スマホ版でも書けるらしいのですが、携帯に依存したくはないのでよほどのことがない限りはこのままですかね。
月に4回は更新したいです。
綺麗な、ノスタルジックな景色というものを見たことがあるだろうか?
私はネットの画像では何回も見たけど実物は見たことがなかった。
わざわざ行く必要もないし。
今は何とも言えない気持ちである。360度全てが綺麗な世界というのは行ってでも見たほうがいい気もするし、行かなくても別に問題はなかったとも思う。
正直に言えば180度ほどの景色だし。
余談ながら、私には彼女なんていなかったので、一人で見に行っても感動して終わりである。まあ、死ぬ前に一回見てみればよかったとも思うけど。
今見れているからいいじゃないか。どうでも。
こう、感動しているにはしているのだが、そういうときでも捻くれている私にはまともにただ感動したことを認めにくいのだ。
ただ、まあ。
隣で瞬きすることを忘れて見入っている彼女を見れば、ここに来てよかったものだと思う。そこは正直なのかとか言わないのがお約束だ。嘘だけど。
ところで今日って何の日か知ってる?
私の百歳の誕生日と、チルノがしゃべるようになった日の間の日さ。
・・・なんかパッとしないねぇー?
「時間の概念は観測者がいないと成り立たないと思うのだよ私は。なのに物は風化するのだから私のこの考えは間違っているのだよ。」
「いきなり喋りだしたかと思えば、何言ってるの?」
私の無駄な考え事にも返される言葉があるというのは嬉しいもんだ。
私の名前を妖精ちゃんに教えてから81年。私が生まれてからは99年が過ぎた。
・・・ちょっと違うところがあるな。
私の名前をチルノに教えてから81年、かな。
そう、彼女にも名前ができたのだ。
彼女の名前が出来たのは今から1年前、恐らく100歳になったのだろう。
その時、彼女はしゃべり始めたのだ。
私がいつもどうり狩りをして帰ってきた時。
「ただいまー」
私はあいさつに関しては母親から躾けられてきた。
母親について言えば、私のトラウマ生成機といった説明が似合うと思う。
男の時の私に××なんて名前を付けたような人だし。
嵐のような人だったなぁ。まあ、少なくともその人の子供ではあるのだけどね。
今思うと、母はモテる人だった。普段は静かだったからな。
閑話休題。とりあえず躾けられたことは忠実に守る。
返される言葉がなくても迎えてくれる人はいるものね。
「おかえりなさい!!」
今日は帰ってくる言葉があったようだ。
「突然声を発するようになった原因は?」
「わからないよ、そんなの」
「ふむ・・・とりあえずお薬出しておきますねー」
「やだ!そんなの飲まないよ!」
なんでお薬が分かるんじゃ。見たことないだろう。
帰宅して、調理された肉にありつく前に、お医者さんごっこをしております。
正直なところ、私はこのネタが全く分からないので適当にやっている。
触診とかはいたしません。
「多分だけど・・・100歳になったのかな?」
妖精ちゃんが死んでしまった時が20歳とすればだけどね。
「そんなに時間経ったっけ?まだ3年くらいじゃない?」
「君もまばたきしたら大人になっていたというタイプの人間か」
私の考えだぞ、それ。
詳しい意味としては、何一つ思い出になることがなかったから、実際は15年の年月を過ごしたけれど、振り返ろうとすると一秒にも満たない記憶しかないといった考えだ。
私は17歳だったけどな。
閑話休題
「そうだなぁ、喋れるようになったということは暇つぶしのバリエーションも増えたということだけど・・・」
会話の結果、純粋な娘っ子だった。悪く言うと100歳とは思えない阿保の子だ。
そんなんじゃ私と会話するには10年かかるぞ。私は突拍子も無いわ捻くれてるわで大変だからな。
「ねーねー××」
女になってからは自分の口で言ったりするのに抵抗は無くなったけど、人からその名前で呼ばれるとザラッとしたものが来る。
しかし返事をしなければ。
「何用かね?」
無駄に紳士風になってしまった。動揺しているのだよ。
「何か聞くことがあるんじゃないの?××」
やめて!私のヒットポイントはもう0よ!
