がメインになりそうです。
ラブライブ話を期待していた皆様すみません…
「(こいつ……1歩も退くことなく
合わせにきている……!)」
「(この人は……なんて技量だ……!
気を抜けば…❮喰われる❯……!)」
俺は、音羽さんと今セッションをしている。
興味本位で音羽さんの提案に乗ったものの、
正直、想像以上の上手さに演奏に焦りが
出始めている。
一つでも油断すれば、俺の音は全て
この人に文字通り喰われてしまうだろう。
「(せめて……1個でもこの人を上回れる
何かを……!)」
「音羽先輩、ここにいたんスかー?
そろそろ時間ッスよ」
両者の戦いは、突然の声によって終りを
告げることとなる。
声の主を見ると……
「……神峰か、もうそんな時間か 」
「そっすよ、早くしないと谺先生に
怒られますって」
「神峰……?」
「ん?アンタは……」
ーーーーーーーーーー
side神峰
今俺は、奏馬先輩に頼まれて音羽先輩を
探している。
かれこれ10分強探しているが見つからない。
捜索は難航するかと思いきや……
〜〜〜♪
「今の……音羽先輩の音だ…」
「あれ、でも……音二つ聞こえないか……?」
「……しかもかなり上手いね……」
「もしかして、丘野月の生徒かな……?」
「スゲエな…あの音羽と互角に演りあうなんて」
もし、皆のいう丘野月の生徒がもう一つの
音だとしたら……!
いや、今はとにかく音羽先輩を見つけるのが
先だな。
「悪ぃ刻阪!音羽先輩連れ戻してくる!」
「あ、あぁ……」
〜〜〜〜
音の発信源に近づく度に、俺は確信する。
このもう一つのトランペット……メチャクチャ
うめぇ……!
あの音羽先輩に1歩も退くことなく
尚も演奏を続けてんだから。
ホール近くの湖畔に、彼らはいた。
「早いとこ連れ戻さねぇと……
音羽先輩ー、ここにいたんスか?
そろそろ時間ッスよ」
「神峰か、もうそんな時間か?」
「……神峰……?」
すると、音羽先輩の隣にいたやつが
品定めするかのように俺を見てくる。
心に敵意はないが……なんだろう、好奇心の
塊っつーか……どこか音羽先輩に似た感じの
心を持っているようだ。
「もしや、アンタが神峰翔太か?」
「あ、あぁ……そうだけど」
「噂は聞いてるよ。指揮振るんだろ?
その不思議な力を使ってさ」
興味津々と言う感じで質問を投げかけてくる。
雰囲気からしてタメだろうか?
「っと、自己紹介が遅れた。
俺は高槻由羅、丘野月高校の2年で
パートはトランペットだ、宜しくな」
「お、おう……宜しく」
てことは、コイツ……2年でありながら
音羽先輩と対等な演奏をしてたってことか!?
「そういや、もうすぐ時間なんだっけか。
悪いね、時間取らせちゃって」
「構わない、俺も久々に楽しかった」
「そんじゃ、そろそろ行きますかね……
…………あ、そうそう神峰……」
「……?」
「アンタ、合同で振るんだろ?」
「あ、あぁ……」
「俺は……俺達の音は、鳴苑には負けないぜ。
必ず、全国でやりあおう!」
「……面白い、精々それまで俺に喰らい
ついてくるんだな」
「俺達も、お前らには負けねェよ
だから、お互いに頑張ろうぜ」
高槻由羅……か、全国の為には
コイツらはとてつもなくデケェ壁に
なってくるはずだ。
だけど、一つ感じた。
あれだけの向上心と決意に満ちた心を
していながら、アイツの心の裏側には
死に物狂いで走り回るもう一つの高槻由羅
がいたんだ。
アイツは今、何かに躍起になってる……?
神峰 side out
ーーーーーーーーーー
「はいじゃあ、今から丘野月高校と鳴苑高校
さんとの合同練習を始めたいと思います。
じゃあ……丘野月高校の部長さん、挨拶を」
「はい!
起立、気を付け!礼ッ!」
「「「「「宜しくお願いしますッ!!!!」」」」」
「えー、今回集まった経緯として………… 」
あぁ、早く吹きたい……
「しかも、今回のコンクールでは
2校の自由曲が偶然被っているということで…」
ん?今なんて……自由曲が……一緒?
