東方風天録   作:九郎

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うーん、爽快感に欠けるか……

正直、バトル書きたくて堪らないんだけどなぁ……
上手く描写できるだろうか?

あっ、ログインしてない人でも感想書けるようにしときましたんで
前のページの前書きにある、私の問いに良かったら答えて欲しいです。 直接メッセージでも喜んでお受け致します。

では、本編です。


暴力について

ありがとう霖之助……

それしか言葉が、見つからない……

 

トモダチって良いね……

きっとオレ、汚い顔でニヤニヤ笑ってんだろうな

フフッ、悪くないね。

 

前のように暗い事を考える事もなく暗い顔をする事なく、ただただ歩いて人里まで来た。

 

結構な時間歩いたから腹減ったな……

 

また、あの定食屋に行こう。

 

「ごめんくださ〜い」

 

 

「ハイ、いらっしゃい!!」

 

元気な声でおばさんはニッと笑って言う。

 

やっぱすげぇよ、アンタ……

 

「おばさん、また適当に作ってくれる?気にせず好きに作ってよ、オレ、おばさんの料理……好きだから。」

 

オレは、ちゃんと優しく微笑んでいるだろうか?

笑うのは苦手なんだ……

まぁ、一つ言える事は、今回は愛想笑いじゃないって事だ。

 

「嬉しいこと言ってくれるねぇ笑顔の素敵なお兄さん!!まっとくれ直ぐに作ったげるよ!!」

 

客商売で客を待たせるのはご法度なのだろうね

あっという間に作ってくれた。

 

「どうぞ!!」

 

「ありがとうおばさん、頂きます。」

 

美味しいな、すっごく美味しいや……

箸が進むよ。

 

「ご馳走様でした、おばさん……すっごくおいし……」

 

 

「クソ不味い飯作りやがって!!舐めてんのかクソババァ!!」

ガツガツと飯を食っていた男がいきなり怒鳴った。

見た感じ、ガラの悪い筋骨隆々の大男だ腰に刀も下げている

ヤクザみたいな奴だ。

 

さっきまで貪るように食ってた癖に……何を言ってるんだコイツは……

 

そんな事を思いながら、ボケ〜ッとおばさんと大男のやり取りを見ていた。

おばさんは、真摯に「ごめなさい」とか、「申し訳ありません」を繰り返している。

 

大男は、それを聞くたびにますます勢い付いて罵声を浴びせかける。

 

酷いなぁ……最低だ……

でも、ただ呆然と見ているオレは、もっと最低だ……

 

「テメェ、いい加減にしやがれ!!言葉じゃあなぁ何とでも言えんだよ!!態度で示せよ!!」

 

いきり立った大男がおばさんに怒鳴る。

怒鳴る度におばさんは、ビクッビクッと怯えた様子だ。

 

 

「どっどうしたら許して貰えるんですか?」

恐る恐る、おばさんは言った。

 

「分かんねぇのかよいい加減にしろよクソババァが!!」

 

ガッと大男は、おばさんの胸ぐらを掴んだ。

ヒィッとおばさんは悲鳴をあげる。

 

「おい!!!!」

気が付いたらオレは立ち上がって叫んでいた。

 

「アン?なんだ、テメェはよぉ、なんか文句あんのかよ!!」

 

「おばさん、すっごく美味しかったよ!!お勘定、ここに置いとくね!!」

 

ニコッと笑って、怯えたおばさんを見た。

するとおばさんも少し安心した表情をした。

 

「無視してんじゃねぇよ!!殺すぞ!!」

次はオレの胸ぐらを掴んできた。

ふぅん、なるほどなぁ〜

 

「やめて下さいよ、せめて外でやって下さい、これ以上おばさんに迷惑掛けたくないから……」

 

内心ちょっとビビってる自分がいた。

まぁ、どうだろうか、それ以上に彼を哀れんでいる自分がいる

 

「おう、やったろうじゃねぇか!!この里じゃあなぁ、喧嘩でオレに敵う奴なんざいねぇんだよ!!覚悟しとけよ」

 

 

「へぇ、アンタそんな強いんだ……オレには弱く見えるな、この里の人たちよりも、誰よりも弱く見える……何故、暴力で解決しようとするんですか?暴力は何も生まない……誰かを殴ったりしたら、自分の拳も痛みます……自分の心も痛みます、そんなの……嫌じゃないですか?」

 

 

「舐めてんのかヒョロヒョロの優男が!!来いよ、ぶっ殺してやる!!」

 

オレは大男に連れられ、開けた空き地まで来た。

まぁ、ここなら誰にも迷惑は掛からない。

時々、通行人が、オレを見て哀れんだ目で見てくる。

 

でも、目を合わせたら、直ぐにそっぽを向いた。

関わりたくないのだ……自分も巻き込まれるかも知れないから。

 

 

「さて、覚悟はできたんだろうな?」

ポキポキと手を鳴らして大男は、オレを睨む

 

分からない人だなぁ……

 

「だから、やめましょうって……暴力なんてよくないですよ!!少し頭を冷やして下さい、話せば分かります。」

 

 

「やかましい!!」

 

ニコッと笑ったオレの顔面に、大男の渾身のストレートパンチが決まった。

 

一瞬意識が飛び掛けた

 

いいの持ってるなぁ……

 

 

 


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