ガーリーエアフォース PMCエースの機動   作:セルユニゾン

76 / 92
出来ちゃった(ハート)

全く関係ないけど、バトラの最新機だけど名前どうしよう?


作戦59 核を目指してフィヨルドの入り江

<<エンゲージ!!>>

 

ゲートへの突入したバトラだが、ゲート出入り口付近から少し離れただけで直ぐにゲート内に潜んだザイからのインターセプトを受けていた。

バトラはAn-225を目指すザイに気付いて、カジキマグロの吻を思わせる機首を向けると同時に交戦を知らせる符丁を叫ぶ。

 

インターセプトに上がったのは未知のザイだった。

装甲は白い筋が入った水色の結晶体に白い装甲を所々に張った外見は今まで通りだが、形状は鳥と航空機を混ぜた様な形状だった。

 

機首の様な物の代わりに何か嘴を思わせるパーツから鳥で言う首に当たるだろう場所から伸びた首無し胴体に鳥と航空機の翼が混じった様な翼に尾羽に似た形状のパーツからジェットエンジンの噴炎を吐き出している。

 

<<初めてのタイプ!? 油断するなよ!>>

 

初見のザイは機銃でバトラを牽制すると真っ先にAn-225を撃ち墜としたいのか尾羽を真下に直角で向けるとヘリの様に直角に急上昇してバトラを無視しようとする。

 

<<FOX2!!>>

 

だが、バトラは真上に逃げたザイに対して驚きながらも染み付いた動きでAWACSPを支える強化支柱に敷設されたレールに載せられたミサイルを撃ち出さんとする。

 

ローレンツ力で前方に動かされたレールに挟まれたパレットが急停止するとその慣性の力でミサイルが前方へと凄まじい速度で発射された1秒後にロケットエンジンが点火、素早く音速の壁を突破するとザイに土手っ腹に命中する。

 

普通のミサイルなら真上に逃げた敵を追って当てるなど出来ないがミサイルにも3全周に向けられる偏向ノズルを搭載される様になった事でアニマの制御なしでもほぼ直角に近い軌道で追える様になった。だが、レーダーのロックオン機能が落ち着いていない。しかし今回のミサイルはレーダー誘導では無く、昔ながらのレーザー誘導方式で誘導されるミサイルだ。

 

そしてバトラの機体だが、キャノピーに搭載された蜘蛛の複眼の様に配置された丸いパーツはレーザー誘導空対空ミサイルを下方以外ならばオフボアサイト機能の応用で視界にさえ納めれば誘導出来る様になっている。

 

レーダーではなくレーザー誘導故に誘導出来たミサイルはザイの隙を突いていたらしく見事に撃墜した。

 

<<スプラッシュワン!>>

 

<<グッキル!>>

 

バトラの敵機撃墜の符丁に対ザイ戦用に度重なる改造を受けて原型機とは違ったシルエットになったSu-47-ANM ベルクトを駆る、アニマのベルクトが賞賛を送ると同時にバトラが撃墜したのと同じタイプのザイの背後に張り付く。

 

「取った!」

 

ベルクトが機銃のトリガーを引こうとした瞬間にザイの尾羽が直角で上向きへと変わる。

これにより推力が真後ろから真上に変わった事でザイは下方に垂直移動を行い、ベルクトが通り過ぎたタイミングを狙って逆再生するかの様に元の高度に戻り、逆さを向いたベルクトの機体と正面から向き合った。

 

<<FOX2!!>>

 

ベルクトの主翼に吊るされた短距離ミサイルが炎を吹き出しながらザイに正面からぶつかり合い、空に赤い花を一瞬で咲かせると同時に機体は逆さから復帰すると同時に背後を向く。

 

赤い花が散ると同時に吐き出された種子の様にザイの残骸が虚空に落ちて行くとベルクトは直ぐに機体を残骸から飛びされせる。この一連の動作がされたのは僅か数秒だった。

 

背後を取られた筈のベルクトがどうしてヘッドオンに持ち込めたのか? 答えは意外と簡単だ。

 

まずは、ベルクトがオーバーシュートしてザイに背後を突かれてしまう。普通なら此処でブレイクして逃げの一手だが、ベルクトの所属する隊の隊長であり、長機でもあるのは世にも珍しいカウンターマニューバの達人だ。

 

そんな彼から訓練を受ければ否応無くカウンターマニューバを喰らうと同時に学ぶ。

 

ベルクトは背後を突かれたと察すると同時に機体をクルビットと言うその場で宙返りする技で背後に機首を向けてミサイルを発射、後はアニマ特有の超誘導でミサイルを命中させる。

 

この間は直進しか出来ないベルクト。その隙がわかっているのかわかっていないのかを置いておき、同じ外見のザイがベルクトに迫る。

 

