幻想転生記   作:黒崎竜司

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第21話

神綺の家に入り、生活するにあたって重要な事を話し合いで決めていた。

 

「さて、暮らしていく上での役割を決めましょうか。」

神綺がそう切り出す。

 

「あの…私家事出来ないんだけど…」

ルーミアがそう答える。一人の時どうやって生きてたんだ…?

 

「役割って言っても、何があるんだ?」

竜也が役割の種類を聞く。

 

「それは~、洗濯とか料理とか。」

神綺が答える。

 

「この館に神綺以外の住人はいるのか?」

竜也が聞く。

 

「もちろんいるわよ~。夢子ちゃ~ん。」

神綺が竜也の問いに答えて、住人であろう人の名前を呼ぶ。

 

「お呼びでしょうか?」

呼ばれた人であろう女性が一瞬で神綺の裏に現れる。現れた女性は金髪で、赤を基調としたメイド服に身を包んでいる、いかにも上品な人だった。

 

「この館でこれから一緒に暮らしていく人たちよ。自己紹介して頂戴。」

神綺が夢子と呼ばれた人に言う。

 

「皆様始めまして。夢子と申します。私は、神綺様の身の回りのお世話をさせていただいています。客人の皆様でしたね。あまりおもてなしも出来ないかもしれませんが、どうぞゆっくりしていってください。」

夢子と呼ばれた人が自己紹介を済ませる。大分礼儀正しい人のようだ。

 

「堅いわね~。もっと軟らかい自己紹介はできないの~?」

神綺が子供のように文句を言う。

 

「申し訳ありません。仕事の都合上、どうしてもこれ以上は改善の使用がありません…」

夢子が答える。

 

「仕方ないわね~。」

神綺が応じる。

 

「ところで夢子ちゃん。この館の人員は足りているかしら?」

神綺が夢子さんに聞く。

 

「足りているかといえば足りていますが、食材確保班と調理班、それと、掃除班がうまく回っていません。」

神綺の問いに夢子さんが答える。

 

「そう…」

神綺が小さく呟く。

 

「食材の確保ぐらいなら出来るわよ?」

ルーミアが答えた。

 

「ですが、食材は生きた獣を捕らえて解体して確保しますよ?出来るのですか?」

夢子さんがルーミアに問う。

 

「これでも地上では、名の売れた妖怪だったの。そんな事、朝飯前よ。」

ルーミアが余裕を持って答える。

 

「そうですか。なら、お願いできますか?」

夢子さんが勝手にルーミアに頼む。

 

「えぇ、任せて頂戴。」

ルーミアが答える。こうして、ルーミアの役割は決まった。

 

「さて、残りは調理班と掃除班だけど…」

神綺が仕切りなおすように言う。

 

「掃除なら俺に任せてくれ。」

急に竜也が名乗り出た。

「これでも、ルーミアの所で何回も掃除の作業はやったんだ。調理は臨人に任せれば大丈夫だと思うし、俺を掃除班に入れてくれよ。」

竜也が俺に調理班を投げてくる。全く…

 

「分かりました。ですが、この館は広いですよ?体力は持つんですか?」

夢子さんが竜也に聞く。

 

「大丈夫だ。ルーミアよりもガサツな奴はいないだろ?」

竜也が大丈夫だと伝えると同時にルーミアを軽くディスる。

「あんたねぇ!」

ルーミアがそれに反応する。

 

「分かりました。竜也さんは掃除班に配置しましょう。」

夢子さんが二人を無視しつつ、決定する。

 

「臨人さんですが、調理班でも問題ないですか?」

夢子さんが聞いてくる。

 

「問題ありません。こう見えても、料理には自信がありますので。」

夢子さんの心配を振り払うように答える。

 

「分かりました。ですが、テストさせていただきます。今宵の料理を一任してもよろしいでしょうか?」

夢子さんがテストと称して結構な難題を申し付けてくる。

 

「それなら、食材は私が獲ってきてもいいかしら?」

夢子さんの発言の直後にルーミアが質問をする。

 

「えぇ。問題はありません。」

夢子さんが答える。

 

「じゃ、じゃあ、ルーミア。食材は任せた。」

俺は、ルーミアに任せる旨を伝え、次の質問をしようとした。

 

「では、今宵の夕飯を楽しみにしています。」

俺が質問をする前に夢子さんが退室しようとしたので、俺はそれを制止して、ある質問をしようとする。

 

「ちょっと良いですか?」

「なんでしょうか?」

「テストのメニューは?」

「メニュー?」

 

俺が質問をすると、夢子さんは何の事か分からないのか、首を傾げつつ聞き返してくる。

 

「いや、料理の種類とか、メインの食材とか指定とかってあるかな~…って。アハハ・・・」

俺は気になっていた事を聞く。もし、テストのメニューも知らずにやったなんてことがあったら笑い事じゃすまないからだ。

 

「特にはありません。選り好み出来るほど料理に種類があるとは思えませんので。」

(あらら…)

夢子さんの答えに少し落胆しながら答える。俺としては、こういう苦労人には好きなものを食べてもらいたかったので、少し悲しくなってしまう。

 

「好きなものってありますか?」

俺は諦めずに、好きなものを聞いてみる。

「特にはありません。」

夢子さんはきっぱりと答えた。

「そうですか…」

俺はその答えに悲しくなった。

(好きなものくらいあっても良いとは思ったんだがな…)

さっきと同じように落胆しつつ答える。

 

「以上ですか?」

夢子さんがこれ以上質問は無いかと聞いてくる。

「はい。」

俺は素直に答えた。

「では、失礼します。」

そういい残して、夢子さんはどこかに行ってしまった。

 

「あらあら、私の出番はほとんど無かったわね~。」

神綺が呟く。確かに神綺の出番は無かったな…

 

「でもこれで、大体の役割が決まったわね~。じゃあ、今宵は楽しみにしてるわよ~」

神綺がまとめると同時にどこかに行ってしまった。

 

こうして、神綺の下での役割(俺は仮採用だが、)が決まった。

 

 




旧作組の口調があまり掴めない…

トリコネタは次回から本格的に入れていきます。(知識は少ないけど)

2/21 さん付けできてなかった部分を訂正
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