東方風天録   作:九郎

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ちょくちょく自分の好きな小説の一節を挟んでるんだけどなぁ
気付いてる人居る?
ギャァァァア〜ボツにしたつもりの話が投稿されてる……
いや、ボツにするか考えてた所だったんだけど……
すいません読みにくいの出してしまって……


そういえば、これを読む人達ってラノベとか読む人が多いのかな?
別にラノベが嫌いなわけじゃないけど、有名作家とかさ?
人間の本質っていうか、なんというか……
深い所を書いてるやつは凄く面白いですよ?
まぁ、知ったように言うのも滑稽ですが……
興味持ってくれたら嬉しいんだけどなぁ

では、本編です。


天狗とスキマ妖怪

はぁ……まぁさっきまで普通に笑って話してたのに……

急にコロッと態度変えてさ、悪い事したな……

あの子目を見たら、ドキッとしたんだ……

あの時と一緒だった…… ここに来る前の……あの女性に話し掛けられた時と……

だから、突き離さなきゃって思ったんだ……

でも……

 

 

いきなり黙れよはねぇよな……

ごめん……

初めて自分の本心で話せる相手だったんだけど……

他の人達も優しいよ?

でも…………やっぱりあの子と話すと楽しかったってゆうか……

いや、違うな、本当の自分を出せたんだ……

 

 

 

 

怖かった……

自分が何者なのか分からなくってきて、薄々勘付いてたけど、本当にバケモノなのかも知れないと思ったんだ。

 

妖夢ちゃんや大男と戦って、物凄く気分が高揚したんだ……

自分じゃないみたいだった……

楽しかったんだよ……殺されるかも知れないのに……

楽しくて仕方がなかった……

大男に殺そうかと言ったと時だ……本当に殺してみたいと思ったんだ。

 

 

大きな蛇の時だってそうだ……本気で殺そうと思った。

自分の中の奥の奥の方に、とても凶暴な何かが居るみたいだ……

 

そして、自分の反射神経や、傷の治りの早さ……見て見ぬふりしてたんだ。

 

 

オレは、バケモノなのかも知れない……

 

違う……そんなの嫌だ……オレは人間だ!!

人間なんだよ……

 

何のために今まで努力してきたんだよ?

何のために辛い思いして強くなったんだ?

何のために……

 

人を助ける為だ!!人を救う為だ!!人を守る為だ!!

 

 

それなのにオレが人じゃない……

人じゃなくなってゆく?

そんなのあんまりだ……

バケモノが人を助けるなんて滑稽じゃないか……

嫌だ……壊れてゆく……

この為に生きてきたのに……

みんなみんな、音をを立てて壊れてゆくよ……

 

怖いよ……苦しいよ………オレは一体……何なんだ!?

 

それに、バケモノと一緒にいたらきっと射命丸は、不幸になる。

 

前にオレに声を掛けてくれた女は、死んだ……

 

きっとオレと関わったからだ……あの子供も、お婆さんもみんなみんなオレが不幸にした……

みんな、家でてるてる坊主になって口から血泡、尻から糞や腸を垂れ流して死んだ……

 

オレのせいだ……みんなオレが悪いんだ……

 

文……ごめん、オレに関わったら君は不幸になると思う……

そんなの耐えられないんだ!!

 

君は幸せになってくれよ……それでオレは幸せだから……

不幸になんかなっちゃ駄目だ!!

 

オレに名前をくれてありがとう……

嫌がらせとか言ってるけど心配して話し掛けてくれてありがとう……

突き離してばかりだけど……オレは、本当は寂しかったんだ……

 

寂しくて仕方がなかったんだ……

 

だからありがとう……

 

 

もうオレは一人で大丈夫だよ。

君が居てくれたから……

 

それで充分だ。

この後の覚悟なら……ない事もない……

 

 

ありがとう……文……

 

 

青年は、笑って呟いた。

その笑顔は、弱くて今にも崩れそうな……とても儚い笑顔だった。

 

 

 

同時刻妖怪の山付近上空にて……

 

「あははは!!言ってやった言ってやった!!ざまーみろ!!あ〜スッキリしたぁ〜大体、出来損ないの分際で私に楯突くのが悪いんです、私よりずっとずっと下等な存在の癖に……それなのに、私は対等に接してあげたんだ、そこを勘違いしてるアホのクロ君……バカめ……」

