スノーフレーク   作:テオ_ドラ

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みんな大好き空の王の登場シーンです。
ビックヴァーダーとかグワナーダは登場した瞬間
ぬっ殺されたのに、この扱いの差。
クォーツ戦はちょっとだけ長くなります まる。


【挿絵表示】


表紙を描いてくれたRimiQwiさんのページはこちら
http://www.pixiv.net/member.php?id=10995711

登場人物紹介はこちら
http://novel.syosetu.org/61702/1.html

ファンタシースターオンライン2、通称「PSO2」を舞台にしたオリジナルの話です。
本来のストーリーモードの主人公とは違った視点で、
PSO2の世界を冒険していくという内容となります。
気軽に感想とか要望を書いてくれると作者喜びます


056.「倒すしか、ないよね」

「ウェズ、もう大丈夫です」

 

やっと持ち直したレシアを降ろす。

仮面の騎士団と別れてから奥へと進み、

スノーフレークが今いるのは

浮かぶ島々の中でも特に大きい場所。

下界が見えないので、

高所恐怖症のレシアもここなら

なんとか大丈夫らしい。

 

「あんまり無理をするなよ」

 

「……いつまでもおんぶされたままなのは

 私も恥ずかしいんです、わかってください」

 

憔悴した表情ながらも強がりを言うレシア。

その様子に

ウェズとメディリスは苦笑する。

向こうではそんなマネージャーの苦労など露知らず

物珍しそうにアンジュが飛んでいる蝶を

捕まえようと追いかけていた。

 

「それで、

 結構な数の浸食された龍族を

 さっきまでに倒したと思うんだが。

 どれくらい倒せば

 クエストは達成したことになるんだ?」

 

『……まだ少し報告するには物足りないかも。

 ……今のままだと、

 調査隊を再度派遣するには心配』

 

トゥリアの言葉に

ウェズはどうしたものかなと頭を掻く。

今回のような「達成目標」が曖昧なクエストは

正直に言うと面倒なのだ。

評価はアークス本部の匙加減次第、

報酬が高かったとしても

アークスたちに敬遠されるのも無理はない。

……だからこそ借金を抱えたスノーフレークが

今ここにいるのだけれども。

 

ヒューン……

 

どこかで風切り音が聞こえる。

 

「……ん」

 

遠くからの小さな音、

けれどそれに気付いたのはアンジュだけだった。

 

「ったく、結局いつもみたいに

 大物を探して倒せってことか?

 こっちは命がけなんだぞ、ったく」

 

「まあまあ、ウェズさん。

 もう少し龍族を倒して

 それで本部に報告しようよ」

 

ぼやくウェズをメディリスはなだめる。

仕方ないのでもっと奥へ行こうと歩き出すが……

 

「あぶない!」

 

鋭いアンジュの叫び。

その意味を理解したわけではない。

ウェズは本能的に

レシアとメディリスを抱えて

思い切り横へと跳んだ。

 

シュンッ

 

風を切る音、そして

 

ガシュンッ!!

 

激しく地面に何かが突き刺さる。

それはとても大きいモノで、

衝撃で大地が激しく揺れた。

 

「なんだ、一体!」

 

アンジュが教えてくれなかったら、

今頃は三人とも串刺しになっていただろう。

 

『……これは』

 

まるで青白い岩の塊。

所々にクリスタルのようなモノが見え、

水晶の原石が転がってきたのかと錯覚する。

ただそれが軽く5メートルを超すサイズ。

全体を把握するには見上げなければいけない。

 

「なんだこれは……!」

 

間一髪で回避したウェズは呻く。

あまりに異質なその存在は、

そう空から降ってきたのだ。

上空に浮かぶ浮遊大陸、

雲すら届きそうな場所で

誰が頭上を警戒するだろうか?

 

「ウェズ、

 この反応は……龍族です!」

 

岩のような龍族が動きだし、

体を広げて初めて

その姿をきちんと認識できた。

鋭角的なフォルムと、

巨大な翼を持つドラゴン……

 

『……クォーツドラゴン!』

 

以前に戦ったヴォルドラゴンが

大地を揺るがす地獄の王であるならば、

飛翔することに特化した

クォーツドラゴンは天を覆いし青き王。

鋭く尖った顔や、

関節部などにある結晶なような部位、

そこが磁力を発することで

この惑星アムドゥスキアの空を

縦横無尽に駆けるのだ。

 

「随分と……物騒な感じだなこれは……」

 

頭には真っ赤に咲く浸食核の花。

そこから中心に体全体へ

薄く赤いく広がっている。

溢れだすダーカー因子の放出量から見て、

このクォーツドラゴンは

手遅れであるということは、

その場にいる誰もが一目で理解した。

いつぞやのヴォルドラゴンのような

自我はまるで見られず、

完全にもう理性を失っている。

 

「倒すしか、ないよね」

 

メディリスもライフルを構える。

 

「ォォォォォォォォォォ!」

 

クォーツドラゴンの

応えるかのような甲高い雄叫びが

開戦の合図となった……

 

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