オラリオで自由気ままに過ごすのはダメだろうか(一時完結)   作:ダーク・シリウス

23 / 47
冒険譚22

「見てたぞボウズ!ものスゲー冒険者だったんだな!弁当三つ!」

 

「あんたのファンになったよ。私に一つ頂戴!」

 

朝一の『豊饒の女主人』の朝弁当販売時。戦争遊戯(ウォーゲーム)の一件以来、一誠の知名度は鰻登りで酒場に働く冒険者として西のメインストリートに住む住民達の間では十人中九人が知るほど有名だったが、凄まじい戦いぶりを見た者達は一誠を称え、笑みを浮かべる。

 

「どうもどうも。これからも『酒場の女主人』を贔屓にしてくれよ。さて、今日は弁当を買ってくれる前に皆が驚く催しに参加してもらいたいんだが体験してくれないか?」

 

何だろう?と興味津々に一誠が何かを取り出すしぐさを窺うと―――首輪を付けた角にゴム製の物を被されている一角兎(アルミラージ)をテーブルに置いた。

 

『モ、モンスター!?』

 

一般人の住民や冒険者達が素っ頓狂な声を上げて一誠から離れだす。こんな反応を予想していたのか一誠は苦笑いを浮かべて招きながら呼びとめる。

 

「ああ、もう調教済みだから襲わないよ」

 

「ほ、本当かい・・・・・?後で襲ってこないでしょうね・・・・・?」

 

「大丈夫だって。こうして鎖を繋げているから皆に襲わせるような真似はしないしさせない」

 

本題に入る。

 

「ちょっとだけ勇気を出してこの可愛いモンスターに触れたら、触ってくれた皆に十ポイント貯めれば朝弁当半額の証券が貰えるポイントカードをプレゼントするよ」

 

『キュイッ!』

 

白い小さな獣の手を握手と短く差し出す。一誠の手に十マスの印とハンコが持っている。『豊饒の女主人』の朝弁当の味は絶品で、買い求めに来た客達はここで買わないと後に空腹になる時、食べるものがない状態で仕事をしないといけなくなる。しかも買ってモンスターと触れ合って十ポイント溜まったら半額という魅力的な取引。

 

「・・・・・お、襲わないなら、ちょっとだけ」

 

恰幅の良い一般の中年の男性のヒューマンが太い人差し指だけ伸ばして一角兎(アルミラージ)が伸ばす手とチョンと触れ合った。

 

「はい、一ポイント。弁当は?」

 

「あ、ああ・・・・・スタミナ弁当を頼む」

 

「毎度ありがとう。困惑するだろうけど、このモンスターは絶対に襲わないから勇気を出してこれからも触れてくれ」

 

弁当とハンコを押した紙を一緒に中年男性に渡す。一角兎(アルミラージ)も『また買いに来てね』という旗を振って見送るのだった。指先だけでもポイントがもらえるなら、大丈夫かなという雰囲気が客達の間で醸し出し、一人、また一人と一誠と一角兎(アルミラージ)に近づくのであった。

 

その後、朝弁当を売り終えた一誠はギルドに顔を出して情報を収集した結果―――。

 

「いいなー、アイズ。Lv.6なんてよ」

 

戦争遊戯(ウォーゲーム)から数日後のことであった。アイズ・ヴァレンシュタインがたった一人で37階層の階層主(ウダイオス)を倒しのけたのだ。大勢で挑まないと攻略できない『迷宮の孤王(モンスターレックス)』を。その情報をギルド本部に張り出されていた羊皮紙を見て、一誠は少なからず羨望の眼差しを向ける。

 

「俺もLv.アップしてぇー」

 

一誠の強さはオラリオ随一と言っても過言ではない。元々強過ぎる状態で恩恵(ファルナ)を刻まれては器の昇華は難しい。『深層』の『深層』に挑んでも結果は変わらない可能性が大きいほどに。

 

「ということは、アイズは前より強くなったってことだよな」

 

今頃あの金髪金眼の少女はどうしているのだろうかと大鐘楼(グランドベル)の上で腰かけている一誠は青空を仰いで呟いた。

 

 

「・・・・・Lv.6」

 

念願だった器の昇華、ランクアップに喜ぶべき筈だが、アイズの脳裏に浮かぶLv.最強の冒険者とLv.最弱の冒険者の次元が超えた戦いの記憶。今のLv.(じぶん)でもまだまだあのような戦いは出来ないと静かに溜息を零し―――今日は一誠直々に稽古を付けてもらおうと密かに決意する。

 

 

「リヴェリア、彼は龍族(ドラゴン)ではなかったのかい?」

 

「私も初めて見る姿だった。アイズ達も同じだ」

 

「あの(オッタル)と対等に渡り合える実力すら有していることに今でも驚くわい」

 