大笑いしながら少女は飛ぶ

笑っているけれど笑ってはいない……心から笑っていない。

 

 

「あー、何言ってんだろ……性格悪い女だなぁ……最低です……自分勝手だ……しょうもない嫉妬心であんなに取り乱して……クロ君を傷つけた……ハハハ、アハハハハ……知らないわよあんな下等生物……ど〜っっっでもいいです!!知らない知らない知ぃぃぃらない!!」

 

 

「ありがとう、天狗のブン屋さん……」

 

「ッ!?」

唐突に少女の目の前の空間が裂けてそのスキマから八雲紫が現れた。

 

 

「げっ……」

あまりに唐突だったので思わず声が出た。

この妖怪の賢者は、あまり得意な相手じゃない……

今、話たくないんだよなぁ…… と射命丸は思ったので営業用の笑顔を直ぐさま見せた。

 

 

「貴方のおかげでクロは、こっち側に一歩近づいた……フフッ、どんどん壊れていくわよ……名前は、クロだけど……中身は真っ白……純粋過ぎるほどにね……それが真っ黒に染まる……」

 

 

「なっ、何を言ってるんですか?行っている事の意味が……」

 

 

「どーでもいいんでしょう?聞く必要ないじゃない?でも、御礼に教えてあげる……私は、あの子に食べてもいい人類達を殺して貰うつもりなの……いや、簡単には食べられないような強い人類だけどね……クズという人種の……だって、幻想郷はなんでも受け入れるのだもの……人間側の霊夢には、そんな事させられないから……霊夢の陰に徹する黒子になって貰おうと思ってるのよ……」

不気味な笑みを浮かべて紫は、射命丸を見た。

射命丸は、驚愕した表情を見せたがすぐに平静を装って言った。

 

 

「あんなのに任せておいて大丈夫です?アイツ弱いですよ?バカだから絶対死んでしまいます。」

 

 

 

「そう、それで良いのよ……死んで欲しいんだもの、彼の人間の部分全部……肉体的にも精神的にも死んでしまって妖怪になってこっち側になって貰うのだから……それに、任せなくたって今回は、彼が勝手に動いてくれるわ……」

 

 

「はぁ?何を言ってるんです?死んだら彼岸に行ってそれから……」

 

 

「そうね、貴方元が烏だから分からないのよね……人が妖怪に変じる要因を……それはね……偏った感情……それも死ぬ間際のね…………恨み、憎しみ、愛情、悲しみ、その他諸々……それを強く強く抱いて死んでいくと妖怪に変じるのよ……それはそれは恐ろしいわよ?そうさせないように……貴方ならしてくれると思ってたのだけれど……」

 

 

「へぇ〜どーでもいいですけど〜、勝手に死ねば良いんですよ、本人もそれを望んでますし〜」

 

 

「うんうん、貴方のおかげよ……あの子、貴方に依存してたもの……だって、あの子は貴方の事を……いや、それを私が言うのは野暮ね……まぁ、貴方がトドメを刺してくれたおかげであの子は、どんどん堕ちてゆくわ、本当にありがとう幻想郷の妖怪の賢者として御礼を言うわね。」

 

 

「……………………」

それを聞いた射命丸の顔色は真っ青になった。

でも、今更戻れない……どうしよう私のせいだ……

 

そんな事をずっと考えていた。

 

 

 

「一つ…………これは幻想郷の妖怪の賢者としてじゃなくて、1人の女として貴方に言うわね……」

 

 

 

「………………」

スッと紫は、射命丸の耳元まで近づいた。

そして囁く

 

「一生後悔する事になるわよ…………」

 

そう呟いて紫は、スキマの中に消えていった。

 

「知っ……知らないわよ!!!」

誰も居ない虚空に向かって少女は叫んでいた。

 

 

どーでもいいですあんなやつ!!

良いじゃないですか、あいつには博麗の巫女や、妖夢さんや、永遠亭のみんながいるじゃないですか!!!

 

私があいつになんでそこまでしてあげなきゃいけないの?

 

だって、あいつ私の事嫌ってるじゃない!?

 

私は……私は……あいつの事…………

 

ううう……考えるの面倒くさいなぁ……

知らないわよ……あんな奴の事なんか……大っっっ嫌いだ!!!

 

大っっっ…………

 

ううう……私……どうすれば……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




黒子=必殺仕事人を思い浮かべて頂ければOKです

ちょっと設定おかしいかなぁ不安だ。

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