突然だが君に一つ質問してみたいと思う。
君は輪廻転生というものを知っているだろうか?
死んであの世に還った魂が、再び生まれ変わるという現象のことを一般的に輪廻転生と呼んでおり、様々な宗教でその考えは信じられている。また、同じ輪廻転生でも輪廻と転生という二つの現象があり、イヌやネコなど、人間以外にも生まれ変わることを輪廻と呼び、人間のみに生まれ変わることを転生と呼ぶ。
さて、いままで散々偉そうに話してきたわけだが、実のところ俺もつい数十分前までは輪廻転生の意味なんて全く知らなかった。この知識もあの通りすがりのハゲに教わったものだ。
「誰が通りすがりのハゲじゃ小僧、言葉に気を付けろ」
・・・いい加減他人の心読むのやめてもらえないか?プライバシーの侵害で訴えるぞクソ野郎・・・
俺がそう小さくつぶやくと、そいつは呆れたように小さくため息をついた。まぁ、気持ちは分からなくもない。出会ってから数十分しか経っていない人間にここまで暴言を吐かれているのだ。俺ならそんなやつとは会話なんてしたくないし、するつもりもない。そんな生意気な野郎はこの世からいなくなるべきだ。
・・・いや、それだと俺は死なないといけなくなるな・・・、今の発言はなかったことにするか・・・
「バッチリ聞こえておるわ馬鹿者。それに小僧、お前はそんな心配をしなくてもよかったはずだが?下らんことを言っていないで、さっさと本題に戻るぞ」
チッ、せっかちだな神様って奴は。・・・でもそうだな、いつまでもこんなところにいるわけにもいかない。そろそろ真面目に話を聞くとしよう。
少年は静かに、ゆっくりと立ち上がる。そして、後ろに振り返り、心底つまらなそうにこう言った。
「言い忘れていたが俺の名前は神田新。どこの世界にもいる、ただの男子高校生だ」
新side
目を覚ましたら、目の前に真っ白な世界が広がっていた。
・・・これは、あれだな、夢だな・・・、もしくはまたアイツに変な薬でも盛られたか・・・。
前者ならまだマシだが、後者だとしたら最悪だ。俺は永遠の眠りに付いてしまったのかもしれない。ということは、ここは死後の世界か。クソッ、こんなことになるんだったら二、三回殴るべきだったなァ、アイツの顔面・・・。
「正解じゃ小僧、よく分かったな」
俺が自分の過ちに後悔していると、頭上から男の声がした。頭を上げると全長数十メートルの上半身裸の男が俺を見下ろしていた。
ちなみに、かなりのデブだった。
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「・・・うん?どうしたおぬし、そんな死んだ魚のような眼で黙りこくって。まさか小僧、わしのこの神々しい姿に感動しt「ふっざけんなぁぁぁ!!」」
「誰がお前みたいなじじいに感動するかッ!?大体、人様に見せていいほどの体じゃねーだろ、無駄な脂肪を見せつけてるんじゃねーぞこの野郎ッッ!!!」
ふぅ・・・、らしくもなく取り乱しちまったぜ、まあ言いたいことは言えたので、スッキリはした。うん、自分に正直なことはいいことだ。
さて、では目の前の問題をどうにかするとしよう。
神田新、17歳。
どうやら俺は神様を怒らせてしまったようだ。
初めまして、月海豚です
今回初めて小説を投稿しました。楽しんで読んでもらえれば幸いです。