そして、アンケートですが……ごめんなさい。返信の方法がわかりません。なので、この場で言わせていただきます。
アンケートのご協力に感謝します。
アンケートの結果を元に色々と考えたりしている内になんとか決まりました。
一応、弱体化させたり、弱点があるのでチートになってない筈だと自分に言い聞かせる。
前書きはここまで。作戦15イヌワシの亡命を開始する。全機、離陸準備が出来次第に離陸!!
8月15日 ロシア 某所 未明
本社から敵エース級の撃墜の報酬と被撃墜されたことの保険から大金を受け取ったバトラはある機体をオークションで競り落とし、それの受け取りにロシアまで飛んできていた。無論、旅客機である。
戦闘機のテストと練熟飛行も兼ねて帰りは戦闘機で帰るつもりだった。
「よう! レオス、久しぶりだな。俺から機体を買うなんていつ振りだよ、おい!」
「ミーシャ、3年振りだな。だって、お前は軽戦闘機ばっかだもん」
「悪かったな! 利潤の高い軽戦闘機ばっかりで!!」
バトラの皮肉に怒鳴り気味に返すミーシャ(本名 ミハイル)
「まあ、いいけどよ。とりあえず、武装がセットでそれの準備もあるからまだ、しばらく掛かる」
受け取りができるまでの4日間だけロシア観光をする事にしたバトラは3日目にゴーリキー公園に来ていた。
「へえ〜。それなりに賑わっているな」
今日は平日の朝と昼の中間の時間という事で人は少ないが、やはりというべきかそれなりに人が集まっていた。
「ん?」
目の前から来る2人組に目が奪われた。いや、性格に言うとその少女の見た目にだ。
ザクロのような赤い瞳にユリのような白い髪の毛と肌は初めて会った人物だが、初めて見る外見という訳でも無かった。
声を掛けることなくすれ違う。
すれ違って、暫くすると頭に鈍痛と共にある記憶が蘇った。
(そうか……)
初めて会った人物なのに初めて見る外見でない理由に今更ながらに気付く。
後ろを振り返るがあの2人組はもう、見えなかった。
(サーシャ……)
鈍痛が原因ではない涙を胸と目尻を抑えながら流した。
受け取りの日になり、突然、仕事の話がやってきた。
「レオス……少しいいか?」
「どうしたミーシャ」
そう聞くと視線を伏せて、言おうか言わまいか迷うミーシャに俺はしびれを切らした。
「何もないなら行くぞ」
タラップに足をつけるとミーシャが口を開いた。
「待ってくれ……お前がちゃんと説明しない作戦や仕事は命令がないとやらないことは知っている。だけど……この仕事を受けてくれないか?」
「……内容次第」
「……護衛任務だ」
そう話すミーシャに俺は溜め息を吐く。
「護衛任務なら良い、ただ何を何処まで何から護衛すれば良い」
「護衛するのは白いSu-47を日本までだ。相手は……ロシア正規軍だ」
「……はぁ!?」
亡命希望者かよ。いや、良くある事だけど。
「わかったよ。下積み時代にやったことあるから」
「ありがとう。報酬は全額キャッシュバックで良いか?」
「それで良いよ」
「書類は無い。できるだけ痕跡を残したくない」
相手が亡命者なら当然だな。
「わかった。場所は?」
「これだ」
それは飛行ルートが記された書類だった。
「ダー。行ってくる」
「よろしく、頼む」
夕方に飛び去り、俺は追い掛けている。
満月の光さえも遮る雲海の下をただひたすら。排気炎で闇夜を切り裂きながら。
雲海の上に出る。雲海に遮られていた満月の光が機体を照らし、暗闇に慣れていた目には痛い程に眩しくも太陽とは違い優しく照らす。
翼が風を切り裂く音とジェットエンジンの稼働音しか聞こえない。雲海は銀糸で編み込まれた絨毯の様にも見え、白い星々しか瞬かない空に自分以外の生命が無いのではないかと錯覚してしまう。
速度計の表示はとうの昔に音速を超えている。風で散らされる雲が月明かりを反射して雪の様に輝く。
視線のかなり先に星の光とは違う光を見つける。
戦闘機の排気炎だとすぐにわかった。数は6個。その内の先頭の1機が白く輝いている。
情報通りの機体を見つけて、安堵すると同時にさらに速度と高度を上げる。
白い機体を撃墜させてはいけない。
