ここで一言申し上げておくと、1度も『艦隊コレクション』をプレイしたことがありません。
なので、実際のものとはそうとう変わっていると思われます。
wikiや友人等の協力の元で、実際のものに近付けようとしておりますので、違う所が有れば感想等で報告していただけると幸いです。
又、わからない所やどういう設定なのかも感想にて言って頂ければ、後書き、もしくは『情報編』で説明することにいたします。
ネタバレになる所は話せませんが…。
次の話からは、ここはあらすじになります。
近状報告出来るようなものもありませんので、ご了承ください。
それでは。
気が付けば、そこは海の上だった。
ここが何処なのかは知らない。自分が何者なのかも知らない。
いや、自分が何なのかはわかる。
架空の戦艦。存在しない筈の戦艦。
名前は無い、不思議な存在。
…私は何のためにここにいるのか。
答えはすぐに出てきた。
―『敵』を倒して、『味方』を守る為―
なら今は、『敵』を探して、沈めるだけに専念する。
実際、することも無いからだ。
電探が、上空に偵察機を見付けたといっている。
しかし、私にはどうでもいいことだ。
勘でしかないが、上の偵察機は攻撃をしてはいけない物、つまり『味方』だと考えたからだ。
少し経ち、電探が十二時方向から、2隻の『敵』を見付けたと報じた。
―コイツらだ―
私は躊躇なく、電探が見付けた『敵』の距離と速度を2回目の電探の情報で、頭で計算し、主砲を斉射する。
その同時に、敵に向かって走り出す。
『敵』は焦りつつ、今までと同じ速度と方向で私に砲を向ける。
しかし、その『敵』は撃つ前に、私が先に撃っておいた砲弾に何発も直撃して、爆発した。
呆気ない。
『敵』が爆発、海に沈んでいったのを見届けると、私はゆっくりと向きを変え、進み始める。
方角は南南西。
その先にあると思われる、島を目指して。
――同時刻 トラック海軍基地から五十キロ先沖にて――
「赤城サーン!私、珍しいもの、見付けちゃっタネー!」
「珍しいものってなに?金剛。」
「驚かないで聞いてくだサーイ!何と!私、戦艦を見付けちゃっタネー!」
赤城は、冷たい眼で金剛を見ながら、
「戦艦何て、大和さんとかいるんだし、珍しいものじゃ無いでしょ?それに、貴女だって戦艦じゃない。」
そう答えた。すると、金剛が、
「違うんデース!もしかすると、大和姉さんを越えた力をもっているかも知れないンデース!」
そういった。
「ふーん。けれど、その根拠はなに?」
赤城が疑いながら聞くと、金剛が、
「何と!私の偵察機が伝えてくれたことナンですガ!深海棲艦の、戦艦タ級二隻を『一斉射』で仕留めたのデース!」
興奮気味に説明する。
「そう…。無線は使えないから、私達が直接会って、話をしてみましょう。戦艦タ級二隻を一撃で沈めた彼女がいれば、私達の目的は達成できるわね。提督には、後で話すことにして…行きましょうか。その子に会いに。」
「ハーイ!私が案内しマース!」
金剛が先に動き、赤城がその後ろに続いてく。
二人とも、強い戦艦の彼女の外見を、思い思いに想像しながら。
―名無しの戦艦―
暫くすると、見えてきたのは島………ではなく、戦艦と空母だった。
それは、私を見付けると、今まで以上に速度を上げて、こちらに向かってくる。
上空にいた偵察機が、向かってくる二隻を呼んだのだろう。
偵察機が二隻の方に向かっていったのを見た。
私はその場に止まって、待った。
電探で、『敵』を探しながら、遅い二隻を待った。
…しっかし、遅い二隻だ。
こんな小さい波で速度が出なくなるのか。
「どうもー!私、金剛型戦艦の1番艦、『金剛』デース!」
巫女服のような服を着ている戦艦の彼女は、今にも飛びかかりそうな勢いで自己紹介してきた。
「赤城です。赤城型正規空母1番艦の。」
弓を片手に持ち、こちらも巫女服のような物を着ている、空母の彼女もそう言って、自己紹介。
この成り行きから見たら、私が自己紹介するこ
とになるのだろう。
「私は…。『存在しない筈の戦艦』だ。どう呼んでくれても構わない。」
少し素っ気なかったと思うが、特に気にしないでおいた方がいいだろう。
実際、長く接触はしたくはないのだ。
接触しない方が、彼女等にいいと思うから。
しかし、私の気持ちとは裏腹に、赤城が質問をしてくる。
「貴方と、少し話がしたいの。いいかしら?」
拒否をすることも出来た。しかし、拒否をする理由も無い。
「…大丈夫。」
そう答えて、赤城を真正面に見る。
「実は、貴女が先程沈めたのが、『深海棲艦』という者で、我々はそれらから、人を守る為に戦っているのです。」
