木五倍子側主人公は全員で3人で進める予定なんですよね。予定。
別の主人公的イメージの人もいますがその人は基本的にスポットライトは当たりません。
まあ、どうでもいいことですかね?
ちなみに、タイトル通り食人行為があります。ちょこっとだけしか書いてませんし、そっちよりも木五倍子の思考の方がヤヴァイですが一応閲覧注意を。
第一回妹攻略会議を始める!嘘だけど。
さて、私の指から産まれた妹だが、どうしようか?答えは二択だ。
生かすか、殺すか
DEADorDIEではない程度には私にも良心がある。だが、必ず生かす訳にはいかないのだ。
私と違って黒霧の量がごく僅かしかなく、完全な妖怪なのだ。妖力が無くなれば身動きがまともに取れないし、その回復のためには食事や恐れが必要になる。
なにより、この子は生まれるべくして生まれた存在ではない。ただのほんの少しの実験で生まれた存在なのだ。
それならまだ何も知らない今のうちに殺す、いや処分した方が良いかもしれないのだ。私と瓜二つな外見なのだから。
私の知らない敵がいるのだ。それも、神と仲良くなれる、恋心を抱かせるほどの。
そんな危険のある場所に放り出していいのか。
妖怪なんだから気にしなくてもいい、なんて逃避の答えを出すつもりは無い。あくまでこの子は私の身勝手で生まれた子なんだ。そして私もそんな事をしたら私でいられない気がする。
神綺に頼る、魔界に住ませるのも良いと言えば良いが……うーん。迷惑を掛けたくはないし人を食べる必要のある妖怪の場合が問題だ。
魔界の人を食べさせる訳にはいかないから魔界に住ませるわけにはいかなくなる。
「あら?おかえりなさい。魔界に戻っていたのに何か悩んでいる顔ね」
いつの間にか幽香の家に帰ってきたようだ。妹は後ろに連れて来ている。
まあ、答えは決まっていたさ。魔界に置いておくわけにはいかない、危険がある。だったら私の能力で危険を払いつつ生きていくまでだ。
その結果守り切れなかった場合が私の精神を崩壊させそうな気もするが。
「悩みは無いよ。ただ、決意をしただけ……。紹介するね、この子は妹の――」
そういえば名前はどうしようか。うーん…………私の妹、劣化版の私
「妹の、ゆとりだよ」
「一ついいかしら、どうしてそうなった」
「ふうん、なるほどね。私に一回目に殺された時の蘇生手段で両方生きていたらどうなるか試した結果ね」
「まあ、そういうことだね」
「それでさっきまで悩んでいたように見えたのはこの子をどうするかということで、か」
「まあ、生かすことは決まっていたんだけどさ。でもこのまま私一人で守り切れるかどうかなんだよねぇ」
「ねえ木五倍子」
「はいな」
「生かすという決断が必然だということは無いわ。もし何か条件が一つでも違えば、それこそ人の姿をした存在を害すことを一度でも貴女がしていれば、その結果は変わっていることもあるのよ」
「ありゃ、私が今の今まで人を殺したことが無いのを知っているんだね。傷つけるというのなら何回かはしたことあるけどね」
「悪意を持っていたわけではないでしょう?だからもし貴女が別の決断をしていたら私も少し言うことを変えていたはずよ」
「いきなり哲学的なことを言っていたわけだけど、それで?」
「貴女の妹をここに住ませてもいいわよ、ただその代わりに」
「代わりに?」
「私が妖怪化するまで貴女を食べさせてもらうわ」
「へっ!?そ、それって……性的に?」
「物理的によっ!!」
「ああなんだ、安心するような、残念なような」
「問題は無いわけね?」
「まあ、それが一番早い妖怪化だよね。ただし私じゃ条件が違うだろうけどさ」
「条件?」
「まずは、食べた時に黒霧がどうなるかの危険がある。多分大丈夫だけど。次に私は完全な妖怪じゃないから多分食べられれば幽香は完璧に妖怪になるけど私は妖怪じゃなくなると思う」