<<<<イン・ガン・レンジ>>>>

 

だが、ベルクトは回避行動を取らない。否、取れなかった。

 

<<<<ファイア!!>>>>

 

即座に十字砲火がベルクトの主翼を掠める様に一瞬だけであるが通過したからだ。

ベルクトの上でザイが爆発すると同時に破片から逃れる様にベルクトは加速、その後ろをまたも挟み掠める様に白く輝く黒と白の戦闘機が交差しながら行き違い、それを追う様に鳥の様なザイが1機づつ追い掛ける。

 

<<詩苑!>> <<詩鞍!!>>

 

互いの名を同時に呼ぶ黒と白の戦闘機のパイロット。

 

2機は互いが交差する様に急速上昇を行う。その軌跡を描く2本の飛行機雲は互いに絡み合い、白い1本の鎖の様になりながら天空を目指す。

 

ザイもそんな2機を追い掛けて上昇する。

それが姉妹の仕掛けた罠とも知れず……

 

<<ナウ!>> <<リリース!>>

 

互いに交差し合った瞬間に主翼の端に載せたミサイルをリリース。ミサイルはほぼ真横と錯覚する様なカーブを描いて背後から迫っていたザイに突き刺さり撃墜する。

 

詩苑と詩鞍が行ったもはや急速上昇をしながらサッチウェーブをすると言う物だ。

 

サッチウェーブは元々は対零戦用に構築された戦術だが、その動きは言ってしまえば僚機が背後を飛ぶ機体を僚機の前方へ誘導して、僚機が背後を取り易くする為の動きとシンプルで使い手と装備、使い方の次第では現代でも充分に通用する技術だ。

 

2人はサッチウェーブでレーダー誘導可能な場所にザイを誘導した上でほぼ真横に曲がれる程に高機動なミサイルを使用して同時に撃墜する……それを音速に限りなく近い速度で行うにはそれ相応以上の訓練と何よりも交差する機体性能とパイロットをよく知っていなければ出来ない芸当だ。

 

バトラは部隊の僚機がしっかりと異常な空間でも戦えている事に安堵しながら索敵を行った瞬間にJAS39D-ANM グリペンからの通信が届く。

 

<<敵機! 何処から!>>

 

<<言う前に動け!>>

 

バトラの機体の背面からミサイルが放たれ、グリペンから遠く離れた場所で撃墜され、更に至近距離にザイが空間から生み出された様に現れる。

完全に不意を突かれたJAS39D-ANM グリペンのパイロットである慧が反応出来ないでいると、ザイが突如として爆発する。

 

<<視界だけに頼るな、と申した筈ですが?>>

 

そう厳しい声で言いながらファントムが薄緑に発光するRF-4EJTP-ANM ファントムⅢを飛び去らせる。

 

<<この辺りの空間は滅茶苦茶ですね>>

 

<<ベルクトの言う通りです。いつでもパッチワークの境から敵が出て来ると思って下さい。なので所定のルート以外と踏破済みの空域も危険だと思って下さい>>

 

ファントムの警告にバトラは主翼のミサイルリリースボタンを押しながら『それってこの空域全てじゃねーか!!』とツッコミを入れるよりも前に慧と片宮姉妹から『いやいやいや』と抗議の声が入れられる。

 

<<何を言っているんですか。電波と熱源情報の差異を読み解けば大体の位置は求めますよ?>>

 

<<複数の情報を精査した上で計器の情報を読み解くだけですよ?>>

 

<<できるか! そんなもん!>> <<人間の脳をなんだと思っているんですか!>> <<そんな事はお兄様以外に出来ませんよ!>> <<できる訳ねーだろ!? 俺をなんだと!? 背後!!>>

 

まるでバトラが空間の境から現れる機体を感じ取ったかの様に空間からザイが現れると同時にスロットルを最大にするがエンジンの余剰範囲に敷設されたスペースシャトル用の耐熱パネルを流用して作成された逆噴射用パーツを利用して急減速、失速して頭を上に向けたまま、滑り台を滑る様に降下。

 

ザイが行き過ぎる瞬間に機銃を放って撃墜するとパネルを元に戻し、ロケットスタートしたかの様に機体は速度を取り戻して飛行状態に戻ると同時に『できてるじゃねーか!』とそうツッコミを喰らう。

 

<<は?>>

 

これにバトラは若干だがキレ気味の声で返す。

 

<<装甲越しに殺気と存在感を感じただけだ。アニマと一緒にすんな!>>

 

このバトラの抗議には全員一致で『クソ超人』である。

 

<<そんな事よりも奥に進むぞ。此処からはフィヨルドの入り江めいているから気を付けろ>>

 