深海棲艦…。それが、私の『敵』の名前か。
「それなら、貴女達は何だ?」
「我々は、『艦娘』です。過去の軍艦の記憶を持った、『深海棲艦』達とは違う存在です。」
「そうか…。」
『味方』が『艦娘』、『敵』が『深海棲艦』。
これだけ知っていれば、大丈夫だろう。
赤城が続ける。
「それで、私達と共に、戦って頂けないかと思ったのです。私と金剛だけではありませんし、他にも色々と艦娘達はいます。どうでしょうか?」
「私も、一緒に来てほしいなと思いマース。可愛い子達もいっぱいでスヨー。」
顔にも、来てほしいと書かれているように、目をキラキラさせている金剛。
「貴女達が良いならそれで構わない。唯、私は自分の為に戦っている事は理解して頂きたい。」
「自分の為に…戦っている…。」
驚きの顔をする赤城。無理もない。
この二人もその仲間も、人を守る為に戦っている。
私のように、自分の為に戦うのは彼女達には考えられないだろう。
私は二人に背を向け、
「失礼しよう。いつか又、会えたらその時に―。」
去ろうとした時、
「自分の為でも、私達は敵にはなっていないんでしょ?それなら、一人よりも何人もいた方が戦いやすいと思うんだよ。」
金剛が、はっきりとそう言った。
訛った感じが無くなったしゃべり方は、私の心を揺れ動かして、
「人手が足りません。無理に、人を守る為に戦ってとは言いません。唯、私達と共に、戦って欲しいだけなんです。」
赤城の言葉が決定的になった。
「…わかった。貴女達と一緒にいこう。」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「やったネー!上手く説得できたネー!」
二人とも、相等嬉しかったようで、ジャンプして、ハイタッチをしている。
何故かは知らないが、自分も少し嬉しかった。
―あれから2時間後―
「………。」「………。」「………。」
私は赤城と金剛を曳航索で引っ張っていた。
二人とも、あの時跳び跳ねて嬉しさを表現していたのが仇になったのか、一時間30分前に燃料切れ。
曳航索をそれぞれの艦に繋ぎ、走り出したのはその10分後。
金剛は、あの時跳び跳ねていなければと項垂れているままだ。
「このまま真っ直ぐに進んでください。」
赤城が道案内をしてくれるので、迷うことは無い。
しかし、恥ずかしい事だろう。
嬉しくて跳び跳ねた後、すぐに燃料切れを起こして曳航されているのは。
悔しそうな顔をしている赤城に、項垂れている金剛。
そんな彼女達をみて、思う。
恐らく、彼女達は『兵器』であり、『人』なのだろう。
『兵器』だけなら、楽しいとか悔しい等の感情はない。
『人』だけなら、こんなところで戦えない筈だ。
そして、戦えば誰かが死ぬ。
死んだのが友人なら、生きるが嫌になる程辛くなる…
知らない筈が知っている、自分が怖いが、私が『艦娘』を守ろうとしているのは、それが本当に辛いことだとわかっているからか。
命懸けで、守らなければならない。
例え、私が沈んでも…。
少し気が沈んできているようだ。
ともかく、今はこの二人を運ぼう。
他は後でも大丈夫だ。
そう考えると、少しだけ気分は軽くなり、ちょっとだけ、重荷がとれた気がした。
―トラック海軍基地 司令部内―
金剛と赤城と共に、この基地の『提督』に会いに行くことになった。
途中で、『撃沈された艦娘達の写真展』というものがあった。
ちらりと見ただけだが、金剛は2回も沈んでいたらしい。
赤城は1回も沈んでいないようだ。
何か意味はあるのだろうか。
『提督』の執務室前。
ガチャッ
「ただいまデース!『提督』ー!」
「こ、金剛…!ノックして返事が来るまで開けるなと、何回もいったろう…赤城、ご苦労様。」
「いえ…警戒等、簡単な事です。」
真っ白い軍服のような物をを着ている男の人が、いきなり入っていった金剛に抱きつかれながら、赤城に労いの言葉をかける。
と、『提督』と呼ばれた男の人は、私を見て、
「君は、誰だい?」
当たり前の事か。
「私は、『名無しの戦艦』です。」
簡素に言った。
逆に、他になんと言えば良いのか聞いてみたいものだ。
「名無しの…戦艦?。」
一人で悩む『提督』をよそにして、私は金剛に向かって、
「私が持ってる砲が、『56,0㎝ 45口径 四連装8基』となっているんだが…。」
そう言った。
「『56,0㎝』の主砲だと!」
椅子に座っていた『提督』が、いきなり立ち上がりながら、そう叫んだ。
私含めた4名が、『提督』を驚いた目で見た。
…4名…?