首領の執務室で交わし合う古参メンバーの三人。表向きは下級冒険者だが、あんなLv.を覆す実力を見せつけられては本来の階位を偽っているのではないのかとギルドに対する疑いも浮上する。

 

「アイズもLv.が上がったけど、多分、彼には遠く及ばない気がする」

 

「私達もだろう。アイツは次元が違う」

 

「儂に真っ向から力任せで倒したほどじゃしな」

 

「またしたくなってきたわい」と腕相撲の再挑戦を臨む気満々のドワーフに小人族(パルゥム)王族(ハイエルフ)はそれぞれの笑みを浮かべる。

 

「リヴェリア、今日は彼のところに行くと思うかい?彼女(アイズ)は」

 

「あの戦いを間近で見てから触発されたかのように37階層へ行きたいと私に言った程だ。器の昇華が果たせてもアイズは満足するわけがない」

 

「腕試しに行くじゃろうな」

 

顎に手をやってアイズらしい行動を予測するガレスに、かもな、とフィンとリヴェリアは同意する。

 

 

三人の予想は当たっているとでもいいほど、アイズは時間が惜しいと建物の屋根から屋根へと伝って西へ移動していた。一誠に今の自分がどのぐらい渡り合えるのか、あの18階層の戦いの続きをしたい思いが募り、速度を上げて進む。

 

「・・・・・着いた」

 

一〇〇Mはある巨大な石壁が立ち並ぶ場所に辿り着く。【アテネ・ファミリア】の玄関の一つでもある。

以前はティオナの手伝って貰い石壁を超えることで中には入れたが今回は違う。アイズの目の前にある鍵穴に、一誠から受け取った鍵で差し込んで捻れば、石壁の表面がボコッと動き始め、機械的な物が出てきた。数字が記されたボタンが10個あり、アイズは四つの数字を一つ一つ間違えないように押していくと―――10秒後。

 

『合言葉は?』

 

「ジャガ丸君あずきクリーム味」

 

『どうぞ、お入りください』

 

機械から聞こえてくる音声が認証し、鈍い音ともに石壁が両開きに開きだす。人一人分が通れる空間になるとアイズは壁と壁の間を進む感じで潜り、【アテネ・ファミリア】の敷地内に入ることができた。自然豊かな森が来訪者を出迎え、小鳥の囀りが聞こえてくる。鳥達が森に住み付くようになったのだろう。リヴェリアやレフィーヤが称賛する森なのだから当然かもしれない。確固とした足取りで前進し、湖がある場所まで歩む少女の耳朶に金属音が響いて聞こえてくる。武装しているモンスターと戦っているのだろうか?そう思っていざ、辿りついてみれば―――。

 

「ほらほら、相手に死角を作っちゃダメだろう」

 

「うぐっ!?」

 

求めていた人物が白髪に深紅(ルベライト)の瞳、兎みたいな少年と自分がして欲しかったことを先に越されていた。たったいま、一誠が白髪の少年を木刀で吹っ飛ばした。

 

「・・・・・」

 

―――先を越された!

 

―――あの時の自分達の不始末で逃がしたミノタウロスに襲われていた少年に!

 

アイズの心の奥では幼いアイズが宝物を奪われたように悔しげに涙目で可愛らしい兎を見つめていた。謝罪すべき筈の相手に先を越されたことに対する悔しさと嫉妬に燃え―――閃いた。

 

「あれ、アイズ?」

 

「へっ!?」

 

ようやく自分を気付いてくれた一誠と兎の少年に近づくアイズは開口一番、

 

「・・・・・イッセー。この子を稽古してるの?」

 

「む?まぁ、頼まれたしな。頼れる人は俺しかいないって言われちゃ」

 

むっ、とアイズの表情が変わる。形の整った金の柳眉が少し斜めになった。嬉しそうに一誠が朗らかに笑ったのだ。頼られて嬉しいのだろう。だが、これは絶対に―――。

 

「なら、私に任せて」

 

自分がイッセーの代わりにこの兎に稽古を付けて、(アイズ)がイッセーに稽古を付けてもらおう!

 

「・・・・・え?」

 

「・・・・・はい?」

 

龍と兎が目の前の少女の発言で心底不思議そうな顔をし出した。何故か少女がやる気になって燃えていた。

一体どうしたんだろう・・・・・?