水先案内人も務めるバトラの機体から最新のマップ情報を見た慧が絶句するがバーバチカの2機とファントム、An-225もアンタレス隊の3機も何も言わずについて行く光景に慧も操縦桿を握り直して喰らい付く。

 

ザイも先には行かせまいと迎撃に出るが、空間の境に意図的にミサイルを撃って、あらぬ方向からぶつけるバーバチカの変態的攻撃法で粉砕される。

 

別の空間から現れたザイは、直感と五感で察したバトラが予め発射していたミサイルの自己誘導で1機が撃墜され、別の機体にはオフボアサイトに発射後ロックオン機能を合わせたミサイルの一撃で撃墜された上に目の前から現れたザイに至っては空中をドリフトする様な機動で機銃を回避された上で放たれたノールック射撃で破壊されると言うバトラの変態的機動法で血祭りに上げられる。

 

それに狙われなかったザイはアンタレス隊の3機と独飛の2機による特筆する事のない些か常識的な迎撃で残骸へと変えられた。

 

そして一団は青空から夕焼けの空に変わったアンフィジカルレイヤーに到達するとポツンと現れた黒い点が高速で広がる様に周囲を闇に変え、全機のコクピットにスライスの急激な減退が警告としてけたたましく響く。

 

<<ファントム! 帰還限界の時間!>>

 

<<じゅ、いいえ。5分です!>>

ザイからの迎撃も無くなった事でゲートを核と共に取り残されたT-50の捜索もしていると一団の頭上を黒い靄を靡かせた飛行物体が通り過ぎる。

 

<<ざっけんなよ!>>

 

バトラがいち早くスロットルを開けて接敵する。

黒い靄を引き連れた飛行物体は一撃離脱をしたいのかバトラから逃げの一手を選ぶ。バトラはこれ幸いと一団から引き剥がそうと追い掛けるも敵も一定以上は引き剥がされまいと向きを変える。

完全に時間稼ぎの動きにバトラの目に焦りが浮かぶ。

 

僅か5分の間に核を見つけて爆撃だけはしたい。だが、敵機が居てはそちらにも警戒しなくてはならず、核の捜索に支障を来たす。しかし、ザイからすればそれでだけで良い。

 

「(使えるか? いや、此処はギャンブル!)」

 

バトラの機首の少し後ろに設けられた膨らみが顎の様に稼働すると何かの砲口が露出する。

これに合わせてバトラのコクピットを覆うディスプレイも連動して変形する。

 

バトラが更に補助アプリを起動して画面にレティクルをメインに表示させ、黒い靄を生み出す発生源にレティクルを重ねてトリガーを引こうとした瞬間を邪魔する様にクロームオレンジとアクアマリンの機体が重なる。

 

<<どう言うつもりだ!>>

 

<<アレはパクファなんだ!>>

 

<<そう言う事です。此処は私達、アニマに任せて下さい。貴方はAn-225と他の方を誘導して下さい。貴方が遊んでいる最中のデータです>>

 

核までの道筋が途中まで描かれた地図を受け取り、バトラは書き足しながら機体を翻してバーバチカの2機とファントムを置いてゲートの核へと向かい、遠くの視界に核を捉えるとバトラ達を拒むかの様に空間が核を包み隠す様に動き始める。

 

<<させるか!>>

 

バトラの機体下部から赤いレーザーが連射で放たれる。

 

ファルケンだった頃に搭載されていたメガワット級の出力を持つ化学レーザー砲ユニット、Tactical Laser System、通称ではTLSだ。

射的距離を数百km単位から数十km単位に下げた代わりに連射性や信頼性、威力と照射時間を増やして改造モデルが搭載されており、発電機能さえ万全なら無限弾レーザーと化す化け物兵装だ。

 

そんな化け物兵装から放たれたレーザーが空間を粉砕し核を露出させる。

 

<<充分です!>>

 

An-225を操るファントムのスライスが突入、カーゴベイが開き、何本のボルトを弾き飛ばしながら異様なまでに巨大な爆弾を投下する。

 

<<エスケェェェェェェェェェプ!!>>

 

そう。此処からが居残り組最後の仕事。TNT100t分の爆発から逃れると同時にゲートの外に出なければならない。

 

バトラが叫ぶと同時に最短ルートをフルスロットルで駆ける。それを追う様にベルクト、片宮姉妹が続き、慧とグリペンの機体も急いで翼を翻し、An-225も軽くなった身体をその異常な程の推力に物を言わせてゲートの中を突っ切る。

 

ゲートの中にTNT100t分の爆発が起き、ゲートの核を破壊すると同時に小さな核爆発と思いたくなるような爆発がついでと言わんばかりにゲート内を蹂躙する。

 

最後尾近くを飛ぶ、慧の視界が後ろから迫る光に飲み込まれてホワイトアウトした。




いよいよプロローグ。

頑張るぞ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。