「そ、そんな筈ありません!私を越えた砲を持つ戦艦など、存在しない筈です!」
金剛と赤城も、4名目の人に今気づいたのか、驚いた目で見ている。
セーラー服の、袖が無い物を着ていて、ミニスカートを着ているその女性は、『提督』に訴えているようだった。
「存在していたとしても、『48㎝』か『51㎝』の筈!」
言ってしまうと、何で私が『56㎝』という巨砲を持っているのか、私自身1番知りたいのだ。
何故戦艦なのかも、私は知りたい。
「知らないぞ。俺だって初めてだし、それに大和、お前は又音を出さないように入ってきたな?」
「う…。し、しかし!」
「もう少し待ってろ!…全く…。済まない、こんな見苦しい物を見せてしまって。」
『提督』はそう言って座り直して、
「君の名前を付ける為にだ、過去の軍艦の命名方法で良いか?」
そう訪ねてきた。
「どうぞ。」
知らない事を聞かれても困るのだが、どうでも良いので適当に答えた。
「そっか。」
そういうと、『提督』は思考し始めた。
「………少し普通とは違うから…本州と離れている島…。」
その間に、大和という人に話しかけてみる。
「あの…大和さん?」
「何で…何で…『56㎝』の主砲を持った戦艦が…。」
正気ではなかったようだ。
そうとうショックがでかいのだろう。
『提督』が立ち上がりながら、
「うむ。名前が決まったぞ。」
そう言うと、他の全員が直立の体勢をとる。
『提督』は私の方を見て、
「君の名前は、『佐渡』だ。と、言うことで、よろしくな『佐渡』。」
そう言った。
佐渡が、私に与えられた名前ということになる。
覚えておかねば。
「でだ、私の名前は片音 蒼火《かたね そうか》。海軍少将で、ここに来て大体5年だ。佐渡が新しくはいってきたし、強さを見るためにも、演習をしてもらおう。」
いきなりの演習だ。
よくわからないまま、トントン拍子で話は進んでいく。
…まあ、なるようになれ、だ。
「大和。お前が攻撃側の旗艦だ。好きな仲間を探しておくと良い。『武蔵』と『翔鶴』、『瑞鶴』が丁度この基地に泊まっているから、。」
『武蔵』…『翔鶴』…『瑞鶴』…?
「わかりました。『妙高』、『那智』の2人でも大丈夫ですか?」
『妙高』…『那智』…。
「問題ない。それでは、明日の0900。二番演習海域にて、模擬戦闘訓練を始める。」
「はい!」
そのすぐ後に、提督が、
「赤城。佐渡にこの基地を案内しろ。変なことは吹き込むなよ。」
「え?あ、はい。…行きましょうか。」
そう返事した赤城に連れられて、私は執務室を出た。
基地内部を全て案内してもらった後、当分は自分の部屋になる場所に入った。
何の荷物もない私には、整頓をする必要が無い。
…それが、自分一人だけだったらの話だ。
「zzzzzzz…。」
「………。」
入った部屋は、すごかった。
これは…流石に…酷い。
それに…これは誰?
「ムニャムニャ…もう食べられないよ…。」
今日の最後の仕事は、他者の片付けか。
パンツが転がっているし、ズボンは畳んでいないし…汗臭い。
ずっと放置しているのか…これは。
全く…しっかりとしてほしいぞ、本当に。
ついでに、タンス勝手に開けちゃうか。
開けないと仕舞えないし。
「う…。」
ムアーンとした汗の臭いが、部屋に広がる。
……決まりだ。
全て洗濯して、タンスに押し込んでやる。
片付けして無い方が悪いのだ。
汗の臭いが充満する部屋から逃げるのも手だが、せっかくだ、全自動洗濯機とやらを使ってみるか。
どうせ逃げられやしないだろうし。
抱え込めるだけ抱えて、全て洗濯して、畳んでタンスに…。
どうやら私は、こういうお節介のような事が好きなようだ。
ニヤッと笑って、総量三キロの洗濯物を持って部屋を出た。
第1話 END
いかがでしょうか。
まだまだ未熟者ですが、これからもよろしくお願いします。