 

「・・・・・一緒に来て」

 

「え?えええええええええええええええええええっ!?」

 

―――ベル坊が逆ナンされたぁっ!?と一誠が驚いている他所にアイズは白髪の少年の手を掴んで【アテネ・ファミリア】の敷地を後にするのだった。

 

 

その後。アイズがベルをどこかへ連れて行ってしまい、急に暇になってしまった一誠は北西のメインストリートに歩いていた。

 

「まさか、アイズがベル坊に興味を持つとはなぁ」

 

これは逆玉かな?って思っている一誠だが、アイズの心情を知れば苦笑いを浮かべただろう。とある武具店を通り過ぎたところで店の扉から紅い髪を揺らして―――。

 

「ちょっと待ちなさい」

 

「へ?」

 

自分の襟を掴む女性を目にした時にはどこかへ連行されて、どこかの店の中に入れられて、どこかの部屋の中へ連れ込まれてしまった。

 

「・・・・・ヘファイストス?」

 

最大鍛冶派閥(ヘファイストス・ファミリア)の主神、女神でも鍛冶の神でもある神物に武具店に連行されたのを知ったのは襟を放してからだった。自分と同じ色の髪に自分と同じ右眼に付けている眼帯、隻眼の紅い瞳で作業衣姿のヘファイストスとは交流がある。だが―――。

 

「(なぜに誘拐の形で連れ込まれたんだ俺?)」

 

自分の意思とは無関係にほぼ強引な連行。そして紅い眼から何か言いたげそうに見つめられる。

 

「久し振りね。早速だけど教えて欲しいのだけれど」

 

「いや、その前にあそこでいきなり戻ってきた主神に呆けている団員がいるんだが?」

 

黒髪の長髪、ヘファイストスと一誠と同じ眼帯を左眼に付けて、極東式の着物姿の出で立ちの女性がいることを指摘する一誠だが些細な事だとばかり聞き流し、

 

「貴方、アレは何なの」

 

「アレ・・・・・?」

 

どれのことを指して言っているのか分からず首を傾げていれば「地面から武器が出てくるアレよ」と言われ合点した。鍛冶師の派閥の主神として有り得ない武器達の出現に気にならないはずがないのだろうと察した。

 

「どうして知りたがるんだ?」

 

「私が気にならないとでも思っているの?」

 

「・・・・・仰る通りで」

 

だよなーと連行された意味も解ってしまった。教えないと返してくれそうにもない雰囲気もだ。

 

「主神様よ。支店の見回りはどうするのじゃ?と書類の仕事も残っているのだが・・・・・」

 

「今はそれよりも目の前の事が気になって手が付けれないわ。それと見回りはキャンセルよ」

 

左眼がギョッと驚いたように眼を張った。主神が仕事よりも戦争遊戯(ウォーゲーム)で初めて知った下級冒険者に大変興味を持っているらしいと。

 

「大通りに歩いていたけれど暇なのよね?」

 

「いや、これからダンジョンに―――」

 

「嘘ね」

 

最後まで言わせて!?ヘファイストスに声を遮られてしまった。しかも、あっさり嘘を看破された。流石は神かと認知した瞬間だった。

 

「さあ、教えてちょうだい」

 

鬼気迫るヘファイストスから女神の背後にいる団員にどうにかしてくれと眼で訴えるが、無言で首を横に振られた。寧ろ、「さっさと教えて仕事に手を付かせてほしい」と視線で返された。

 

「・・・・・信用してくれる?」

 

「内容によってはね」

 

「ぜってぇー信用してくれなさそうだなぁ・・・・・」

 

僅か極一部しか知らせていない一誠の秘密を吐露する。

 

「取り敢えず、アレは俺の能力だと思ってくれ。そうしたら一先ず納得できる」

 

「それで?どうして地面から武器が出てくるわけなの?」

 

「・・・・・神の力」

 

「・・・・・は?」

 

神の、力・・・・・?脳裏に浮かぶ一誠の女神の顔。しかし、ヘファイストスの考えとは違う考えを一誠は漏らす。

 

「神の力、と言っても神の恩恵みたいなものを俺は与えられているんだ。言っておくけどアテネに神の力(アルカナム)を使わせていないぞ」

 

「・・・・・理解が、できないわね。どういうことよ?」

 

「・・・・・ここから先は【アテネ・ファミリア】しか教えれない極秘情報なんだけど」

 

本当に言い辛そうな表情を浮かべる一誠。嘘は言っていない。女神であるヘファイストスは直ぐに分かり、この先は派閥と派閥としての話になることも。友好的な交流を交わしているとはいえ、この先は別の話となるのだと一誠は暗に言っているのだ。

 

「それは絶対に他の派閥には言えないこと?」

 

「一歩間違えれば他の神々から執拗に狙われる可能性は超大だ。見ただろう?オッタルと戦い、【ソーマ・ファミリア】の団長と戦った際の俺を」

 

「・・・・・」

 

確かに観戦した。今は人の姿だが、あの戦いでは青白い十二枚の翼と頭上に輪っかを浮かばせていた。本人は力を隠しているのだと知った。

 

「私のこと信用、信頼していない?」

 

「それ、完全に卑怯だぞヘファイストス」

 

「その通りだぞ主神様」

 

前後から非難の声が向けられてしまうが、右から左へ聞き流して隻眼紅眼を真っ直ぐ隻眼金眼に向ける。

 

