次回からまた物語がすすみます。
「休暇?」
「ああ。
お前の神機は現在故障しているし、骨にヒビが入っている点でも安静にしておくほうがいいと思ってな。
まぁ、ヴァジュラ討伐の記念と思って有難く休んでおけ」
「怪我したのと神機壊れたのほぼ俺のせいですけどね」
「つべこべ言うな、とにかく休め」
必要事項を全て述べたからか、ツバキはそれ以上言うことは無いとでも言いたげな様子でその場を後にした。
内心休暇というものは嬉しいが、正直休暇をもらったところでやることなど特に無い。
簡単に言うと、暇なのだ。
「...はぁ...エントランスにでも行こっかな。
誰も居なかったら部屋に戻って寝よ...っと、その前に神機がいつ直るのかも聞かなきゃ...」
エレベーターで神機の格納庫へと移動する。
長期の休暇は初めてなので暇を持て余すのも仕方ないのかもしれないが、それでもそわそわした様子を抑えられずにいた。
「リッカ」
「あ、おはよう。
怪我は大丈夫?」
「はは、ゴッドイーターだし、ニ、三日安静にしてれば問題無いってさ...
それで、神機の方はどう?」
「あー...神機の方なんだけどね...
ちょっと、一週間くらい時間が欲しいかな...直すついでにメンテナンスとかもしちゃいたいし...いいかな?」
「まぁ...そういうことなら仕方ないか...
へこむなぁ、神機壊したの自分だし」
「けど討伐できたし、まずは喜んでみようよ。
あと、本当にもう二度と無茶はしないでね、君が居なくなったらきっと
「...そんなことないだろ、俺なんかよりリンドウさんとかが...」
「そうじゃなくてね、なんか...
君はこれから先の未来、絶対に世界を救うような事をやってのけるような気がするんだ...なんとなくだけど、ね」
「...俺が世界をねぇ...
そんな大層な人間じゃないけどね、俺は...
ただ神機を振るって、アラガミを斬って撃って討伐して、帰ってきてまた神機を握る...それを繰り返してるだけで、大した事なんてやってないよ...
そんな俺が、世界を救うなんて偉業を成し遂げる事なんてないと思うけどな」
「そうかなぁ...?
私のカンって結構当たるんだよ?」
「はは、だったらいいけどね...
それ聞いたら、無理せず確実に生き残ら無いとねー。
まさか、狙った?」
「なにそれ」
リッカが可笑しそうにクスクスと笑いながらレンタを軽く叩く。
レンタもその様子に頬を緩ませながら困ったように笑っていた。
休暇初日の、昼頃の話。
.........
......
...
「ふぁあ...」
四日目、いつものように起きたレンタだが、やることはいつも通りではなかった。
急に出来てしまった暇をどう消化するか考えながら、エントランスへと向かう。
コウタは任務と言っていたし...リンドウはそれの付き添いと言っていた。
...そういえば、アリサはどうしてるのだろう、カノンの射撃訓練は大丈夫だろうか。
そんなことを考えている間にエントランスに着く。
そこには、何かに悩むような素振りを見せながら紅茶を啜るカノンの姿があった。
「...」
レンタの経験上、こういう様子の女性に関わると大抵面倒臭いことになる。
ソースは妹である。
ただ射撃について伸び悩んでいるだけならばマシなのだが...女性は男性に比べてデリケートな問題が多い。
所謂『女の子の日』等の辛さは男であるレンタには想像もつかないものであるし、そもそも他人との考え方の相違がある限り完全に共感を得ることはできない。
まぁ要するに、躊躇っているわけだ。
「...とはいっても、多分ほっとくわけにはいかないよなぁ...」
「あ...レンタさん...」
「おはようございます。
何か悩み事ですか?」
「えぇ!?
ど、どうしてわかったんですか!?」
「...なんか思い詰めてましたし?」
「えっと...まぁ...悩み事は...ありますけど...」
「...俺でよければ聞きますよ」
「ありがとうございます...」
落ち込みの度合いが大きい。
それ程酷い悩みなのかと、レンタは軽く身構えた。
「実は...」
「はい」
「最近、太っちゃったみたいで...
どんどん体重が増えちゃうんですよ...お菓子作り、やめたほうがいいですかね...?」
「太っ...た?」
正直、レンタにはわからない範囲であった。
見た目的には全然太っている様子はないし、むしろいつもよりも可愛いとも言える...一体どこが太ったというのだろうか。
「...ん?」
「どうかしましたか?」
「いや...その」
レンタには理由がわかってしまった。
否、
「あの、大丈夫ですか?」
「......」
カノンの胸元...そこにたわわと実った谷間が二つ。
その大きさは、アリサやサクヤが隣に立ったとしても揺るがないであろう存在感を放っている。
「も、もしかして何かわかったんですか!?」
「...」
「あ、あの、レンタさん?」
「...いや、なんでもありません。
ちょっと俺には力になれそうにないので、ほかの方に聞いて見てはどうでしょうか。
他の悩み事があれば聞きますので、それでは」
そういって足早にその場を後にするレンタ。
ちょっとだけ焦った、四日目の早朝。
.........
......
...
「うーん...」
「どうした、コウタ」
「極東支部ってさ...」
「うん」
「女の子多いよな」
「...は?」
休日最終日、またしても嫌な予感がするレンタであった。
こういう時はロクなことがない、そう断言せずにはいられないレンタは、少しだけ悲しくなった。
「だってさ、サクヤさんだろ、それにアリサ、リッカちゃん、カノンさん、ジーナさん、ヒバリちゃん、エリナちゃん...うん、すっごいいるな」
「...確かにな...けど、それがどうしたんだ?」
「いやさ...
これだけ多いと、誰か一人くらいは俺に夢中なんじゃないかなーってさ...
目立つのはこの子達だけど、女の子の神機使いはまだまだいるし...ね?」
「はぁ...?
まぁ、そうなんじゃないか?」
「だろだろ!」
「...あ」
コウタの後ろの方、ターミナルの影に隠れるように女の子がこちらを見ている。
腕輪があるところを見ると、どうやら神機使いであるようだ。
「...」
こちらをずっと見ている。
その視線は、心なしかコウタの方向を向いているように見える。
「...」
「あれ、どうしたんだレンタ?」
「...俺ちょっと用事思い出した。
離れるわ」
「え?」
コウタが不思議そうにしながらも、去っていくレンタを見送る。
そのタイミングを見計らったように、神機使いの女の子がコウタのところへ駆け寄っていく。
「あ、あの...」
「ん?どうかしたの?」
「えっと...その...」
「...うん」
「こ、これ...よかったら...」
そう言って、女の子は可愛らしいラッピングが施された箱を手渡す。
コウタの顔も赤く染まり、女の子はそれを見てさらに真っ赤に染まり、半ば押し付けるようにしてから、こう言った。
「これ、よかったらレンタさんに渡してください」
「あ、はい...」
一瞬で玉砕した。
7日目の、夕方の話であった。
最近久しぶりにLoVを始めてみました。
2まではやったのですが、3からはシステムとか色々変わっててビックリしました。
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