勇者の花と桔梗の花   作:水甲

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第7話 動き出す運命

月日が経ち、3月。僕が讃州中学に入学をして1年が過ぎようとしている。夏祭りやクリスマス、大晦日、初詣など色んなイベントを勇者部のみんなと過ごしていった。

 

そんなある日のこと

 

「そういえば色んなイベントに参加したけど、まだやってないことがあったわね」

 

風先輩がそう言うが、やっていないことって一体何なんだろうか?

 

「風先輩、一体何をやってないんですか?」

 

東郷も僕と同じことを考えていたみたいだ。いや、ここにいる全員が同じことを思っている

 

「はい、ひな祭りとか?」

 

「違うわよ。今年は結構早く咲いているみたいだし、せっかくだからね」

 

咲く?そういえばまだやっていないことがあったな

 

「花見ですね」

 

「お花見!?」

 

「そういえばまだでしたね」

 

そう、今年は桜が咲くのが早く既に満開の場所があった。

 

「そう、花見よ。という訳で今度の日曜日に花見をやるわよ。まずは役割分担として……」

 

「料理は僕が作りますよ。東郷は」

 

「任せて、場所の方は既に見つけてあるわ。あとぼたもちも作っていくわ」

 

「それじゃ、私は……」

 

「友奈は僕と東郷のサポートで、先輩は場所取りの方をおねがいしますね」

 

「あんたら立派に成長したわね。って何で私が場所取りなのよ!!」

 

「いや、自然にそうなりません?」

 

「そりゃ、そうだけど……」

 

まぁ東郷のことだから誰も知らない場所とか見つけそうだから場所取りはいらないだろうけど……一応役目を与えておかないと

 

「まぁいいわ。場所取りも部長として重要な役目よね。あぁ、それとその時にみんなに紹介したい人がいるから」

 

先輩が紹介したい人か……彼氏というわけじゃなさそうだな。無難な所で樹かな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして日曜日、東郷が探しだした場所にたどり着くと桜は満開だった。

 

「すごいね~満開だよ東郷さん」

 

「えぇ、ここはどの場所でも一番最初に桜が満開になるのが早い場所よ。それに隠れた名所らしいわ」

 

「やっぱり先輩に場所取りに行かせた意味なかったな」

 

「で、でも、隠れた名所だけど皆が知っていたら……」

 

友奈は先輩のことを思って言ってるけど、周りを見てもまだ花見をしている人がいない自体……

 

すると前を歩き少女に僕は気がついた。

 

「樹!!」

 

「ふぇ、あ、桔梗さん。お久しぶりです」

 

僕が声をかけたのは風先輩の妹、樹だった。樹とはあの時会って以来だったな。

 

「えっと桔梗くん。この子は?」

 

「あぁ、風先輩の妹で樹っていうんだ」

 

「風先輩の……」

 

「あ、あのいつも姉がお世話になってます」

 

「風先輩が紹介したかった人って樹ちゃんのことだったのね」

 

「先輩が彼氏ができたと思ったけど……」

 

そう思うのは友奈だけだけど、友奈は本当にいい子だな

 

「4月からはやっぱり讃州中学に?」

 

「はい、勇者部にも、よろしくおねがいします。えっと……」

 

「あっ、私は結城友奈。友奈でいいよ」

 

「東郷美森です。東郷でいいわ」

 

「犬吠埼樹です。よろしくお願いします。友奈さん、東郷先輩」

 

何故か東郷だけ先輩なんだな樹は……まぁ呼び方は自由だからいいけど

 

 

 

 

 

 

樹と合流して先輩が場所取りをしている場所に着くと、仁王立ちの風先輩がいた

 

「あんた達遅いわよ。っていうか樹ともう知り合っちゃった感じ?」

 

「ここに来るときに」

 

「せっかく樹のことをサプライズで紹介しようと思ったのに……まぁいいわ。皆集まったことだしはじめましょう」

 

「「「おぉーーーー」」」

 

というかやっぱり場所取りは先輩だけだったことに少し申し訳なく思った

 

 

 

 

 

それからみんなでお弁当を食べたり、騒いだり(主に先輩が)している中、僕は少し散歩に出掛けていた。すると二本の木刀を器用に振る少女を発見した。

 

「夏凛」

 

「な、何でここにいるのよ。神宮」

 

「みんなで花見をしてるんだ。お前は……訓練?」

 

「そうよ。アンタと違ってこっちはいつでも動けるように訓練を重ねなきゃいけないの」

 

「ふ~ん、まぁ夏凛らしいな。まぁ頑張れよ」

 

このまま関わっていると厄介ないことになりかけないので離れようとすると……

 

「……あんたはどう思っているの?あんたの回りにいる子達の事」

 

「どうって?」

 

「勇者に選ばれたとして本当に戦えるのかって」

 

「……それはなってみなきゃ分からないだろ。それに僕がいる」

 

「一人でも戦ってみせるってこと?背負いすぎるのも……」

 

「悪いけど、もう誰にもあんな思いをさせたくないからね」

 

そう彼女みたいな目にはあわせたくない。そして誰にも辛い思いはさせない。ずっと僕が思い続けていることだ。

 

「……まぁその時になったら、よろしくね。神宮」

 

「桔梗」

 

「はっ?」

 

「桔梗でいいよ。そっちで呼ばれているのは慣れてるからな」

 

「……あんたがいいって言うなら……桔梗」

 

「あぁ」

 

夏凛と別れ、僕は皆のところに戻るのであった。この時間を楽しむために……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして動き出す。誰にも止めることが出来ないこの運命が始まりつつあった

 




次回からは原作本編に入ります。ちょっとオリジナルの話が入ったりしますが……
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