すいませんね、訳のわからない物を見せてしまいました。
てか、地の文と心理描写の文が混合しない様に書いてますけど、最近、全然心理描写書けなてないんですよね〜
なんというか、自分の文章じゃないっていうか、やる気が失せてた感じです。
では、本編です。
ガッゴッ!!と木刀のぶつかり合う音が武道場に響き渡る。
「…………」
青年は無言で黒狼の剣を受けていた。
次々と襲い来る剣戟。
しかし、青年にとっては大した事ではなかった。
視えているから。
まぁ、それは前回も同じなのだが、決定的に違う事がある。
今回は、身体が追従してくれる。
それが大きな違いだ。
青年は、思わずにやけてしまった。
自分が人間だった頃、反応出来るのに身体がついてきてくれない。
それは、例えるならば両手両手を縛られながら動くような、そんな束縛感があったのだ。
それが、どうだ?
今ならば、思うように身体が動いてくれる。
自分は自由になった。
枷を外されたのだ。
「クッ!!」
黒狼は、青年を袈裟掛けに斬り裂こうとする。
もちろん木刀なので切り裂くことはできないのだが、黒狼の振るう木刀はそれがいとも簡単にできてしまうような気さえするほど、速く、そして威力のある物だった。
「チッ」
前回闘った時と比べ物にならない程の黒狼の剣戟を青年は、舌打ちをして受け止めた。
(あいつ、あの時手ぇ抜いてやがったな……)
青年は、自分がナメられていた事を理解した。
だから、自然と舌打ちをしてしまった。
「よぉ、少しはやるようになったか?」
ニヤッと黒狼は、笑って青年の脳天目掛けて思い切り木刀を撃ち下ろす。
「ッ!?」
青年は、それを受け止めた。
しかし、足が地面にめり込んだ。
黒狼の剣は重かった。
当たらぬように避けてはいるが一刀一刀、青年の息の根を止めるために的確に黒狼は、剣を振るう。
喉や腹や胸へ、急所を的確に突いてゆく黒狼の剣を、青年は、実に理に適った剣だなぁと感心しながら避けていった。
「ハッ、躾のなってない、ワンちゃんだこと」
「生憎、賎民故に躾もされてねぇし、礼儀も知らんから……なっ!!!」
ブンッと黒狼は、青年の胴目掛けて横薙ぎに一閃。
ガキイィッと音を立て、青年はそれを受け止めた。
バキィ!!
「グッ……」
黒狼の一閃を受け止めた青年の木刀を真っ二つにへし折れてしまった。
「いい加減におもちゃの剣は仕舞えよ」
ニヤリと黒狼は、笑う。
折れた木刀を見て青年は顰め面をし、それをポイッと投げ捨てた。
黒狼もそれに続いて木刀を投げ捨てる。
よく見てみると彼の木刀にもヒビが入っていた。
そして、両者は刀を抜いた。
青年は、背の大剣を、黒狼は、腰に差した刀を。
「死ぬぜ?お前……」
大剣を構えて青年は、言った。
構えられた大剣に異様な雰囲気が漂う。
黒狼は、それを感じ取って目を細くした。
(なんだアレは?妖……刀?)
「振れもしない大剣引っ提げてカッコつけてるつもりかよ?」
ケッと黒狼は吐き捨てるように言った。
すると次の瞬間、黒狼の脳天目掛けて大剣が打ち下ろされた。
ガキイィッ!!!!
黒狼は、咄嗟に刀でそれを受ける
しかし
黒狼の足元に大きなクレーターが出来た。
そして、武道場の床全てに亀裂が走った。
「グアッ!!」
あまりの剣圧に黒狼は、剣を受けつつ片膝をつく。
(なんつー重さだよ……鬼かよこいつは!!)
青年の剛腕と大剣の質量感に黒狼は驚愕する。
ツゥーとこの頬に冷やいあせが伝った。