「お願い。私にも教えて。代わりに私ができることならば何でもしてあげるし、もしも情報が漏洩したら貴方の望みを何でも叶えてあげる」

 

どうしても知りたい。今日まで聞きたかったことをここで逃せば気になって仕事どころではなくなりそうだ。

一誠の秘密を知る代償にそれ相応の対価を与える手段に出たヘファイストス。女神からの提案に無化にはできないと渋った顔を浮かべる。ここまで言わせてダメだと言ったらヘファイストスとの友好に罅や溝ができてしまうんじゃないかと可能性を考慮して・・・・・がくりと頭を垂らして肩を落とした。

 

「分かったよ・・・・・」

 

「ありがとう」

 

感謝と申し訳ないと混ざった感情で口にした鍛冶師の主神に対して「すまん」と女性団員が謝罪を口にした。

それから聞く姿勢にする為、一誠に椅子とテーブルを用意し、茶菓子まで準備をした。

 

「それじゃ、教えて頂戴?彼女は私の【ファミリア】の団長で信用もできるわ」

 

「Lv.は?」

 

「第一級冒険者、Lv.5よ。名前は椿・コルブランド。ドワーフと極東出身のヒューマンの間に生まれた『ハーフドワーフ』」

 

団長の詳細を告げられる。【ヘファイストス・ファミリア】の団長。と興味津々に椿に目を向ける。

 

「ドワーフとは思えない身長だな」

 

「他のドワーフからは妬まれているがな」

 

恰幅の良いおかみのドワーフもそうだったなーととある酒場の母親的な存在のドワーフの顔を思い出し、カリカリと菓子を食べる。

 

「えーと、あの力について知りたいんだな?」

 

「ええ」

 

「本当に誰にも言わないでくれよ」と再度釘を刺して、秘密を明かす。

 

「地面から武器が出てくる現象、あれはハッキリ言えば、本当に神の恩恵恩恵(ファルナム)みたいなもんなんだよ」

 

「でも、違うのよね?」

 

ヘファイストスの尋ねに肯定と首を振って言葉を続ける。

 

「―――あの現象は神の器と呼んで神器(セイクリッド・ギア)神器(セイクリッド・ギア)による能力、力そのものなんだ」

 

神器(セイクリッド・ギア)―――聞いたことのない単語。神々の間でも聞き覚えのない言葉はヘファイストスの首を捻らせた。

 

「それは、形ある物なの?」

 

「様々だ。形あれば形ない物もある。神器(セイクリッド・ギア)はもう一つの魂でもあるから」

 

「地面から出てくる武器は形ある、神器(セイクリッド・ギア)なのね?」

 

「その通りだ。数多の刀剣類の一つ一つが神器(セイクリッド・ギア)によって創造された―――『魔剣創造(ソード・バース)』。それが神器(セイクリッド・ギア)の名前だ」

 

空間に発現する魔法円(マジックサークル)から二振りの刀剣類が出てきて、その柄を掴んでテーブルに置きだした。

 

「こんな風に何時でもどこでもどんな形状の魔剣を創造できる。鍛冶師の存在を否定するような力だ」

 

「「・・・・・」」

 

ヘファイストスと椿がそれぞれ二本の魔剣を手にして品定めする目付で鑑定する。

 

「貴方の言う魔剣は何か違う風にも聞こえるのだけれどどういうこと?」

 

「魔剣ってこの世界じゃ魔法の力を振るえる武器のことを指して言っているんだよな?だけど俺が創造する魔剣はそうでもあってそうでもない」

 

「・・・・・どういうことなのだ?」

 

「悪魔・悪神の力、または魔法を付加された剣。威力もさることながら強力な呪いを帯びており、使い手にすら不運・不幸をもたらす。俺の言う魔剣は皆そういう魔剣(もの)なんだよ」

 

まあ、その剣は問題ないけどなと付け加えて言うが、説明を聞いた二人の表情が強張る。

 

「根本的に・・・・・魔剣の違いがあるのね。だけど、どうしてそんな魔剣を創造できるの?その神器(セイクリッド・ギア)の力を振るえるのも含めて教えて」

 

知的好奇心、そして旺盛な女神に対して深い溜息を吐いた。

 

「これ、アテネですら一度信じられないって言われた事実だけど、言うぞ」

 

一誠は自分の最大の秘密の一つを告げた。

 

「俺は、この世界に生まれたヒューマンじゃない。この『迷宮都市』オラリオがない違う世界、異世界からやってきたヒューマンなんだ」

 

 

告げられる異世界の存在とその出身の一誠のこと。ヘファイストスと椿は信じられない物を見る目で全てを語り終えた眼前にいるヒューマンを見つめる。

 

「・・・・・嘘じゃ、ないのよね」

 

