勇者の花と桔梗の花   作:水甲

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第20話 決戦 前編

樹海へと訪れた僕達、端末をチェックするとバーテックスが7体来ていた。

 

「残り七体。全部来てるんじゃないの? これ」

 

夏凛もマップをチェックしていた。全部来ているということはこいつらを倒せば勇者としての役目も終わるということだ。

 

僕たちは一斉に変身した。

 

「敵ながら圧巻ですね」

 

「逆に言うとさ、こいつら殲滅すればもう戦いは終ったようなもんでしょ」

 

「殲滅ね!」

 

「皆、ここは、あれいっときましょ」

 

「あれ?どれ?」

 

 

僕と夏凛以外が円陣を組んでいた。まぁ決戦だからな

 

「え、円陣?それ必要?」

 

「決戦には気合いが必要なんでしょ?」

 

「夏凜ちゃん!」

 

「たく、しょうがないわね」

 

「やれやれ」

 

僕ら二人も円陣に参加した。

 

「あんた達、勝ったら好きなもの奢って上げるから、絶対死ぬんじゃないわよ!」

 

「よーし、美味しいものいっぱい食べようと!肉ぶっかけうどんとか!」

 

「言われなくても殲滅してやるわ!」

 

「わ、私も叶えたい夢があるから」

 

「精一杯頑張るぞ」

 

「頑張って皆を、国を守りましょ」

 

「よーし!勇者部ファイト!!」

 

円陣を終え、僕はもう一度マップを確認した。奴は来ていないみたいだ。

 

「今は目の前に集中しなさい」

 

僕の考えを読んだのか、声をかけた夏凛。たしかにそのとおりだ

 

「わかってる」

 

一番大きな奴以外が動き出し、僕達も戦闘を開始した。まずはこっちに一番接近してくる牡羊型。夏凛が一太刀浴びせ、東郷が追撃として一発当てるがまだ動きが止まらない。それなら……

 

「後鬼!!」

 

僕は至近距離で奴の頭上に何十発もの銃弾を撃ちこむと爆発した。バーテックスの動きが止まり封印を開始した。出てきた御霊は激しい回転をし始めたが、友奈の拳が回転を止め、東郷が一発銃弾を当てて破壊した。

 

「こいつの動き、おかしい」

 

今のバーテックス、何だかわざわざ攻撃してくれと言わんばかりの動きだった。まさか囮?

 

すると牡牛型のバーテックスが頭上の鐘を鳴らした。鐘から音波を鳴らし僕達の動きを止めた。東郷は助けにはいろうとするが別のバーテックスによって妨害されている

 

「音はみんなを幸せにするもの。こんな音……こんな音!」

 

樹が糸で鐘を止めると音がやんだ。それと同時に他のバーテックスを大剣で切り裂き、三体同時に封印をしようとした瞬間、バーテックスたちの動きが変わった。奴らは後退していく、すると奥にいた獅子型と他のバーテックスが見る見るうちに合体していく

 

「こんな聞いたこと無い」

 

「でも一気に倒せるよ」

 

「いや、そうだけど……」

 

友奈の前向きな考えには賛成だけど、合体したということは攻撃も強力になっていることだぞ

 

合体バーテックスから無数の炎が放たれ、僕達を吹き飛ばしていく。

 

(受けきれなかった!?まずいなこのままだと全滅)

 

先輩は何とか立ち上がるが、バーテックスが放った水球に閉じ込められた。勇者とはいえ水の中に閉じ込められれば息をすることさえ出来ない。

 

(ダメ。ダメだ。樹を置いて、みんなを巻き込んでおいて、さっさとくたばるなんて、できるわけがないでしょ)

 

突然先輩の刻印が眩い光を放つと神秘的な衣装を纏った姿へと変わった。あれは……

 

「満開」

 

まさか先輩が満開するなんて……仕方ないことだ。今回は満開しなければ勝てない相手だということ……

 

「力がみなぎる。これなら……」

 

先輩は大剣でバーテックスを攻撃するとバーテックスはそのまま倒れていく。それと同時に今度は東郷が満開した。神秘的な服に戦艦みたいなものに乗り込んでいた。

 

「我、敵軍に総攻撃を実施す」

 

地面に潜り込んだバーテックスに向かって砲撃を与えると同時に魚型のバーテックスが散っていった。どうやら満開だったら封印しなくても倒せるみたいだな。

 

(これで二人目。本当にこのままだとみんなが……)

 

焦る気持ちの中、神樹に接近していくバーテックスの存在に気がつくがそれを満開した樹が止め、双子型を倒した。

 

「あとは友奈と夏凛だけ……これ以上は」

 

突然合体バーテックスが炎を貯め始めた。炎はみるみる家に巨大な球体へと変わっていった。それを放つバーテックス。僕はそれを止めようとするが先輩も来ていた。

 

「桔梗!?あんたはみんなと一緒に封印を……」

 

「一人で頑張ろうとするなよ!僕にも手伝わせろ」

 

「いいから部長の言うことを聞きなさい!」

 

何故か強情な先輩。僕はため息を付き友奈たちと一緒に封印を開始するのであった。




短めですが、次回に続きます
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