High School DxD Another Route 作:明日凪
どうにか仕上げました。
いやほんと稚拙な文章で申し訳ありません
時刻は深夜、夜の闇が辺りを包み込み昼間の喧騒が嘘の様に街は静まりかえっている
人々が寝静まった街中を一人の男が駆けていた
「はぁ…っ!はぁ…っ!」
男の顔には怯えや恐怖の類が見え、息を荒げながらも必死の思いで脚を急がせていた
狭い路地裏に入り込んだところで男は周囲を見回す、息は相変わらず荒く恐怖からか男の口元からはカチカチと上下の歯がぶつかり合う音が聞こえていた
「ま、撒いたか…っ!」
路地の先や自分が走ってきた方角からは人影は無く、何者かが追って来る気配も無い
安堵からか男は路地の壁に背中を預けるような形でその場に座り込んだ
「はぁ、はぁ、はぁ…どうにか撒いたみたいだな」
胸元のポケットからタバコと愛用のオイルライターを取り出し、タバコを咥えオイルライターに火を灯す
好物の煙に酔いしれようかと思っていた刹那であった、男の首に違和感が奔った
「え…」
次の瞬間男の視界はぐるりと回転し、首から上が欠如した自分自身の身体を捉えたのを最後に彼の意識は途絶えた
闇夜を照らす満月の下、足元を夥しい鮮血に染め少女は一人佇んでいた
手には自身の足元に流れている赤い液体よりも深い色をした大きく弧を描く獲物、その先からは赤い滴がしたたり落ちている
「…」
その巨大な獲物をもう一度、今度は縦に振り下ろすと人であった物体は左右を綺麗に分ける形で血飛沫を上げながら裂けてゆく
「…っ」
自分が両断した部分から内部をあさる、まだ生温かい感触に表情を変える事も無く暫く探り続ける
数分ほどして何かを探り当てたのか腕を引き抜き、すっかり赤黒く変色してしまった自身の右手その手中を確認する
「…」
彼女の手には淡い光を放つ小さな物質が握られていた、無表情のままソレを胸元にしまう
見上げた先には自分を見ているのだろうか綺麗な満月が目に映っていた
『警察は遺体の身元確認を急ぐと共に目撃者がいないか等の聞き込みを中心に…』
「怖いわね…」
「そうだね…これで三件目だっけ?」
「みたいね、ほら」
テレビには俺達の住んでいる街を含めた県全体の簡易地図が表示されており時系列が明記された事件概要図が写しだされている
「被害者の年齢に共通点も無いから通り魔的な犯行なんじゃないかって」
「うん…」
「タイガ、学校が終わったらなるべく寄り道せずに帰って来てね」
「うん、分かってる」
言葉少なく朝食を終えた俺は準備を済ます
家を出る際、母さんが心配そうな顔で何か言いたげだったのでなるべく明るい声で「行ってきます」と言っておいた
通学路は普段と何ら変わらず色々な人々が行き合っている、街の様子は昨日までと何も変わらない
殺人事件が起きても他人事、被害に遭った人は気の毒だけれども自分には関係の無い事だと何処かでそう思っているのだろうか
こんな時、アニメや漫画の主人公ならどんな行動を取るだろうか俺はそんな事を考えていた
「…犯人を見つけ出して警察に突き出す…とか」
でもどうやって?事件が発生した場所はバラバラだし時間帯も不規則、警察の様に集団で動けるわけでもない
「やっぱ無理だよなぁ…」
身体が強くても頭が良くても、こういう時には何の役にも立たない
何だかモヤモヤした気持ちを胸に抱えながら俺は学園へと向かう
薄暗い部屋を数本の蝋燭が淡く照らす、外界とは違う異質な空間で椅子に座り机に向かう銀髪の青年
部屋には書物が散乱し、彼の机には実験用具の様な物が見える
何かを書き終えたのか一息ついた彼はパチリと指を鳴らした
「此処に」
瞬時に姿を見せた少女を目端に捉え、彼は満足そうに微かな笑みを浮かべると普段からそうしている様に少女に言葉を投げかける
「昨晩は苦労だったな、あの男どうやらそれなりに力を持っていたらしい…お前の働きもあって杯も満たされつつある」
「いえ…私は何も…」
「まぁそう謙遜するなよ、僕がこうして魔力の研究に没頭できるのもお前が獲物を狩ってきてくれているからだ」
「…」
「連中は僕を異端だと受け入れなかったが近々その事を後悔する事になるだろうよ」
「はい」
「僕を馬鹿にした連中が膝をついて平伏する様ってのはさぞ気分の良いもんなんだろうなぁ」
「…」
「楽しみだなぁ!アレさえ完成すれば全てが僕の思うがままだ!」
「はい」
「僕を馬鹿にした奴らもアザゼルやシェムハザそれに魔王ルシファーだってきっと僕に首を垂れる!あぁ想像するだけで気分が昂ぶってしまうよ!」
「…」
「でもあれだなぁ転々としながら【魔力持ち】だけ狙うってのは少し時間が掛かるもんだなぁ」
「申し訳ございません」
「あぁ別にお前を責めてるわけじゃないよ、魔力を見れる能力のおかげで普通にやるよりも効率は良いんだし」
「はっ」
「でもどうせなら一気にアレを仕上げたいし…お前がどの程度までやれるのかも試しておきたい…大きな獲物でも狙うか」
「大きな獲物、ですか」
「あぁそうだ、どうやって見つけるかは気にするな機関に居た頃のツテでそういうのに詳しい奴がいるんだ」
「そいつに頼んである程度の目星を僕が付け、その目星をお前が狩る…どうだい?簡単だろ?」
「はい」
「決まりだな…暫くは動かないで良い、休むなりなんなりして次に呼ぶまで勝手にしてて良いぞ」
そう言うと彼は興味が無くなったとばかりに再び机へと向き直る、そんな彼の背中を少女は光の無い瞳で見つめていた
一礼した後彼女はその場から姿を消す、気配の去った室内には青年の筆音だけが響いていた
取り敢えず導入部です。
少し長めで投稿してみたけどやはり読みづらいかもしれませんね
文才が欲しい