせてしまいました。なんとお詫びすればいいか…」

 

マシュはライダーにとどめの一撃を防御されたことにショックを受けているようだ。

 

「お詫び? 何をだ?」

 

しかし、ライズはまったく気にしてないという感じでそう言った。それを聞いてマシュは驚いた顔になるが、ライズはそのまま話を続ける。

 

「俺はお前にこう指示したはずだ。隙を見て攻撃してくれ、と。そして、お前はその通りに最大の隙を見逃さずにすぐ攻撃し、とどめをさしにいける状況を作ってくれた。これだけの功績を残したお前を、なんで責めなきゃならないんだ?」

 

言い終わると、ライズはマシュの頭に手を置く。これまで置かれた中で一番暖かく、心地よいものにマシュは感じた。

 

「マシュ。お前はよくやってくれたよ。お前が俺のサーヴァントで心強いぜ」

 

「……それは、自分が戦いやすいという意味ですよね?」

 

「あ、バレたか?」

 

さっきまでの戦いが嘘だったかのように、お互い笑い合う。場所が場所ならカップルに見えたかもしれない。

 

そんな雰囲気の中、ロマニからの通信が入る。

 

『……いい感じのところ邪魔してごめん。けど、二人とも。そっちに新たなサーヴァントが向かってるんだ』

 

その通信を聞いて、二人は表情を一変させる。

 

「わかりました。一度この場から離れます。ロマンさん、敵はどの方角から?」

 

『2時の方向だよ』

 

(オルガ所長が隠れてる所と逆か……。ちょうどいい。オルガ所長を回収して、そのまま大橋の方へ逃げよう)

 

「了解。周囲の状況に変化があればまた連絡してください」

 

『わかった。無事に逃げるんだよ』

 

通信はそこで終わり、ライズはマシュと向き合う。

 

「そういうわけだ、マシュ。逃げるぞ。お前は疲弊してるし、俺も相手によっては勝てないからな。さっき行った大橋の所まで戻ろう」

 

「はい、先輩。オルガ所長は私が運びますか?」

 

「頼んだ。俺が運ぶと暴れそうだからな、あの人」

 

「フォーウ!」

 

そこへどこかに隠れていたフォウがライズの肩に乗っかる。

 

「おお、フォウ。お前は俺の肩に乗っていてくれ。いいか?」

 

「フキュー!」

 

「そうか。ありがとう」

 

(――強化(ブーストアップ)脚力(アクセル)

 

話し終わるとライズは足に強化をかけ、二人は先ほどまで歩いていた道を引き返す形で走り出す。その途中にある瓦礫の陰から、オルガマリーが現れる。

 

「ちょ、ちょっとあなたたち! なんでこっちに来てるのよ! こっちはさっき来た道――」

 

二人を問いただそうとしていたが、マシュは構わずオルガマリーを抱えて走る。

 

「ちょ――!? いきなりなんなのよ!?」

 

「新手が来るから逃げるんですよ! いいからそのまま暴れないでください!」

 

フォウとオルガ所長に負担がかからない程度の速さで二人は走り去っていった。

 

(……ライダー相手にあれじゃあ、三騎士クラスと戦うとなるとキツいな。……最悪、封印を解除するか。()()()には負担がデカすぎるんだがな)

 

走っている中、ライズは密かに決意を固めた。




戦闘描写が思った以上にキツいでござる。キツいせいで早めに終わってしまいました……。 

ちゃんとした武器を持つライダーさんですらこれなんて、魔力弾を飛ばす類いのサーヴァントたちはどうしろというんですか(泣)

とりあえず、次回こそキャスターの兄貴が登場します! やったぁぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁ!!

Grand Orderも大分充実してきましたね。新しいサーヴァントも追加されてきましたし、三章はよ。

ところで、皆さんはこれから出てくるであろうサーヴァントで欲しいのは誰ですか? 自分はスカサハさんとジャンヌオルタです。普通のジャンヌでもいいのよ?(ガチャを回しながら)

それでは、この辺で終了します。サラダバー。
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