東方風天録   作:九郎

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アドバイスありがとうございます。
改善します!!
まぁ、1、3 、7 、12の数字の列に意味を持たせるつもりだったんですけどね……暗号的な
まぁ、見栄えが悪いか……

やっぱり感想貰ったら嬉しい!!
ここがカッコよかったとか、悲しかった〜とか教えて欲しいです。

人の見方って色々ありますもんね!!

短文で結構ですよ、直メでも結構です。
それが私の楽しみですので。

では、本編です。


本音を言える人

掃除終了〜

 

いや〜手抜き掃除楽し〜

 

これで、また妖夢ちゃんに怒られるのもまた一興だな……

 

唯一ふざけられる相手だから……

 

まぁ、向こうは堪ったもんじゃないだろうけど……

 

これからどうすっかなぁ〜霖之助のとこ行こうかな……

 

 

あいつに会いたい……大事な友達だもん。

 

 

 

その頃…………

 

 

「君たちさぁ、本当に素直じゃないね……」

 

困ったように霖之助は笑って言った。

 

 

「自覚してますよ……だってこんな事初めてなんですもん、でもアイツムカつくんですよ〜さっきだって……」

 

 

 

「おいおい、延々と友達の愚痴を聞かされる僕の身にもなってくれよ……」

困った顔して霖之助は射命丸を見た。

延々とクロの不満を自分にぶちまけられたのだ無理もない。

 

大体、嫌いなら放っておけばいいのに……

違うんだろう?

霖之助は、そう思った。

 

 

「あっ、ごめんなさい……」

 

 

「似た者同士だね……クロ君も僕と話すとき、君の事をよく話すんだ……いや、僕としか話せないんだろうな……僕と話すときだけ、彼は素直に自分の気持ちを話してくれる……そんなにクロ君の事悪く言わないであげてよ……クロ君は本当は君を……おっと危ない……」

 

 

 

「なんですか?ふん、どーせ私の悪口ばっかり言ってるんでしょ?女々しいですね〜男の癖に……文句があったらハッキリ私に言えばいいのにハッ……ヘタレのバッテン前髪め……」

 

 

 

「君の悪口?とんでもない……でも、ハッキリ言えばとは僕も思うよ……ハッキリ素直な気持ちを君に伝えてしまえば、きっとクロ君は救われる……でも、伝えないのが彼の優しさだよ……本当にクロ君は優しい……自分の事以上に他人に優しいんだ、やってる事は間違ってるよ……本当にクロ君は不器用だ……でも、それでも僕は彼の味方でありたい……」

 

 

 

「あの……言ってる事の意味がよく分からないんですけど……クロ君の素直な気持ちって……」

怪訝な顔して射命丸は、霖之助を見た。

霖之助は、悟られまいと読みかけの本に目を移す。

 

 

「それは僕とクロ君のヒミツだよ……たとえ口が裂けても言えない、でも、あんまりクロ君を悪く言わないでやってよ……僕が悲しくなる……切ない……切ないよ……本当に彼は馬鹿だ!!馬鹿野郎だ!!

過去がなんだ!!今を生きろよ……彼は幸せになるべきなのに……自分でそれを拒んで、自分の気持ちを押し殺して、自分は忘れ去られればそれで良いと思ってる……それが彼の『断罪』なんだろうね……」

 

遠い目をして霖之助は言う

射命丸には霖之助の言っていることが理解できない

ただ分かる事は、クロが自分に対して本音で接してくれてなかった事だ……

悔しい……酷い……

そんな感情が彼女の中で渦巻いていた。

 

 

「ずるいなぁ、私の知らないクロ君がいっぱい……ずるいです……私ばっかり蚊帳の外……私ばっかり……」

 

射命丸は俯いて去っていった。

とても悲しい顔をしていたのが霖之助には分かった。

 

伝えてあげたかった、クロの気持ちを……本当の気持ちを……

そしたらクロ君は幸せになれると思う。

でも、それはクロ君自身が伝えるべきなんだ……

クロ君が自分自身で決着つけないと……なんの解決にもならないから。

 

「お願いがあるのだけれど……」

スキマから紫が現れた。

 

「ん?君がここに来るなんて珍しいね」

不思議そうに霖之助は、紫を見つめる。

でも、彼女がここに来て僕にお願いする事……

きっとロクでもない事なんだろうなぁと思っていた。

 

紫説明中…………

 

 

「何を企んでるんだい?」

 

 

「それは言えないわ……」

紫は、扇子で口を隠す。

霖之助は、それを見て舌打ちをした。

 

 

「とりあえず君の言う通りにしよう……でも、した後は僕に企んでる事を話すんだ!!企みの全容じゃなくてもいいから……それが条件だよ」

 

 

 

「ええ、いくらでも話すわよ……貴方がこれを彼に渡してさえくれればね……」

 

 

 

「重そうだね……それ……」

 

 

「良く似合いそうでしょう?彼にピッタリ……彼が背負ってるものを体現してるでしょう?」

 

 

「護身用かい?いや、違うな……嫌な予感がする……」

 

 

「そんな大層なものじゃないわよ……ただ、彼にピッタリなだけ……」

 

 

「へぇ……たしかにピッタリさ……こんな物……へし折れてしまえばいいのに……」

 

 

「きっと大切にしてくれるでしょうね……肌身離さず背負い続けるの……それに意味がある、彼の鍛錬にもなるし……」

 

 

「…………」

嘘だ……何が鍛錬だ……女狐め……

大体掴めてきたぞ……彼女はクロ君を……

そうはさせない……

 

「さっ、そろそろ彼が来るわよ……良いわねちゃんと渡すのよ」

一旦隠れる為に、紫はスキマの中に入り消えた。

 

 

「クロ君……僕は君がどんなになってしまっても、僕は君の友達でいるよ……君が苦しんでるのを見たくないんだ……君に幸ある事を僕は切に願うよ……好きなんだろ?あの子の事を……でも、だから伝えちゃいけない……自分が彼女を不幸にするって思い込んでるから……だから静かに彼女の幸せを願ってる……馬鹿だよ君は……」

 

霖之助は静かに呟いた。


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