オーバーロード~狼、ほのぼのファンタジーライフを目指して~   作:ぶーく・ぶくぶく

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第220話:試作2号機やりたいな

 

 

/*/ ナザリック地下大墳墓 第9階層・ジョンの開発室 /*/

 

 

魔導灯の光が青白く反射する室内。

壁一面の設計図と、机の上に山積みになった魔導金属の試作品。

その中央で、ジョンがペンをくるくると回しながら言った。

 

「鉄の騎士の装備でさー」

 

「……嫌な予感しかしないんですが」

モモンガのぼやきが先に入る。

 

ジョンは気にも留めず、机上の試作品を指差した。

「第9位階の〈核爆発(ニュークリア・ブラスト)〉を封じた巻物(スクロール)を、

 “魔導転送式バズーカ”に仕込んでさ。

 トリガー引いたら――ドカンッ! って」

 

机上の図面には、

鉄の騎士の背部に装着される巨大砲――

まさに“ガンガム試作2号機”を彷彿とさせるバズーカの構造図が描かれていた。

 

「……核爆発を“撃つ”ってことですか」

モモンガが沈痛な声で確認する。

 

「そうそう。あの閃光が空で咲くんだぜ。

 ――かっこよくない?」

 

ぐりもあが目を丸くする。

「いやいやいや! あぶないでしょ!?

 ジョンさん、それ下手したら“国”がなくなりますよ!?」

 

ジョンは肩をすくめた。

「まぁ、限定起動型にすればいいんだよ。

 魔導炉と連動して、使用条件を“敵の超大型魔獣”限定とかにしてさ。

 あくまで対災厄兵器ってことで――」

 

「だからって核はダメです」

モモンガの声がピシャリと響いた。

指先で机をトントンと叩きながら、

「戦力バランスが崩れるどころじゃない。

 そんなもの実戦投入したら、他国が全部敵になりますよ」

 

ジョンは少し考えてから、

「じゃあ……小型核爆発弾?」

 

「却下です」

 

「じゃあ、放射線だけ撒く奴」

 

「もっとダメです!!」

ぐりもあが慌てて叫ぶ。

「ていうか、魔導国の名前で核兵器とか持ち出したら外交的に詰みますからね!?」

 

「むぅ……じゃあ“ニュークリア風味バズーカ”」

 

「何が“風味”なんですか!?」

 

「いや、エフェクトだけ。爆発は普通の火球。でも見た目は核」

 

「……それなら、まぁ」

モモンガが苦笑する。

「……でも、“風味”って表現やめなさい。兵器の名前が台無しです」

 

ジョンはニヤリと笑い、図面にさらさらと文字を書き足す。

 

〈戦術魔導兵装:鉄の騎士専用 “N・B・F(ニュークリア・ブラスト・フェイク)”〉

 

ぐりもあが額を押さえる。

「また変なの作る気ですねぇ……。

 でも、爆発“風”なら映像訓練用に使えそうかも?」

 

モモンガが諦めたように肩を落とした。

「……まぁ、ジョンさんに“完全禁止”って言っても無駄ですからね」

 

ジョンは得意げに笑う。

「ふっふっふ。じゃあ決定だな。

 ――“核爆発っぽいけど、平和的なバズーカ”!」

 

「平和的の定義がおかしいです!」

 

ぐりもあとモモンガの同時ツッコミが、

第9階層の開発室にこだました。

 

 

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