❮あの曲❯を……鳴苑も……!
「以上で先生のお話は終了致します、
さ、神峰……後はやれるな?」
「う、うっす!」
神峰が壇上へとあがる。
どうやら、この段階から神峰が振るらしい。
「えーっと……鳴苑高校吹奏楽部の
神峰翔太です、丘野月高校の皆さん
宜しくお願いします!」
「「「「「宜しくお願いします!」」」」」
「それじゃあ早速だけど…頭からお願いします」
「「「「「はい!」」」」」
俺達の戦いは、もう既に始まっているのかも
しれない。
ーーーーーーーーーー
なんだろう、神峰の指揮は……
的確な情報が俺達の中にスルリと入ってくる。
俺達の演奏する曲はクロード・T・スミス作曲
の❮華麗なる舞曲❯だ。
なんと、今回この曲が鳴苑と被っているのだ。
(トランペット!目覚めるような鋭さを!)
キタキタ……!俺達の本領発揮だ!
隣の音羽さんも目を爛々と光らせている。
決めどこは…………ココだ!!!!
highB♭ーーーーー♪
「(スゲェ……音羽先輩の音に上手くマッチ
しているけど、自分の音を少しも
隠れさせない……!!高槻由羅……とんでもねぇ
奴だ……!)」
「(勝負だ神峰……!俺の音……
仕切ってみろっての……!!)」
一進一退の攻防。
それは、曲の最後の最後まで
衰えることは無かった。
ーーーーーーーーーー
「「「「「お疲れ様でしたー!」」」」」
あっという間だった。
最後まで、鳴苑と俺達は五分五分の戦いを
繰り広げた。
終わる頃には、神峰も皆も大分疲労している ようだった。
「……おい」
「…音羽さん…?」
「確かお前……高槻由羅……とか言ったか」
「えぇ……まぁ」
「お前、中々面白いやつだな……
尚のこと全国で相見えるのが楽しみだ」
「こちらこそ……万全でパーフェクトな
鳴苑と本気でやり合いたいッス。
お互い、頑張りましょう」
「あぁ……
……折角だ、連絡先教えろ」
ファッ!?連絡先って……つまりメアドとか
そういうのだよな……?
周りから羨望の声がチラホラ聞こえる。
これはまたとないチャンスだ……!
「はい、是非とも……!」
……ピロリン♪
交換のすんだ音が鳴る。
まさか音羽さんの連絡先を手に入れられる
なんて……!
「ありがとうございました、音羽さん」
「気にするな。まぁ、定期的な近況報告にでも
使ってくれ」
「はい!」
んー、折角鳴苑さんのメンバーの連絡先を
手に入れたんだし……もう一人くらい
欲しいかもな。
となれば、アイツしかいねぇだろうな。
「神峰!」
「あ……高槻……さん?」
「由羅でいいって!
折角だからさ、あんたの連絡先も教えて
くれないか?」
「俺のか?」
「あぁ、1度こうして交えて演れたんだ
もう友達みたいなもんだろ?」
「ハハッ!なんだそりゃ……!
音羽先輩も言ってたけど、面白いなお前!」
「最高の状態でお前らと演りたいんだ、
ちっとでいい、神峰の目に見えたものを
俺も知りたい」
「…オーケー、是非とも」
鳴苑生のアドレス、二人目ゲット。
「そんじゃ行くわ、今日は楽しかったぜ」
「あぁ、またなんかあったら連絡するわ」
「おう、待ってるぜ」
「あの音羽を1度の合奏で認めさせるなんて…」
「それだけ丘野月高校にも化け物じみた
実力者がいるという事だ、奏馬」
「金井淵、お前の目から見てどうだ?」
「正直、大したものだと思っている。
とくに、高槻由羅……だな」
「あぁ……彼は化けるぞ……それも
かなり厄介な方向に。
必ず丘野月高校は俺達のデカイ壁に
なってくる」
こうして、あっという間の合同練習が
幕を閉じたのだった。
ガッツリ吹奏楽しか書いてない……
次回からはちゃんとラブライブに戻ります!
ご要望などあれば是非とも書いて頂けると
私としても励みになります