白い機体と2機の追撃の間をフレアとチャフを撒きながら急降下で通り過ぎる。
(特徴的な機首にあのサイズ、カナード翼は無し)
Su-35 フランカーEだな。結構な変態機動をしてくる。
雲海の中で水平飛行に移り、敵の後方に付く。
《貴様は誰だ!》
ロシア語の通信が届くが無視をして、機体を横向きにした状態で機の間を高速で通り過ぎてSu-47の前に出て、バンクをする。
片方の1機が俺に向かってくるのを確認した俺はクルピットで相手の後ろに付く。
「撃墜できないっていうのも辛いな」
通信がオフになっているのを確認して呟く。
一応だが、30mm機関砲を載せているとはいえ、ミサイルは装填していない。あるとしたら、
唯一使えるのは翼下に付けたECMポッドによるジャミングくらいだろう。
FCSの調整くらいはしっかりしてくれ。まあ、ロックオンでビビらせることはできるはずだ。
ロックオンされたフランカーEがブレイクで逃げる。深追いせずに追撃するもう片方の後ろに行こうとする。
向こうも後ろに付けられると判断するとミサイルロックオンをやめてブレイクする。
(これを日本の管轄まで続けるのか……)
集中力が持つか心配だ。
航空自衛隊小松基地ではスクランブル警報により、慌ただしく動いていた。
「まさか、北からザイが攻めてくるなんて……」
「ロシアの防衛ラインを超えられたなんて聞いていませんが……」
困惑を露わにしながらも瓜二つの少女は愛機に乗り込むと素早く準備を済ませていく。
夜の飛行場はただならぬ雰囲気に包まれていた。
それもそうだだろう。何故ならザイと思しき
新型のザイ。瓜二つの少女……片宮 詩鞍と片宮 詩苑の2人は覚悟を決める。
新型との戦いは今までのデータが使えない。よって、頼りになるのは自分の腕のみなのだから。
視界の先で紅色のグリペンが滑走路に向かう。
《私達も行きましょう。敵だったら墜とす。それだけです》
《ええ、そうですね》
2人がA-10 サンダーボルトⅡのエンジンに火を入れる。
ジェット燃料の焼ける独特な匂いを周りに振り撒き、機体が進めるだけの推力に達する。
《タワー、ALTAIR、タクシー》
《ラジャー、ALTAIR、タワー。ランウェイ24、クリアード・フォー・テイクオフ》
いつも通りのやり取りを経て、滑走路に乗る猪。
足を動かして、問題がない事を確認すると轟音との言える方向を上げながら、空へと突進する。
複雑な気流が機体を揺さぶるが問題無く、高度五千まで登る。
その高度まで行くと空を覆っていた雲の上に出るので、月明かりが空を照らしていた。
《こんな綺麗な夜空を仕事で飛ぶなんてね。遊覧飛行したいわね》
《プラネタリウムとは大違いですね》
キャノピーの上に広がる星空を見て呟く2人。
地上の光をも覆う厚い雲で遮られ、星は晴れた日の夜に見るよりも鮮明に見える。
《お二人さん。仕事が終わってからにして下さい》
冷ややかな声だが、怒っているというよりは呆れている声が通信機から、吐き出される。
その声に反応して急いでレーダーに意識を向ける。
《はぁーー。所属不明機ですが、先行していたF-15JはEPCMの影響で見失ったようです。再アプローチを掛けているようですが、私達が先に着きます》
《EPCM……やっぱりザイなのか》
不安と困惑を孕んだ慧の言葉に詩苑が答える。
《ステルス機でしょうね。でも、どうして今になって姿を現したのでしょう?》
奇襲をするなら姿を隠したままなのが普通だが、普通から逸脱した敵の行動に理解が追い付いていなかった。
《囮でしょうか?》
《だとしたら、厄介ですね。アニマは那覇に1機と小松に1機です。多方向から攻められたら……》
《いた》
グリペンの通信に全員がこの話題を頭の隅に追いやる。
ザイとの戦闘は他ごとを考えながら出来る程、甘い相手ではない。
《おかしいですね?EPCMが消えてます。接近中のアンノウンは普通の航空機です》
《見逃したのか?》
《そんな訳……》
《どうするのファントム?》
《とりあえず、防空識別圏から退去させて、それからEPCMの原因を探るべきかと》
