俺だけ能力を持ってない   作:スパイラル大沼

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第62話

 

 

 

風呂。慶は早速全裸になった。

 

「おうっ⁉︎」

 

「何変な声出してんだよ。さっさと風呂入ろうぜ」

 

「いやだって……自分の体でいきなり脱がれたら……」

 

「躊躇ったってしょーがないでしょ。じゃ、俺先入ってるから」

 

「ま、待ちなさいよ!私はそんな割り切れないわよ!」

 

「じゃあどーすんだよ!」

 

「め、目を瞑ってるから……脱がせて……」

 

「やだ。ガキかテメェは」

 

「ま、待ちなさいよー!」

 

仕方ないので自分で脱いだ。鼻血はなんとか耐えた。だが、

 

「やっぱ奏のおっぱいデケーな」

 

の一言でやっぱり鼻血が出た。

 

 

*

 

 

風呂から上がり、慶と奏は着替える。

 

「おーい奏。ブラ付けてくんない?」

 

「はぁ?寝るときはブラしないわよ普通」

 

「え?そなの?」

 

「そうよ。邪魔じゃない」

 

「なるほど……ならいいや。でさ奏」

 

「何?」

 

「これ、何カップなん?」

 

殴られた。

 

 

*

 

 

寝る前。奏は布団の中に潜りながら考えた。

 

(けーちゃん……すごく私の真似上手かったな……それだけ私のこと見ててくれてるってことだよね)

 

そう思うと思わずにやけてしまう。

 

(私も、けーちゃんの振り頑張んないとなぁ)

 

 

*

 

 

寝る前。慶は布団の中に潜りながら考えた。

 

(なんか奏の振りすんのもだり〜な。明日からは俺は俺のやり方で生きるか……)

 

そう決めて寝た。

 

 

*

 

 

翌朝。

 

「えっ?まだカナちゃん起きてないの?」

 

「ええ……。どっか悪いのかな」

 

茜と葵が話す中、奏は不安そうにその話を聞いていた。

 

(何やってんのよ慶……昨日はあんなにちゃんと私のフリしててくれたのに……)

 

「とにかく、ちょっと様子見に行ってみようか?」

 

「そうね。いこう」

 

「ま、待って!」

 

奏は立ち上がった。自分の目で確認したかったからだ。

 

「わ……俺が行く」

 

「? どうしてよ」

 

「あいつに用があんだよ」

 

「うーん……じゃあお願いするけど……」

 

そんなわけで、奏は1日ぶりの自室へ。中に入ると酷かった。転がるポテチの山、何処から……というか能力によって出されたゲームの山。デンドロビウムVSガーベラテトラのジオラマ。

 

「な、何よこれ!」

 

「ん、おお……おはよ」

 

「おはようじゃないわよ!何よこれ!」

 

「お前がエロい身体してっから中々寝付けなくてなー。眠れるまで暇つぶししてたらこーなったわー」

 

「ち、ちょっと、私のふりしててくれるんじゃないの⁉︎」

 

「めんどくさくなっちゃったー」

 

「んなっ……⁉︎ていうかそのポテチとかどうしたのよ!」

 

「能力使った。いやー便利な能力だ。ネットショップなんかより全然」

 

「あ、あんたねぇ!人のお金で何してくれてんのよ!」

 

「ままま、落ち着けって。お前だって俺の身体なんだし能力使えばいーだろ。あっ、俺能力ないんだったわー。ごめんね〜」

 

「こ、殺したい……超殴りたい……」

 

「ま、とにかく俺たちのこれからするべきことは元に戻る方法を探すことだ。だからお前も情報収集頼むな」

 

「そ、それはそうね……」

 

「まぁお前の能力で元に戻る薬とか作りゃいいんだろうけど……金かかりそうだからな」

 

「そうよ。もうこんなに使ったんだから……というか能力使わないで」

 

「悪かったよ。とにかく俺たちに必要なのは情報だ。お前は図書館あたりにでも行ってくれ」

 

「慶はどうするの?」

 

「三度寝する」

 

その瞬間、奏の踵落としが慶の腹にめり込んだ。

 

「ぐふぉっ!」

 

「この身体も便利じゃない……。昨日のお風呂の時から思ってたけど、すごい筋肉質だし……」

 

「ま、真面目にやります……ごめんなさい……」

 

 

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