隼人side
疲れた・・・。まだ授業が始まってもいないのにすごい疲れた・・・・・・。
―――あれから新は俺たちが乗ったバスを軽々と追い越していった。いったいあの体のどこにあんなパワーがあるんだよ・・・。というか新の奴、今日はいつも以上にハイテンションじゃなかったか?
「全く、あいつは副委員長としての自覚があるのかしら?」
「にゃははは・・・」
アリサが呆れたようにつぶやくと、俺たちは苦笑いを浮かべる。そう、あいつはあれでも俺たちのクラスの副委員長なのだ。あんな性格なので勘違いされがちだが、新の成績は常に学年トップクラス。クラスのムードメーカー的存在でもあるため、クラスメートからの信頼も厚い。
「まあまあアリサちゃん、落ち着いて?新君がいたおかげで助かったことだっていっぱいあるでしょ?」
「確かにそうだけどねえ・・・」
「へえー、あいつさぼったりしてないんだ?」
「少し見直したの・・・」
そうやって何気ない会話をしているうちに、教室が見えてきた。
「さて、今日も一日がんばるか!」
「「「おおーーーーーッ!!」」」
新side
よう、朝からバカみてえに走りまくった神田新だ。
・・・うん?さっきまでのテンションはどうしたのかって?アホか。あんなの全部演技に決まってんだろ。俺はたいていの奴にはあのキャラで接してるんだよ。・・・意外と疲れるんだぜ?毎日毎日演技し続けるの・・・。それなら止めたらいい、と言う奴もいるだろうがそれは無理だ。このクラスには俺と同じ転生者が二人いる。二人に俺の正体がばれることは今は余り好ましくない。一人目はさっき俺に向かって怒鳴ってきた天宮隼人。そしてもう一人が―――
「おはよう!俺の嫁たちよ!!」
・・・・・・あれがもう一人の転生者の金剛亮(こんごうりょう)。お察しの通り、踏み台転生者だ。能力は忘れた。念のためにもう一度確認してみるか。
(・・・『真名看破』、発動)
ズオオォォォォッッ・・・・・・
俺がそのスキルを使った瞬間、奴の名前や魔導師ランク、所有しているデバイスの情報が俺の頭に流れ込んできた。
スキル『真名看破』。本来は自分が直接遭遇したサーヴァントの真名・スキル・宝具などの情報を即座に把握するスキルだ。この世界では遭遇した人間の名前、魔導師ランク、所有しているデバイスの情報などを把握することができるらしい。どちらにしろ、便利なスキルであるという事には変わりない。
(魔導師ランクはAAA+、所有デバイスは鎌型のストレージデバイスか・・・、弱いな・・・)
俺がそう結論づけると金剛が俺に近づいてきた。・・・非常に面倒だが、コミュニケーションを取ることは大事な事だ。仕方ない・・・。
「おい貴様」
「ヤッホー、コンちゃん!気持ちのいい朝だな!」
「・・・一応聞くがそれは俺のあだ名のつもりか?」
「モチのロンだぜ☆」
「・・・・・・まあいい。それより貴様、なのはたちはどうした?いつも一緒にいるだろう?」
「いやー、別に四六時中一緒にいるつもりはないんだけどねえ・・・。なのはちゃんたちならもうすぐ来るんじゃない?隼人と一緒にバスに乗ってたし」
「何ッ!?あのモブはまだなのはたちに付きまとっていたというのか!クソッ、一度痛い目に合わせないと分からないらしいな!」
俺がそういった瞬間、奴は声を荒げ教室を飛び出していった。直後、誰かが言い争う声が廊下から聞こえてくる。おそらく天宮たちと金剛だろう。俺には全く関係ないので机に突っ伏し、惰眠を取ることにする。体力は温存させておくに限るしな。
・・・それに、放課後には楽しい「
こんにちは、月海豚です。
踏み台転生者、初登場!彼には隼人のライバルとしてこれからどんどん登場させていくつもりです。次回は戦闘シーンを書きたいと思っています。
・・・ちなみに、コンちゃんはそこまで新を敵視していない模様。