ホイホイチートと完璧霊力チート様。~キセキ世代とこわい話~   作:深緑の古龍

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「ちょ、テっちゃん。それやばくね?」
「俺、なんか腹痛いっス。。」
「黄瀬くん、それはさっき青峰君とふざけたときにぶつけたお腹の痛みだと思います」
「さて、もうほとんどの人が終わったね。最後は玖烏か。楽しみだよ」
「あー、なんか怖そうだよな」
「・・・特にない」
「いやいやいやwwwくーちゃんここまで来て?wwwww」
「おい、びびってんのか?玖烏ちゃんよぉ?(ニヤニヤ」
「広君、頑張って!」
「さっさと話すのだよ、広前」
「お、俺は別に話さなくてもいいんだけどな」
「火神びびってやがるw」
「広ちんがんばー」
「・・・わーったよ。。話せばいーんだろ、話せば。。」


こわい話~広前玖烏~

・・・まあ、なんだ。

この話は、あくまでフィクションだ。

俺がてきとーに作った話だから、信じんなよ?

 

広前玖烏のこわい話。

~神の仔 贄の仔~

 

今から、何十年も前の話だ。

深い深い山の奥地に、小さな集落があった。

地図にも乗っていないような、本当に小さな集落だ。

村とも言えないようなその地に、新たな命が生を受けた。

でも、人々は生まれてきた赤ん坊に、嫌悪感を抱いた。

その子どもは、銀色の髪にくすんだ赤色の目をしていた。

他の人とは違うその姿を、人々は嫌がり、差別した。

子どもは親や人々に愛されないまま成長し、五歳になった。

この頃、集落の中である緊急事態が起こっていた。

山に一滴も雨が降らず、飢饉が訪れていた。

人々は何度も、集落の守り神に祈りを捧げた。

けれど、守り神がその祈りを聞き入れることはなかった。

その理由を知るのは、もっと後の話だ。

守り神が祈りを聞き入れなかったことにより、人々は混乱した。

どうして祈りを聞き届けてくれないのかが、わからなかったからだ。

そして、精神的に追い詰められた人々は、ひとつの可能性を見いだした。

『守り神の力が衰えた』『祈りを叶える力がない』

『守り神が、消える』

そんな根も葉もないような噂が、小さな集落に蔓延するのはあっという間だった。

人々は焦った。

このままでは、自分達が飢え死にしてしまう。

そんな中で、ある恐ろしい提案が上がった。

『子どもは、七つまでは神の子という。七つまでの子どもを一人、守り神に捧げよう。きっと、元の力を取り戻すはずだ』

この提案は聞き入れられた。

だが、自分のはらを痛めて産んだ子どもを、どうして生け贄に捧げられようか。

母親も、父親も、自分の子どもだけは渡さないと言って、譲らなかった。

こうなると、生け贄に捧げる子どもがいなくなってしまう。

どうしたものか。。

人々は考えた。

そして、思い出した。

この集落には、誰にも必要とされていない、五歳になったばかりの子どもがいるということに。。

人々は、早速その子どもの両親のもとに向かい、交渉した。

・・・両親は、喜んで自分達の子どもを生け贄として捧げることを選んだ。

その日から、子どもの待遇は大きく変わった。

両親はもちろん、集落の大人達に愛された。

子どもは、こう聞かされていた。

『お前は、神の仔になるんだよ。とても素晴らしいことなんだ。皆、お前に感謝しているんだよ』

と。

その子どもは、両親や周りの大人達から言われることを、信じきっていた。

そして、祭りが来るのを心待にしていた。

 

『お祭りの日に、お前は守り神に会えるんだよ。名誉なことなんだよ』

 

祭りの日、子どもは大人達につれられ、守り神を祀っている祠のすぐ傍にある美しい湖へとやって来た。

子どもは今まで着せてもらったことのなかった新品の袴田のような服を着せて貰い、沢山の装飾品を身に纏った。

太鼓の音が、鳴り響いた。

大人達は子どもに『ありがとう』や『名誉なことなんだよ』と何度も何度も言った。

太鼓の音が鳴りやんだ、次の瞬間。

 

ドンッ

 

子どもは、集落の長に突き飛ばされ、湖の中に落ちた。

なんとか助かろうとしたが、装飾品や服が重く、自分の力では岸に上がることはできない。

大人達に助けを乞うも、彼らはただ自分を見ているだけ。

次第に体が沈んでいく。

完全に湖の中に取り込まれる。

その直前に見たのは、歪んだ大人達の笑顔。

 

湖の中は、息が全くできなくて、苦しかった。

それでも、必死にもがいて足掻いた。

・・・生きていたかった。

誰にも、両親にも必要とされていなかったとしても、傍にいられればそれだけで幸せだった。

だから、必死にてを伸ばした。

湖の上に、生きるために。

ゴポリ。と、口から最後の空気が抜けた。

それでも、最期の一瞬まで諦めなかった。

足掻いて、足掻いて、足掻き続けて。。

次第に目の前が暗くなっていって、何も分からなくなった。

 

目を覚ますと、そこに広がるのは美しい百合の花園。

慌てて服を見るも、全く濡れてはいない。

呆然とする子どもの前に現れたのは、神々しい光を身にまとった、美しい女性。

女性は悲しそうな顔で、子どもを抱き締める。

『ごめんなさい。ごめんなさい。私のせいで、あなたをひどい目に遭わせてしまった』

女性はそう言った。

そして、女性はこうも言った。

『・・・あなたは、神様になるのよ。私の力を受け継いで、神になるの。そして、彼らに復讐しなさい』

女性は、集落の守り神だった。

守り神は子どもが蔑まれていることを嘆き、人々に災厄をもたらした。

子どもを愛してほしかった、ただそれだけだった。

でも、それが仇となった。

結果として、子どもは人々に殺されてしまった。

しかも、自分への生け贄という、最悪のかたちで。

守り神は誓った。

子どもを自分の後継者として育て、神にすると。

そして、人々に復讐することを。

邪神になりかけていた守り神を救ったのは、子どもだった。

「ぼくかみのこになったの。かみのこになったら、おかーさんたちをたすけてあげられるんだよ!」

嬉しそうにそう話す子どもを見ているうち、守り神の怒りは静まっていった。

そして、守り神は子どもの手を取り、自分の住まう祠へつれていった。

子どもはそこで守り神から様々なことを学び、とても強い力を得た。

 

あるときから、こんな噂が広がった。

困ったときにしか現れない神社がある。

そこには、小さな神様がすんでいる。

神様は人間が大好きで、願い事をすれば必ず叶えてくれる。

けれど、普段は絶対に見つかることはない。

困ったときや、本当に叶えたい願いがあれば、その神社が現れて、願い事を叶えてくれる。。。




よっしゃあ!!
やっと序章が終わりました!
いやー、自分で言うのもなんですが、長いですね(焦)
ここから、物語に入っていきます。
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