《それもそうね。じゃあ、お願いするわ》
MS社所属の片宮姉妹が離れて、アンノウンの編隊側面に付く。
航空自衛隊の所属で無い2機が通告を行うのは御門違いだと考えた故だ。
目視距離に入って、2人は6機いた事に驚く。
レーダーでは5機いたはずだが、何故か目視距離には6機いたのだ。
それ以上に驚いたのは先頭を飛ぶ機体だった。他の機体に比べて明度だが段違いなのだ。
まるで自分自身が光っているように。
航空自衛隊所属のファントムとグリペンが通告を始めた瞬間に先頭の発光している機体とレーダーに映らなかった機体がスピードを上げ、ファントムとグリペンの近くを通り過ぎる。
ファントムは何も影響を受けなかったが、グリペンは少し風に仰がれたのか、フラついていた。
2機のサンダーボルトは抜けた2機の追撃に回る。
抜けたアンノウン2機を追いかけて、後ろを飛ぶ、美しくも怪鳥の様なシルエットの機体も速度を上げる。
長い機首は鎌首をもたげる蛇の様なデザインで、それが圧迫感を与える。
グリペンがアンノウンの進路に立ち塞がる。
アンノウンは警告の無線が入っているに関わらず、パワーダイブで強引に抜ける。
グリペンが追撃に回ろうとした瞬間に逆落とし気味に現れたエメラルドグリーンの機体が行く手を阻む。
《フランカー、ロシア機ですか》
ファントムの声は愉しげだった。嗜虐的な響きが滲む声で告げる。
《ルックダウン能力の低さで抜かれるのは40年前の一度きりで十分です。丁度良いので汚名返上に付き合って頂きましょうか。二度目の函館はありませんよ》
言うや否や、計算から来る機動とは反対の乱暴な機動で1機の後ろについたファントムを振り切ろうと急旋回を行うフランカーにファントムは引き剥がされずにエンジンを食い千切ろうと追い掛ける。
その間に3機が抜けようとするが、挙動が遅れた1機がグリペンに取り付かれる。
それでも、残りの2機が先に進む。
《詩鞍は先に行って、前の2機を! 私は後ろの2機を》
そう言って、操縦桿を動かそうとした瞬間に前を飛んでいたはずの機体が背面飛行のまま、猛スピードで近付いて来ているのに詩苑が気付き、慌てて、操縦桿を逆に引く。
背面飛行のまま通り過ぎた機体は片方のフランカーの真下に入った瞬間にアフターバーナーを行う。
腹にアフターバーナーの反動を喰らった機体が腹から打ち上げられたかの様にバランスを崩し、錐揉み回転をしながら高度を落とす。
アフターバーナーをした張本人はバク転の容量で機体を回し、もう1機の方に機首を向ける。
急旋回で逃げるフランカーだが、引き剥がせないと判断したフランカーのパイロットがカウンターマニューバを決断する。
速度が乗り始めた瞬間にコブラ機動で急制動を掛けて、アンノウンを追い抜かせ様とする。
だが、アンノウンはそのフランカーの右隣を同じく、コブラ機動で飛んでいた。
そこからさらにアンノウンは機体を操作して機体を横向きにした状態で機首を向ける。
まずいと判断したフランカーパイロットがクルピットに移行し逃げようとするが、アンノウンは螺旋を描く様にして後ろに付いてしまう。
《亡命を……希望します》
全周波数帯で高出力の通信が飛ばされる。繰り返される言葉の後に自衛隊からの通信が入る。
《あなた方の尋ね人は日本の領空に入りました。以降は我々航空自衛隊の管制下に置かれます。これ以上の追撃は侵略行為と見なしますが、その覚悟はおありですか?》
《ブリャーチ!!》
何処かのフランカーのパイロットが悪態をこぼしてすぐに全機が左右にバンクした後に去って行く。
これでもう、終わりと思った慧の耳にファントムの声が響く。
《そこのデルタ翼機のアンノウンに告げます。貴方も亡命希望者ですか?》
《………》
《聞こえていないのか、無視なのか……聞こえていたら、バンクをして下さい》
ファントムの言葉の後にバンクを行うアンノウン。
《どうしますか? お父様》
《小松に連れて来い》
《了解しました。聞こえていましたね? 小松までエスコートしますから、着いて来て下さい》
アンノウンがバンクで答えたのを見て、ファントムがエスコートに付く。