「ああ、妖怪を食べればその分妖力を失うからね」
「今の私にはほとんどない。元は大妖怪レベルだったけどね。それが持っていかれるんだったら多分私は妖怪じゃなくなる」
「……それ、貴女が人間になるってこと?」
「まあ、霊力ないし魔力だけだから魔法使いが一番妥当じゃないかな」
「それじゃあ寿命とかは問題ないのね」
「黒霧がある時点で多分問題ないよ」
「そう、それじゃあ今夜でいいわね?」
「か、身体綺麗にしておきます…………」
「いや、そういう意味で言ったわけじゃ……まあ、綺麗な方が良いけどっ」
「それじゃあさっさと綺麗にしてくるねー」
「…………ハァ」
そして、お外に出てきました。
私は肩をはだけさせて幽香と抱きあっている。私がそう要求した。痛いと暴れそうだし、前世ではこういうのが好きだった記憶がある。
今どきの殺人鬼と少女の恋×なんかじゃない、本物の×。そう思っていた。
愛する男の生首にキスをする。その命が無くなろうと抱き続ける×情。
そういった殺すほどに愛しているという女性が前世では好きだった。お姉さん限定で。
別に×情とかじゃなくても、歪んだような、狂ったような所がある人が好きだった。
母親は嫌いだけど。それでも母のように狂った人物を愛した。
まあ、現実にはいなかったけどね。
それに、食人なんて、一番の愛情表現だと思ってた。より、深く、一つになる方法。狂おしいほど想い焦がれていたその方法が今される。
×は無いだろうけどさ。それでも、言葉でいいから――
「××してるって、言って…………」
「……××しているわ、木五倍子」
幽香の息がむき出しの方にかかりくすぐったい。
肩から首にかけて、鳥肌が立つようなゾクゾクする感覚に熱い吐息が漏れる。
そして、幽香が肩の肉を食い千切ろうと、歯を振りかざす。食い込んだ箇所に、熱と痛覚が流れ込んでくる。しかしそれもゾクゾクする感覚に変わっていく。
寝かし付けた妹がいるすぐ近くの幽香の家や、ようやく向日葵の芽が出た花畑、世界全てがどこか遠くに感じられた。
肩の皮が千切れて、肉が抉れた時点でようやく幽香は私の肩から顔を離した。
どうやらお互いにかなりきつく抱き合っていたようだ。汗もかいて、頬も上気している。
死は快感が凄いと聞いたことがあるが、今までの死よりも今この瞬間の方が快感を感じている気がする。
「あっ……はぁ…………」
私が微かに喘いでいる間に私の一部を口に含んだ幽香はそれをゆっくりと咀嚼し、嚥下した。
血で唇に朱が差された幽香はとても煽情的だった。
彼女の目が赤に染まっていく。どうやら妖怪になれたようだ。……私の中には妖怪の力は残っていない。
お互いが離れることなく見つめあったまま、顔の熱が逃げるまで私達は抱き合っていた。
「貴女、ただの子供にしか見えないのに、凄い表情と声を出すのね……」
離れ際にそう呟いた幽香の顔が少し赤くなっていたのは私だけの秘密だ。
「やっほー諏訪子に神奈子」
「お……あれ?木五倍子が二人いる」
「……いらっしゃい」
「こ、こんにちは」
諏訪子はフレンドリーだが神奈子はまだ若干気まずい。それでも会いに行くのが私というものさ!まあ、そこまで仲良くない人に会いに行こうとは思わないのが私なんだけど。
矛盾していても成り立つというのが人間かね。
ゆとりは人見知りだった。多分人見知りだ。神綺を無視して幽香も無視していたがそれは恥ずかしかったんだと思う。うん。言葉は覚えているのに中身が赤ちゃんの如く狭い世界に生きているというわけではないと思いたい。
というかこの子の頭の中はどうなっているのだろうか?何を見て何を思っているんだろうか?私の分体だからすごい気になる。
そういえば前世に妹がいたなぁ。頭が良いというより発想がおかしい娘だった。父親はすでに死んでいる。母はまだ生きていたはずで、妹も生きていたよな……?