「俺が嘘言ったように聞こえたんなら心外だぞ。神が子供の嘘を見抜いていないなら尚更だ」

 

別にこんなこと自慢したいが為に教えているわけじゃないんだと億劫そうに発する一誠は口直しと生温い茶をズズズと飲む。

 

「私と同じ名を持つ神が・・・・・しかも、男?」

 

「・・・・・ぷっ」

 

唖然と同じ名と性別が違う神を口にしたヘファイストスの横で椿が思わずと言った感じで笑った。

 

「椿、何笑っているのかしら?」

 

「いや・・・・・すまぬ主神様よ。主神様が男だったらどんな感じの相貌なのかと思い浮かべたら、性格も考慮すれば大して・・・・・くくっ」

 

笑いが堪え無くなってきたようで方を震わし始める椿に不快だと紅眼に鋭さを増した。

 

「因みにロキは男だった」

 

「それ、絶対に本人の前に言っちゃダメよ」

 

「絶対に言いたくなる真実だけどなー。そんでヘスティアは身長が高くて女性らしい性格だった」

 

「それ、絶対に本人の前に言っちゃダメよ」

 

どちらの二柱の女神が激怒しそうな事実である。

 

「のう、イッセーよ。他の神はどんな感じだったのか是非とも教えてくれはしないか?」

 

「別にいいぞ。―――なんなら、俺の世界の神々が集まっている絵画みたいな物もあるんだけど見たいか?」

 

「見たいっ!」

 

「・・・・・一応、私も」

 

男のヘファイストスを見たいのか当神も挙手する。亜空間から少し大きめの絵画―――写真を取り出して茶菓子を別の場所に置いてはテーブルに広げた。老若男女、様々な神々が大勢いる写真を。

 

「おお・・・・・これが異世界の神々か」

 

「私達と大して変わらない姿でいるのね・・・・・」

 

好奇心と興味身心で異世界の神々を凝視する。一見して誰がどの神なのか分からないのだが、一誠が一人一人教えることでヘファイストスは驚きの表情を浮かべ、口にする。

 

「―――この紅い髪に髭を生やしている男性が―――ヘファイストスだ」

 

「・・・・・有り得ないわっ」

 

否定したい事実を目の当たりにし、心底なまでの嘆息をするヘファイストスの隣で椿はついに声を出した大笑い。

 

「懐かしいなー。ヘファイストスのおじさんに鍛冶とはなんたるか、一から武器の作り方を教わっていた時期が」

 

「ヘ、ヘファイストスのおじさん・・・・・」

 

同じ名を持つ女神として、男として扱われる想像をすると―――嫌になった。

 

「まあ、この神々が異世界の神であることは解って貰えたかな」

 

「知りたくない事実も含まれていたけどね」

 

「ははっ、そうだろうさ」

 

大事そうに写真を亜空間の中へ仕舞って視線を二人に向けると眷族と主神が正反対な反応を窺わせる。

 

「いやー、面白い話しや物を見聞させてくれた。手前は楽しかったぞ。男の主神様の姿も拝見できた。良い肴にもなりそうだ」

 

「そんなこと、酒のつまみにしないでくれるかしら・・・・・」

 

笑みを浮かべる椿にどこか落ち込んでいるヘファイストスを。

 

「そう言えば、ヘスティアの眷族に武器を与えたんだって?」

 

「・・・・・ああ、そのこと?ええ、ヘスティアに土下座をされてね。私直々武器を打ったわ」

 

「ベル坊・・・・・ヘスティアの眷族は嬉しそうにしていたけど支払いの方はどうなったんだ?」

 

【ヘファイストス・ファミリア】の武器は一千万以上は優に超える武器ばかりの一級品の武具。

それを【ヘスティア・ファミリア】の主神がどうやって払ったのか、そもそも払えたのか疑問をぶつけた。

ヘファイストスはさも当然に一誠の疑問を解消した。

 

「ローン払い。二億の借金を抱えているわよ」

 

聞いた一誠が固まった。多分、ベル坊は絶対に気付いていない。とんでもない額の借金という爆弾を抱えていることに。だからこそ、リリを【ヘスティア・ファミリア】に入団させたことに頭を抱えて申し訳ないと唸り出す。

 

「急に頭を抱えて、どうしたの?」

 

「借金があるなんて知らず・・・・・知り合いの小人族(パルゥム)を【ヘスティア・ファミリア】に入団させてしまった」

 

「それは・・・・・どうしようもないな。手前はそれしか言えん」

 

一誠が悪いわけでもないからリリはご愁傷様としか言えないかもしれない。

 

「言っておくけれど、ヘスティアは自分で臨んだのだから貴方の手助けは不要よ?じゃないとあの子の為にもならないから」

 

「・・・・・解ってるよ」

 

そこまで他派閥に干渉するつもりはないと一誠はリリに申し訳ないと思いながら肯定する。

 