一路、小松基地に向かった。
眼下の小松空港は混乱に陥っている。
着陸が中断された旅客機が空港の周りを右往左往している。
無線も大混乱していて、何処もかしこも緊急事態を告げるアナウンスで満たされている。
よく見るとスクランブルしていたであろうFー15Jも飛んでいる。航続距離を考えるとそろそろ燃料切れっぽいが、無線から給油機が飛び立ったとのことで安心する。
滑走路に目を向けると白いSu-47 ベルクトが着陸している。
『VVS・クリアー・トゥー・ランド。ランウェイ24レフト》
管制塔から着陸許可を貰った俺は滑走路に着陸する為に徐々に高度を落として行く。
もうすぐ、着陸というところで機体が左右に大きくブレた。修正がギリギリの所で効き、無事に着陸できた。
そのまま基地の土地まで引っ張られるが、小銃を構えた隊員に囲まれた場所だった。
(まあ、当然か)
そう納得している俺の耳に出てくる様に色々な言語で語りかけてきている。
(言われくても出るよ)
ヘルメットを取ってから、キャノピーを開ける。
開け切ってから立ち上がると銃を構える音と共に構えなされた。
「待って! 待って! MS社所属のバトラだ。通信機の不調でこうなってしまっただけだ」
本当はロシア軍にガン付けられたくないだけです。こう言っておけば仕方無いで済む。
なかなか、信じないので社員証を投げ込む。それを拾って、確認すると整備員がタラップを取り付ける。
「すみません。通信機が使えなくて」
「あはは。早く、離れた方がいいかと思いますよ」
「いや、あの機体のパイロットと話してくる」
そう言うと俺は隊員の前を横切って、ベルクトの近くによる。
尾翼のハニカム模様を見て、ドーターだとわかった時は驚いたが今はどうでも良い事として置いておく。
「おい! その物騒な獲物を下せ! いつまでも出てこれないぞ」
「その通りだ。お前たち下ろすんだ」
集団の中から肥満体型の男が出てくる。八代通だ。
八代通の言葉に隊員達が銃を下ろす。
「八代通、あいつの地位やなんかは保証するのか?」
「当たり前だ」
腕を組みながら話す八代通。
「わかった。俺が行くから、あんたは離れておけ」
「何故だ?」
「仕事であいつの護衛をしたんだ。俺の方が良いだろう」
そう言うと『フン』と息を吐いてから集団の方に向かう八代通に背を向けて機体に近ずく。
「身の安全と地位は保証するそうだ。だから、出てきてくれないだろうか? それと貴官の名前を聞いておきたい」
しばらくの静寂の後に蒸気が装甲キャノピーから漏れ出す音が嫌に響く。
「ほうっ」
キャノピーの内側から溜息が漏れた。
そして、パイロットがゆっくりと夜闇を背に立ち上がり、その真っ白いシルエットを浮かび上がらせる。
風が吹き、髪がその風を受け止めて膨れ上がる程に長い髪。
堀の深い顔立ちに痩けた頬、簡単に折れてしまうのでは無いかと思う程に細い首。だが、俺が気になったのはそこではなかった。
灰色の服を着ているが、着ている人物は雪像かと思う程に彩りというものが無い。
肌も爪も髪も眉毛さえ白一色に染まっている。この世の物全てに神が色を与えるというのであれば、それを忘れたのかと言いたい程に白い外見。目は長い睫毛の影が隠し見ることができない。
その異様極まりない風貌。禍々しくも神々しい、だが、引き込まれる様な美しさは雪の妖精という例え以外に思い付かない。
雲海の隙間から雪の妖精を夏の満月が照らす。
満月を背にゆっくりと雪の妖精がこちらを向いて、顔を上げる。
睫毛の影がなくなり、ザクロの様な綺麗な赤い色の愛らしさを含んだ大きな瞳が俺を捉えた。
(アルビノ……だと……)
アルビノのアニマは俺を感情が窺い知れない表情で見つめる。
「私は」
感情がわからない表情のまま、桃色の薄い唇が開いた。
夢幻な雰囲気を漂わせながら、純白のアニマは己の名前を告げる。
「ベルクト」
さあ、一体、採用された機体が何かわかる方はいるかな?
ヒントが少な過ぎるかもしれませんが。
一応、色々と考えた末なので何かある方は感想や活動報告に自由にどうぞ!