突然のアラーム。だがそれは今まで聞いたことのないものだった。考える時間もなく僕たちは樹海へと行くのであった。
樹海にたどり着いた僕達。夏凛がすぐに敵の情報を確認すると……
「何よこれ」
「確認するまでもなかったな。こっちでも分かる感じでやばいみたいだ」
端末では壁の方が真っ赤に染まり、肉眼で確認できる限りでは星屑で白く染まっていた。星屑は何百匹所か何万、何億くらいいた。
(壁の方に穴が空いてる!?誰がこんなことを……)
「東郷さん?」
友奈のつぶやきを聞き、端末で東郷の居場所を確認した。彼女は丁度壁の近くにいた。まさか……
「友奈、夏凛、お前たちは東郷のところに行け!!」
「桔梗くん!?」
「あんたは?」
「僕は星屑を倒す。それに友奈なら東郷を止めることが出来るはずだ」
「……分かった」
友奈と夏凛の二人は東郷のところへ向かった。僕は槍を取り出すとこちらに向かってくる星屑を切り裂いていく
「今更だけど、槍の使い方しっかり覚えておけばよかったな……」
槍で星屑を何体か突き刺していく。だけど数がまったく減らない
「くそ、数が多すぎるって……」
槍から銃へと変えて何匹もの星屑を狙撃していく。前の敵と戦っていると後ろから接近してくる星屑に気がつくのが遅かった
「やばっ!?」
星屑が大きく口を拡げ僕を食べようとしているのか……
その瞬間、星屑が切り裂かれていった。何が起きたのか分からなかったが……更に接近してくる星屑が更に倒されていった。
「お待たせ」
「先輩、それに樹も」
「ごめん、取り乱しちゃったりして……」
「こっちこそ色々とあってイライラしてたんで」
「っていうか女の子を殴るなんて……それも義手の方でって酷いわね」
「今度なにか奢るんで」
「まぁ期待しておくわ」
更に接近してくる星屑を僕たちは倒していく。そんな中、バーテックスもやってきた
「何で!?倒した奴が出てくるのよ!?」
「先輩、伝え忘れたことが」
僕は壁の外のことを話した。壁の外、神樹の結界の外に広がる世界。それは死のウィルスが蔓延した世界ではなく、宇宙規模で崩壊した世界そのものだった。バーテックスは倒すことができるけど、壁の外で何度も再生していく。
「そんなことが……」
すると樹が僕の服の裾を引っ張りながら端末でメッセージを見せた
『東郷先輩は?』
「もしかしたらこの状況を作り上げたのは東郷なのかもな。アイツの事だ、もう誰にも苦しい思いをさせたくないって思って、神樹を破壊するつもりだろ」
「それって私達が死ぬってことじゃない!あの馬鹿」
「今は星屑とバーテックスの侵攻を止めつつ、東郷を止めるのが先決だ!!」
突然、爆発音が聞こえてきた。空を見上げると無数にいた星屑と何体ものバーテックスが倒されていく。あれは……
「夏凛?あいつ満開を……くそ、ごめん」
謝罪は多分届いていないだろうが、僕たちは東郷のところへ向かうのであった
崩壊した世界、そこで東郷は壁の破壊を続けていた。
「これで……」
更に壁の破壊を続けようとした瞬間、一本の槍が東郷の足元に突き刺さった。
「これ以上はやめておけ。東郷」
僕は東郷の目の前に降り立ち、槍を引き抜いた。どうやら先にたどり着いたのは僕だったみたいだ
「桔梗くん、貴方はこの光景を知っていたの?」
「あぁ、一応な」
「それなら分かるでしょ。私達はずっと戦い続けていく。戦いは終わることがない……満開を続けて、体の一部が動かなくなる……そんなの」
「言ったはずだ。僕が地獄にさせるものかって」
「無理よ。桔梗くんには……」
銃を僕に向けるが、二丁の銃が樹の糸で縛られた。
「樹ちゃん!?」
「東郷!歯食いしばれ」
横から先輩の大剣で吹き飛ばした。東郷はそのまま下へと落とされていく。
「ごめん、今は頭を冷やして」
「先輩、結構やばいのが来ました」
僕と樹がある存在に気がついた。先輩もそれに気がつくとそれは以前倒したレオ・バーテックス。あれともう一度戦うことになるなんて……
それと同時に下から眩い光が現れ、満開した東郷が現れた。東郷は砲撃を行い、僕達を吹き飛ばした。
「くそ、このままじゃ」
戦艦の砲撃で神樹の破壊を試みるが、届く前にかき消されていく
「やっぱり勇者では神樹を破壊することが出来ない。だけど」
東郷の後ろにいるレオ・バーテックスが巨大な炎の玉を創りだした。まさかアレを放つつもりか……アレを止めないと……
「くそったれ!!」
僕は立ち上がり、レオ・バーテックスを倒そうとした瞬間、炎の玉が放たれた。このままじゃ世界が……
だが、炎の玉が突然破壊された。そして木の上に一人の勇者が立っていた。それは……
「ゆ、友奈!?」
「ごめんなさい。遅れました」
本当にお前は僕達の中で一番の勇者だよ