なんで私は自殺したんだろう。母は私より妹にご執心だったはずだし、親しい友達なんていなかったはず。まあ、そんなことどうでもいいか。
「紹介するね、こちら妹のゆとり」
「どうも」
私もゆとりとはあまり話していないからこの子がどういう性格なのかもわからない。というかこれから幽香と生活するんだから幽香みたいな性格になるのだろうか。
植物好きな優しい少女になってくれ。そこだけ似てくれ。
「ゆとりちゃんね。私は洩矢諏訪子、こっちが八坂神奈子だよ。よろしくね」
あれ?なんか思っていたよりも驚きが少ないぞ……。
私の訝しみの視線に気づいたのか諏訪子がニヤリと笑う。
「ああ、そっちが妹ならこっちは子供を産みましたからねぇ」
「子供?」
あれですか、おしべとめしべがくっついて……のあれですか。
「そういうのじゃないよ!ただちょーっと気に入った子がいてさ……」
「神奈子、それは男?女?」
「女」
「産んだのは?」
「その子の方」
「ああ~」
「何さその目はっ!ちゃんと許可だって貰ったよ!」
「それじゃあ一応お祝いでもしようか。私お酒飲むの初めてなんだよね」
「お、そりゃいいね。今夜は酔うまで飲もう」
少しテンション上げて神奈子に絡めばすぐに気まずさも無くなった。
祝いの場で不味くなるような事は避けたいしね。お酒だけに。
あ、ゆとりは水で我慢しなよ?私も生まれて初めてのお酒なんだし、最低でも20年生き残れたら飲んでいいから。
あれだね、私の回復力は嫌がらせでもあるね。飲んでもちょっといい気分になる程度にしか酔えない。それも飲み続けていないと維持できない。
まあ、雰囲気に酔えば楽しくなれるから良いかもしれないけど、初めてのお酒であれはがっかりだ。不便だよこの体。
後は一対一でもう一度神奈子とだけ戦ってみたけど強かったね。オンバシラなら能力で吹っ飛ばせるけど神力弾はどうにもできない。
当たっても蒸発はしなかったけどそれでも神様の力なだけあってとてつもない威力だった。結果は私が残機を減らして終了。
そして皆でどんちゃん騒ぎをした翌日ですよ。
「それじゃあ帰るね」
「お世話になりました」
「ん、また来てね。木五倍子は妖怪じゃなくなったようだし、参拝もよろしく」
二人に手を振って帰路につく。今回は魔界ではなく幽香の家だから徒歩なのだ。
別に能力でぶっ飛ばすことも出来るけど。それほど遠い訳でもないのだから大丈夫だろう。
人の足で数日は掛かりますがな!
そして、帰宅。
「たっだいま~」
「おかえりなさい木五倍子、ゆとり。木五倍子にはついにお客さんが来たわよ」
幽香と並んで座って紅茶――だと思われるもの。見た目はそうだがお茶というより植物汁だと思う――を飲んでいた美女がこちらを向く。
大妖怪や歴史的妖怪なんて目じゃない。それこそこの世界が出来る以前から存在していたような妖力と貫禄のある金髪の女性は私を見た後に一瞬だけ表情が歪んでいた。
……私の事を知っているみたいだな。ゆとりには目もくれていない。
謎の美女を前に私は緊張よりも安心感を得ていた。どこか懐かしさを感じながら。
「ようやく見つけたわ、××」
そして彼女は、私の以前の名前で私を呼んだ。
文字を書くのに使うソフトってあるんでしょうね。私は文字数をここに張り付けた瞬間に把握してますが、大体10KBになるように揃えるつもりです。
次回はIFのお話です。こっちはちょっとあれでしたがIFは真面目に閲覧注意です。
まあ、文章力がたったの5のゴミな私じゃそこまで酷い話には出来ないでしょうが。