「それより、異世界のヘファイストスに教わったのなら、武器を打てれるのよね?」

 

「できなくはないぞ。今でもたまに打ってるほうだし」

 

「じゃあ、異世界流の武器を打って見せてくれない?とても興味があるわ」

 

「うむ。手前も見てみたいぞ」

 

二人の鍛冶師にそう言われ、一誠もこう言う。

 

「じゃあ、ヘファイストスの打った武器を俺に見せてくれないか?異世界のヘファイストスから受け賜わった剣が一振り、あるんだ」

 

「「―――」」

 

異世界の鍛冶の神が打った武器。それを一誠はこの世界にあると言う。必然、いや当然一人の鍛冶師として見ないわけにはいかない。

 

「分かった。どちらの私がより鍛冶師として優れているのかこの目で見て確かめたいわ」

 

「手前も、主神様と拝見させてもらいたい」

 

―――○●○―――

 

それから二人は初めて一誠の転移魔法円(マジックサークル)による瞬間移動で【アテネ・ファミリア】の本拠(ホーム)のとある一室に直接移動した。広大な石材の天井や床、大きな窓硝子がある壁に囲まれている一誠の工房。どの鍛冶師の工房にもある道具が勢揃いしていて、特に巨大な炉が主役のように存在していた。

 

「ここが、【アテネ・ファミリア】の工房・・・・・」

 

「大して珍しいわけでもないだろう。さて、ヘファイストス。武器を見せてくれ」

 

手を差し伸べ要求する一誠に、武器を包んでいた布を取り払った。それを一誠の手の中に収めた。

 

「・・・・・」

 

鞘から抜き放つと隻眼の瞳が極限まで細まった。真剣な眼差しがヘファイストス自身が打った剣に注がれる。

 

「俺は別に鍛冶師じゃないから、評価なんて素人並みだ。だけど、神自身が打った武器だけあって、ただ単純に神業の作品だと思える。心から純粋にな」

 

「そう言ってもらえるだけでも十分よ。それで異世界の鍛冶師の神が打った武器は?」

 

「ん、目の前にある」

 

巨大な炉に近づいて炉の中に身体を忍び込ませると、一拍してガゴンッ!と鈍い音が聞こえ出した。数秒後、炉自体が仕掛けだったのか、一誠が炉から出た直後に下へ沈んで、紅く頑丈そうな扉が炉の裏から姿を現した。

 

「このホームにこんな仕掛けがあるなんて・・・・・」

 

唖然とする鍛冶の女神。前に足を運んで扉を開け放つ一誠が二人を手招きで誘う。

扉の向こうに入る隻眼の二人の目に飛び込んだ光景は―――。様々な刀剣類が壁に掛けられている白い空間だった。

 

「これ全部、貴方が打った武器なの?」

 

「ん、そうだ。そして、これが異世界の鍛冶師の神、ヘファイストスが俺にくれた剣だ」

 

立った一振りだけ、白い空間の中央にある白い柱に掛けられている剣に向かって言う一誠。ヘファイストスと椿はその剣を見て息を呑んだ。

 

「この剣が・・・・・異世界のヘファイストスが打った武器」

 

「・・・・・っ」

 

心を奪われたかのように剣から目が離せないヘファイストス。剣を見て戦慄したかのように肩を一瞬だけ震わした椿。

 

「触ってみるか?」

 

「いいの?」

 

そのぐらいは問題ない、と掛けられている剣を手にしてヘファイストスに手渡した。自分の手の中にある異世界の神が打った剣を神妙な面持ちで横から触ってくる椿と一緒に見下ろす。

 

「主神様・・・・・」

 

「ええ・・・・・私と違う鍛冶の神としての至高の道の頂に辿り着いた、究極の一・・・・・・」

 

椿の手の中に渡る異世界のヘファイストスが打った剣から視線を外して目の前にいるヘファイストスに苦笑いを浮かべる。

 

「ヘファイストスの武器も凄いけど、こっちも負けず劣らずで凄い武器だ。これを目標に俺は打っているんだが・・・・・全然追い抜けそうにないよ」

 

流石に神には勝てないか、と悔しげに漏らす一誠をヘファイストスは口元を緩ました。

 

「少なくとも、貴方は一級品の装備を『鍛冶』のアビリティもなしで凄い精度の武器を打ってるわ」

 

「うん?そうなのか?」

 

「そうよ。私が認めるほどの作品」と壁に掛けられている数々の武器を一つ一つ一瞥していくヘファイストス。

 

「残念だわ。貴方がここまで凄い子だと知っていれば、アテネより先に声を掛けていたわ」

 

本気かどうか分からないが、一誠はこう言った。

 

「仮にヘファイストスの眷族になっていたら、俺はヘファイストスと恋仲になっていたかもしれないな」

 

「私と付き合う?」

 

