クライマックスなのに盛り上がりに欠けますね〜
ここはちょっと書き直し入れるかも知れないです。
なんかすいません、これ含めて今後の参考にここら辺の数話の感想がちょっと欲しいかもです。
あっ、ちなみにクロ視点と、他人視点が入り混じらせてます。
正直、クロ視点で書きたいんですけど、そしたら動きとかが表現できないんすよねぇ〜
では、本編です。
「やぁ、待ちくたびれたよ?クロ君……」
ニィっと綺羅は歪んだ笑みを青年に見せた。
「………………」
青年は、背中の大剣を抜く。
「ベラベラと話す余裕さえない様子だねぇ〜満身創痍ってやつ?そいつの意味がやっと分かった気がするよ〜今のクロ君がそれだ!!」
ニコニコと楽しそうに綺羅は青年を見るが、青年は、無視した。
「その腰に差してる脇差、綺麗だね……文ちゃんからもらったんでしょう?本当に……大事そうにしてさぁ、ちょっと羨ましいな」
「さっさと能力解いて、あの子を自由にしろ」
低い声で青年は、綺羅に言う。
しかし、綺羅のニコニコ顔は変わらない。
「やだよ……こうしないとあの子……逃げちゃうもの、ねーねー、僕はあの子に何をしようと思ってるか言ってあげようか?」
「さっさと能力解けよ」
ギロリと青年は、綺羅を睨んだ。
「とりあえずね?犯すかなぁ〜、女の子として堕とすところまで堕としてそれから、壊すんだ〜んで、その後は……」
「黙れ!!!」
青年は、大剣を綺羅目掛けて振り下ろす。
綺羅は笑ってそれを刀で受け止めた。
「うふふ、怒った怒った、僕の能力さぁ、『神経伝達を遮断』できるんだけどさ?どうする?やろうと思えば今すぐにでもあの子を殺せるんだぜ?今、あの子は身体が動かないだけだけど、時期に目も耳も聞こえなくなってゆくよ?それで、呼吸が止まって死に至るってわけ」
「ッ!?」
動揺する青年の表情を楽しそうに見つめながら綺羅は更に続ける。
「言ったろ?あの子は僕の物なんだってさ?ピンチだねぇ〜クロ君〜満身創痍の身体で、人質も取られてる、ふふっ、焦ったクロ君の顔……最高だ……」
ニヤァと歪んだ笑で綺羅は青年の大剣を押し返す。
バッと後退して青年は、綺羅との距離を取った。
クソ……時間が無い
オレの身体もどこまで持つか……
絶望的な状況だった。
それでも、それでも青年は、闘った。
キィンキィンと青年と綺羅の剣撃の音が鳴り響く。
「ふぅん……満身創痍なのに……何が君を強くしたの?」
「お前には言いたくないね」
青年は、横一文字に大剣を振る
それを綺羅は、避けて袈裟懸けに青年を斬りつけた。
「グッ……」
青年の胸からボタボタと血が滴った。
大丈夫だ、傷は浅い。まだやれる
フラつきながらも青年は、大剣を振るう。
それを綺羅は楽しそうに避けてゆく。
「ねぇ、君の一番大切な物を壊す喜びをくれないかな?」
ズバッと綺羅は青年の背中を斬りつけた。
「グアッ!!!」
血が吹き出した。
大丈夫だ、致命傷じゃあない!!
ハァハァと息を荒げる青年を綺羅はニッコリと見つめている。
「君じゃ僕は殺せない……君は何にも守れない、本当にあの子の事が好きなんだね、大丈夫だよ、すぐに君の元へ送ってあげるさ?いや、当分は僕の肉便器にでもなって貰おうかなぁ〜あはははは!!」
ガンッ!!
青年は、大剣を振りかぶって綺羅の頭目掛けて打ちおろす。
綺羅はそれを横っ飛びして避けて、再び青年の背中を斬りつけた。
「ホラッ、もっと絶望しなよ!!君は大切な人一人守れやしないんだぜ?ふふっ」
「クッソ!!ッ!? ウグッ……ガハッァ!!」
血を吐いた。
クソッこんな時に……あと少し、あと少し持ってくれ!!
頼む!!
「もう、身体も限界なのか……もう少し楽しめると思ったのに、残念だなぁ〜」
綺羅は、思い切り間合いを詰めて血を吐く青年に刀を振り下ろした。
それを見て青年はニィっと笑う。
ズバッ……
ボテッと青年の右手が地面に落ちた。
青年の斬られた右手から血が吹き出す。
それを見て綺羅はニヤァと笑った。
し か し ……
ガシッと身体を掴まれ抱き込まれる。
「捕 ま え た 」
ニィっと青年は、目を血走らせて笑った。
相打ちでもしなければ勝てないと思った。
だからずっとこの瞬間を待っていた。
この密着状態で、腰の脇差を使って刺す。
右手は、くれてやるさ
お前を殺せるならば!!!
これで……終わりだ!!!
ズバァ!!!
血が吹き出す。
「あ れ ?」
血と一緒にボトボトと腹から長い物がこぼれ出た。
「甘いんだよね〜クロ君、右手じゃ足りないよ……お釣りがきちゃうね」
一瞬だった、きっと抱き込まれた瞬間だろう。
綺羅は、その瞬間に青年の腰から脇差を抜き取って青年の腹を掻っ捌いた。
綺羅を掴んだ左手に感覚がなくなってきて、気が付いたらダランと垂れている。
腸が……出てきた……
こりゃ、間違いなく……死んだ……な……
「どう?君の一番大切な人がくれた剣で君を殺したよ!!ねえ、どんな気持ちどんな気持ち?どんな気持ちかな!?」
はしゃぎながら綺羅は青年の表情を見る。
目に光がなくなってゆく青年の表情をみて、なんとも言えない満足感を得ていた。
「文……」
痛みさえ感じなくなってきた。
ズルズルと腹から腸が溢れてきている。
間違いなく死んだ。
それでも、まだオレは立っている。
だから、闘わなくちゃ
大剣……左手だけで振れるかな?
あと一振りだけ……
まだ、終わらないぞ、まだ……まだ だ……
「オイ……そんな顔じゃだめだよ!!アイツと一緒だ!!もっと絶望した顔しろよ!!つまんないじゃないか!!」
青年の表情見て綺羅は焦る。
見覚えのある表情だったからだ。
息も絶えてきた
もって、あと数秒の命だ。
消える前の蝋燭の火のようなその命を、最後まで燃やそう……
青年は、左手で大剣を握る。
渾身の力で振り被る。
青年は、大剣を片手上段に構えた。
火の構え……だっけ?
そこから放つ一撃に全てを賭ける一の太刀
なるほど、確かに人々が火と形容する意味がわかったよ……