Blood-G   作:Рей Самар

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変えたい(俺の更新ペースの遅さを)


変えたい

「...」

 

翌日目が覚め、ノロノロとベッドから起き上がるコウタ。

レンタと一緒に見るはずだったバガラリーは、未だ再生されていないままでいる。

 

「...部屋、行ってみよ...」

 

一度ターミナルの電源を切り、念の為に備えて任務用の荷物も携帯しておく。

...できることなら、あって欲しくない念の為ではあるが。

 

「...おーい、レンター?」

 

軽いノックをしつつ、レンタの返答を待つ。

...が、いつものような声は帰ってこないで、逆に静かすぎるほどの静寂が当たるを包む。

ドアの前に置いていた手を下ろし、それに合わせて顔まで下がるコウタ。

...いないかもしれないとわかってはいたが、それでも知りたくない現実であった。

 

「あ...コウタ、くん?」

 

ふと、自分の名前が呼ばれて振り返ると、そこにはピンク色の髪をした神機使い...カノンが立っていた。

 

「カノンちゃん...

どうかしたの?」

「えっと、レンタくんいるかなって...

どう?」

「...居ないみたい。

エントランスとかにも居なかったの?」

「うん...いつもみたいに朝食でも食べてたりしないかなーって...思ったんだけど...

リンドウさんは?」

「...わかんない。

部屋、行ってみる?」

「うん」

 

少し暗い雰囲気のまま、エレベーターを呼び出してベテラン区域へと向かう。

その途中、二人は無言であった。

 

「...あのさ」

「どうしたの?」

「もし...もしもだよ?

もしもこのままレンタとリンドウさんが帰って来なかったら...極東支部はどうなっちゃうのかな...」

「...わかんないよ、そんなこと...

けど、今より暗くなっちゃうのは間違いないと思う」

「...そうだよね、やっぱり...

サクヤさんもソーマも落ち込んでたし...みんなショックだよね...」

「そんなの当たり前だよ。

リンドウさんにはいっぱいお世話になったし、レンタくんだって新人なのに頑張ってたもん...

それが二人同時に居なくなっちゃうなんて...辛いよ」

 

最後の言葉は、小さすぎてコウタには届かなかった。

ベルが鳴り、ベテラン区域に到着する。

廊下の真ん中を突っ切って一番奥の部屋の前に立つと、コウタは躊躇いがちにノックをした。

 

「...リンドウさん...居ますか?」

「居たら返事してくださいよ...寝てるんですか?

もう朝ですよ?」

「...どうして...

居なくなっちゃったんだよ...

二人とも...!」

 

堪え切れなくなり、コウタの目からとめどなく涙が溢れでる。

カノンも出そうになったが、先輩として...目の前の後輩を慰めるのが先だと思い、グッと堪えた。

 

「コウタくん...とりあえず、部屋に戻ろう?

そのままだと、ツバキさんにお説教されちゃうよ?」

「お説教の方がマシだよ...二人が居なくなったことに比べれば」

「......」

「神機使いって...こんな気持ちにならなくちゃいけないの?」

「...」

「どうして...アラガミなんて出てきたんだよ...意味わかんないよ...」

「私だってわかんないよ...

もしアラガミが居なかったら...もっと別の形で私達は会えたのかもしれないのに...

そしたら、みんなでお菓子食べて...ショッピングとかして...何も恐怖がない世界でゆっくり寝て...また朝が来る...そんな日常だったのに...」

「...俺、決めたよ」

「...?」

 

不思議そうに、カノンが顔を上げる。

そのコウタの横顔は、何かを決意した表情(かお)だった。

 

「あの時、俺がまだ弱かったから撤退なんて選択しか無かったんだ...

俺がもっと強ければ、きっとレンタとリンドウさんを待って一緒に撤退出来たんだ...

俺...変わりたい...いや、変えたい!

弱かった過去を変えたいんだ...

その為だったら...なんでもしてやる」

「...私だって変えたい...

もっと誤射率を低くして、次はレンタくんの隣を歩いて行くんだ...絶対に!」

「必死だね、二人とも」

 

後ろから声をかける人物は、エリックであった。

彼もまた、レンタとリンドウの様子を見に来ていたのだろう。

...サングラスでわかりにくいが、明らかな寝不足であった。

 

「けど、二人ともそのままだったら早死にするだけだよ。

二人が死んだって、レンタクンもリンドウさんも喜ばないよ」

「だったらどうすれば...」

「簡単さ、ボクも行く。

一人より二人、二人より三人だろう?

レンタクンとリンドウさんを連れ戻したいっていう気持ちは、何も君達だけのものじゃない」

「エリックさん...」

「その気持ち、乗らせてもらうよ」

「...はい!」

「うっし!

そうと決まれば早速行動開始だね!

早くレンタとリンドウさんを連れ戻さないと!」

「うん、その通りだ。

けど、ボクは直接その場に立ち会ったわけじゃないから、件の新種のアラガミについてはよく知らない...

カノンクンもそうだろう?」

「そ、そういえばそうでした...

いつもみたく撃ってればいいとか考えちゃってました...」

「なら俺が説明するよ。

まず、あのアラガミはね...」

 

.........

......

...

 

鎮魂の廃寺、エリアD区。

 

「アラガミ、ですね」

「どうするんだ?」

「一気に突撃してケリをつけます」

「おいおい、正気か?」

「正気ですよ...最高にね」

「ったく...どう考えても正気じゃねぇぜ...帰ってないから頭おかしくなったか?」

「ひどい言い分ですね。

...さて、行きますよ。

この屋根の上から奇襲すれば、大打撃でしょう。

マイルハイクラブです」

「わかったわかった。

背中は預けたぜ?」

「また特別手当、ゲットですね」

 

一人の少年と、青年が駆け出し、屋根から勢いよく飛び降りた。

下にいるアラガミ...スサノヲは、突然の奇襲に驚きながらも、交戦を開始した...

 




決意したところですね。
遅れてしまい申し訳ありませんでした。

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