キョトンとした表情で一誠を見ていた女神は―――口を押さえ、噴き出した。

 

「え?」

 

「うふっ、うふふふっ・・・・・!?ごめ、ごめんなさいっ、でもっ、そんな未来を実際に思い浮かべたらおかしくって・・・・・!」

 

お腹を押さえて体を揺らす女神の姿に、ちょっとショックだと肩を落とす。

 

「だけど、それはできないわよ」

 

「なんでだ?」

 

「永遠を生きる私達にまとわりつかれたって、損をするだけよ?家庭なんてものも作れないしね」

 

永久に存命する神々。下界の子供達の寿命なんて精々百年以下しか生きられない。神と運命を共有するのに過酷な現実を突き付けられる。それは主に神自身が感じるだろう。

 

「俺も永遠に生きられるぞヘファイストス」

 

「・・・・・・は?」

 

「ああ、俺が異世界の住民と神器(セイクリッド・ギア)のこと、異世界の神々のことしか説明していなかったな」

 

唖然とする鍛冶神の女神に説明する必要のない事実をもう一つだけ明かした。

 

腕を突き出して、袖をまくって―――ドラゴンのような真紅の鱗、腕を龍化に変貌させた。

 

「「―――っ!?」」

 

「見ての通り、俺はヒューマンじゃない。この世界でいえば俺はモンスターだ」

 

背中に二対の翼、頭に鋭利な真紅の角、ドラゴンの尾も生やして正体を明かした。

 

「お、お主っ。モンスター、ドラゴンだったのか・・・・・!」

 

「ああ、こんな俺をアテネは快く受け入れてくれた。他の団員達もだ」

 

生やしたドラゴンの特徴を隠すように、元の姿に戻った一誠は椿から剣を取り戻した。

 

「理解しただろう。俺も永遠に生きられる要素を持っている」

 

「・・・・・異世界でもあなたみたいな人の姿をしたモンスターがいるの?」

 

「普通にいるぞ?日常生活だって送っている」

 

「そ、そうなのか・・・・・」

 

流石は異世界・・・・・。

 

「ああ、だからだ。ヘファイストス、それに椿」

 

両腕をヘファイストスと椿の眼帯に伸ばした。二人から発する動じる声を無視し、滑らかな紅髪と黒髪に触れながら、あっさりと眼帯を外す。立ち尽くす二人の鍛冶師。初めて一緒に見る彼女達の両の眼。そして視界に飛び込んでくる女神とハーフドワーフの素顔。己より身長と同じや高い、瞳を揺らす彼女達を見つめていた一誠は、純粋に笑みを浮かべた。

 

「どんな醜い顔でも、俺に好意を向けてくれたら、二人の全てを受け入れる。俺の女は綺麗で美しい自慢の女だって胸を張って言うさ」

 

その言葉に、目を見開くヘファイストスと椿の頬がうっすらと染まる。しばらく一誠を見ていた鍛冶神とハーフドワーフが顔を見合わせたらおかしそうにゆっくりと笑みを浮かべ、返してくる眼帯をそれぞれの目に付け直した。

 

「イッセー、ありがとう。異世界の鍛冶師の神が打った武器を見せてくれて。―――私はまだまだだってことを思い知らされたわ」

 

「え?ってことは・・・・・」

 

「完敗した、とは言わないけど同じ名を持つ神として負けるわけにはいかなくなったわ」

 

そう言って一誠に剣を差し出した。

 

「これをイッセーに託すわ。受け取って頂戴。とても興味深い物を見せてくれた対価として受け取って?」

 

それには眼を大きく見開き「いいのかよ?」と愕然して尋ねる一誠に、

 

「受け取ってやれ。主神様が打った武器を無償で誰かに託すことは今まで誰にもしなかったことだ。素直に光栄と思い、受け賜われ」

 

椿からも笑みを浮かべられながら催促する。そう言われては断わるわけにもいかなくなり、

 

「・・・・・それじゃ、ありがたく」

 

ガチャと柄を握り、鞘も受け取って収めれば、ヘファイストスに深々と頭を下げた。

 

「では、早速だぞイッセー」

 

徐に横から抱きついた椿に一誠は「?」と疑問符を浮かべた。

 

「手前にお前の武器を打つ姿を見せてくれ」

 

「それも含めて今日、ここにいるのだからね」

 

意味深な笑みを浮かべ、ヘファイストスは一誠の手を握って工房へ連れて行こうとする。一人の鍛冶師として早く見たい為か、急かすように一誠を打たせる二人に、分かった分かったと年上の鍛冶師二人に囲まれる中で、異世界流の鍛冶の現場を見せるのだった。そして、感嘆するのである。打つ武器に情熱を燃やし、神から貰ったと言う金鎚を振るって鉄を打つ度に奏でる音、火花が自分に飛び散ってこようとそれが武器の誕生の息吹きであるかのごとく受け止め、長時間掛けて打ち続けた結果・・・・・。

