群衆に紛れ、ヒトの肉を喰らう
ヒトの形をしながら
ヒトとは異なる存在
人々は彼らを
”喰種”(グール)と呼ぶ
CCG(喰種対策局)本部、玄関にて・・・
「喰種捜査官、か・・・」
俺は、三等捜査官の剱岳真司(つるぎだけしんじ)。いわゆるヘッドハンティングでここまで来た。
「喰種を殺す・・・悪くない」ニヤッ
喰種を殺す、とても高揚した。
丹守公園にて・・・
「また胴体のない”捕食体”か・・・」
「”喰種”それも・・・”トルソー”の仕業だな、被害者の特定急ぐぞ」
「はい」
東京都、1区 CCGにて・・・
「喰種」
ヒトの形をしながら特有の捕食器官を有し、ヒトの肉を喰らうことでしか生きながらえる事ができない存在
人類にとっての天敵・・・
「そして我々『CCG』は世界中で起きる”喰種”に関わる事件を解決すべく、捜査活動を行う唯一の機関である・・・という感じでいかがでしょうか」
僕はCCG一等捜査官、佐々木排世(ささきはいせ)。今、広報の手伝いをしているところだった。
「さすが佐々木くん!頼りになるわぁ」
「求む!未来の捜査官!的なのを・・・」
「どんなのがいいかしら」
「荒くれども大歓迎とか」(あ でも一緒に働くの怖いなぁ・・・)
「ごめんなさいね、忙しいところ引き止めちゃって」
「いえいえ、広報も〔CCG〕の立派な仕事ですから。あ・・・真戸上等はこちらにおられます?」
「ああ、彼女なら先ほど出られましたよ」
「あ、ニアミスか・・・」
「行き先わかる?」「はい(キリッ)火曜日なので、多分いつものカレー屋さんです(ナン無料デーです)」
「そういえば、今日新しい捜査官の方がくるんですよね?」
「はい。僕と同じ”性質”と聞いていますが、ちょっと不安で・・・」
「そうなんですか、まあ頑張ってください(ニコッ)」
「ありがとうございます、では行ってきますね!」
(やばい、やらかしたな)
ビーッビーッ
Rc値を調べるゲートで、引っかかってしまった。喰種捜査官十数名に包囲されている。
(こんなはずじゃなかったんだよなー)
「貴様は何者だ!」
「俺は、今日からQs(クインクス)班に配属された剱岳真司です!佐々木一等を探しにきたのですが」
「さ、佐々木一等を?」
とても不思議そうな顔をする捜査官達。いいからさっさと通して欲しいのだが。
「ねえ君達、ちょっとどいてくれない?」
捜査官達の後ろから声が上がる。白髪と黒髪が混ざった髪型。
「佐々木一等!この者が佐々木一等のQs班に配属になったと」
「ああ、君が剱岳君?僕は佐々木排世。君の上司になるね」
「お会いできて光栄です、佐々木一等」スッ
俺はすぐさまお辞儀をした。
「頭下げなくていいよ。あと君達も戻って、自分達の仕事をしてくれ」
「わかりました、佐々木一等」
俺を警戒していた捜査官達は、素早く自分らの仕事場に戻っていった。
「剱岳君」
「?はい、なんでしょうか?」
「君のクインケはまだ見てない?」
「クインケ」
赫子を利用した対喰種用の武器。この武器を使うことによって喰種に対しての殺傷能力が高まり、一気に開発が進んだ。
「あ、そうですね。この目では見てないです」
「僕は今から用事があるから、君はクインケを製造している施設へ行ってくれ」
「わ、わかりました」
クインケ製造施設にて・・・
「やあ。待ってたよ、剱岳真司君」
どうやら俺のクインケを製造した人は待っていてくれたようだ。
「すみません、遅くなりました」
「いいよいいよ。それより、君のクインケはもう出来上がっているんだ。君ならこれを使いこなせると思ってね」バサッ
白いシーツのような布を持ち上げると、
「これは・・・」
「これが君のクインケ、”カグツチver.2.8”だ」
「銃・・・ですか・・・」
単発式拳銃型クインケ
”カグツチver.2.8”
小型の一発撃ちきりの銃(小型といえ、デザートイーグル程度の大きさ)。一発撃ったら再装填が必要。しかし一撃の威力は高く、反動も並大抵のものではない。銃身に固定された3つの弾倉があり、その部分で効果が変わる。上から貫通→火炎→感電の順に並んでいる。
「この銃は、特殊な弾薬を使うんだよ。喰種の息を止めやすい一撃必殺の銃弾を」
「というと?」
「”Rc細胞死滅弾”という弾なんだけど、これを喰種に撃ち込めば喰種のエネルギー、Rc値が急激に失われ瞬時に死亡させるんだ。でもこの銃弾はすごく貴重だから乱発しないでね」
クインケを製造した人が得意げに語るが、正直どうでもいい。この銃で喰種を殺してみたい。そんな感情しか頭になかった。
「ええと、ちなみにそのRc細胞死滅弾は何発まで所持できますか?」
「んーそうだねえ、銃弾自体がかなり大きいから、最大でも15発程度じゃないかな」
なるほど。そのたった15発で喰種を仕留めないといけないのか。
「フフッ」ニヤッ
笑いが止まらない。とてもとても、滑稽だ。俺は、この銃一丁で、喰種を死滅させようと思った。