 

「はい、『深層』のモンスターのドロップアイテム、鉱石や金属なので打った武器の完成だ」

 

窓から見える外の光景が、宵闇の色に染まり始め、すっかり暗くなり出した頃。上から下まで黒一色。しかし、魔石灯の光に照らされると、それは深く吸い込まれるような青に輝く剣が完成した。

 

「おおっ・・・・・なんと見ていると吸い込まれそうな剣だ」

 

眼を輝かして受け取った剣をその場で軽く振るいだす椿。

 

「重いがかなりの切れ味がありそうだ」

 

「そうね・・・・・これも、一級装備として売っても良いわ。鍛冶師でも『鍛冶』のアビリティが発現しているわけでもないのに、よくここまで完成度のある剣を打ったわね」

 

「異世界のヘファイストスに叱られながら必死に覚えて打ったからな。鉱石や金属の扱い方も教え込まれたから」

 

「良い鍛冶の師に恵まれていたようねイッセーは。だから武器を打てるのね」

 

めっちゃくちゃ怖かったけどな、と苦笑いを浮かべて言う一誠に椿がまた抱きつく。

 

「手前はイッセーのことが気に入ったぞ!鍛冶師ではないが鍛冶の腕も一流だ。こんな者、手前は今まで見たことも聞いたこともない!」

 

「そう言ってもらえると嬉しいかな」

 

「そして―――なにより抱き心地が好い!」

 

「絶対本音的にそっちだろう」

 

鍛冶師よりも抱き絞める際の心地好さが上回っていると思わずにはいられなかった。

 

「・・・・・そうね」

 

「ヘファイストス・・・・・?」

 

顎に手をやって、何か考え事をしていた鍛冶の女神が紅眼を横目で一誠を見つめ、

 

改宗(コンバージョン)は無理でも何日か、他派閥同士の交流として私の【ファミリア】に居させることぐらいはできるわよね?」

 

―――神が、何か企みを考えていた!その後、ヘファイストスと椿は【アテネ・ファミリア】と交じって夕餉をともにするのであった。

 

―――アテネ、数日だけイッセーを私に預からせてくれない?―――なに言っちゃってんのヘファイストス、貴女まで?

 

 

後日。

 

 

イッセーに見せてもらった異世界のヘファイストスの剣を思い浮かべながら、自身の工房に籠ってあの剣に負けない剣を打っていた。

 

「・・・・・イッセー・・・・・か」

 

アテネが好意を寄せるのも納得する。永遠に生きられる人型のモンスターであろうと外見はヒューマン。受け入れてしまえばとことん、夢中になってしまう。秘密を明かしたくない理由も分かり、否定と拒否をされる恐怖の覚悟の上で告げてくれた。そんな彼の少年の武器を打つ姿を思い浮かべたら・・・・・紅く染めだす頬と嬉しそうに目を細めてしまう。

 

「全てを受け入れて、永遠に生きられるなら・・・・・」

 

「主神様よっ!」

 

そこへ、門扉が開く音と主に声が投じられた。充満していた熱気が瞬く間に揺らぎ、部屋の外から新鮮な空気が流れ込んでくる中、ヘファイストスは背後を向く。

 

「椿?」

 

「見てくれ。イッセーに負けない武器を打ってみたぞっ!」

 

鍛冶場―――『工房』に入ってきたのは結わえた黒髪に褐色の肌をした長身の女性こと椿。まるで恋する乙女のように、ライバルのように目を輝かせ自身の工房で打ってきた作品を主神に見せびらかしに来たのであった。眷族の手の中にある剣は自分の眼で見ても素晴らしい一級品の作品であるが、

 

「貴女より『深層』を踏破しているから、『深層』の鉱石や金属を扱っている彼の方が勝ってるわよ」

 

主神の感想を聞いて悔しさを、肩を落とすことで椿が表現した。

 

「むぅ・・・・・・残念だ。だが、イッセーと一緒に『深層』へ行けば手前も手に入れるではないか主神様よ?」

 

「それもそうね。でも、彼からその鉱石や金属を貰っている私も異世界の(ヘファイストス)に負けない剣を打っている最中だわ」

 

殆ど使ったけどね。と付け加えた鍛冶神の主神のそれを聞いて椿は「それはズルいではないかっ!?」と食って掛かった。お互い、それぞれの目標ができたようで、ヘファイストスはそんな椿と自分におかしそうに笑った。

 

「椿」

 

「む?」

 

「あの子、イッセーが欲しいわね」

 

「数日だけでも来てはくれまいか?可愛がってやりたいぞ」

 

「今度、アテネと相談してみようかしら・・・・・」

 

紅髪のようにその意欲を燃やすヘファイストス。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。