名前を連呼しないでくれ。私は名前アレルギーなんだよ。嘘だと思いたい。
・・・ん?名前か。
「妖精ちゃんの名前は?」
それが正解だったらしく。妖精ちゃんは笑顔になって。
「あたいはチルノ!」
「そっか、よろしくチルノ」
私の同居人にも名前ができました。
そして時は今に至る。チルノも大きくなったもんだ。私の肩くらいにも及ぶ。
70cmくらいかな?
閑話休題。あの時に比べて私もチルノも強くなったんだし、今日は少し提案がある。
「旅というか、旅行というか。とにかくここから出てみない?」
「行ってみたい!」
よし決定。旅立ちだ。
「どこに行くつもりなの?」
チルノが聞いてくる。別に私たちに替えの服すらないのだから準備はいらないのだ。行先決めればすぐ出発になる。
「そうだな・・・今朝日が昇りつつあるのだから、夕日がある方向に向かって走ろう」
「分かった!」
そう言ってすぐ駆け出すチルノ。この洞窟的な場所に感慨も無いのか。
少しだけもう戻ってこない我が家的な場所を振り返って見つめる。
よし。
「ちょっとくらい待ってよー!」
今までお世話になりましたってね。
道中は特に何もなかった。チルノでも倒せるような野生生物しかいないし。食料も干し肉を作ってみた時の蓄えがあるし。会話も他愛のないようなものだった。
そういえば大きくなってもチルノは空が飛べたので。私がしがみついて空を飛んでみたんだった。体力がすぐに尽きてまた歩く羽目になったけど。
・・・決して私が重いからではない。嘘だけど。
大きい分重くなるのは必然だしね。
徐々に日が傾いてきた。風もやや強く、正面から吹いてくる。
潮の香りがする。ということは海があるのか?
「チルノって海は見たことある?」
「無いよ?」
どうして疑問形なんだ。
「じゃあ見せてあげる。ちょっとお手を拝借」
「え?ちょっ」
香りはしても見えないから少し遠くだと思う。なら私の能力で跳ねて行ったほうが早い。
今はまだ無理でもいつか光の速さで跳んでみるのが夢です。嘘だけど。
そうこうしているうちにさざ波の音まで聞こえてきた。氷の大陸が終わった。
海がどうにも見えないと思っていたら氷が結構な高さにあった。下は5mは下らないだろう。
・・・氷河期の終わりは本当に1万年以上かかるかもしれない。というかここ崖だから少し離れるべきだと思う。
「うわぁ・・・」
チルノから声が聞こえるそちらを見てみると私なんか見ておらず、夕日のほうを見ている。つまり正面。
「・・・?」
私が同じ方を見た時にようやく気が付いた。崖の端のほうなのでここからなら海が見える。しかも海の中央付近に沈みかけの太陽。海がキラキラと反射している。
夕焼け色といったところだろうか。空はオレンジ色で。夜と日中の間の色をしている。
正直なところ、私は黄昏というのか、夜になりかけの空の色のほうが好きだ。幻想的だし、太陽付近は綺麗な紅色になっているし。
そんな捻くれた思考をしていても綺麗なものは綺麗だし、旅の目的は特にないので今日はここで野宿でもするか。
「とりあえず座ろう?」
「うん・・・」
ちゃんと座るあたり声は聞こえているが瞬きが一切されていない。ちょっと怖い。
「××・・・」
いきなりで何と言われたかわからなかったが名前を呼ばれたのだろう。
「どうしたの?」
「すごく、綺麗だね」
こちらを見てにっこりと笑うチルノ。私的に・・・まあいいか。
「そうだね」
素敵な笑顔が見れるなら、私の捻くれた思考なんていらないじゃないか。
日が沈めば周りの動物(一切見当たらないけど)も寝静まるように私たちも寝る。
二人で並んで、手を握って。
空は雲が若干あるものの、隙間から見える星は綺麗で、私の前世で見ていたものとは大違いだった。
「××、今日は海とか星とか綺麗なものがいっぱいあることを知ったよ」
「まだまだ綺麗なものは世界中にあるよ?」
こんな時に私の名前アレルギーは邪魔である。
まあ、そんなことどうでもいいか。
「じゃあさ、これから世界中の綺麗な場所に行こう!」
「危険だっていっぱいあるよ?」
「××とあたいがいれば大丈夫!」
「じゃあ、しばらくはそれを目的に旅をしようか」
「うん!」
嬉しそうだなぁ。元気いっぱいで何より。
私としては眠気が出てきた。
「明日も早いんだからもう寝なよ」
「そうだね、おやすみ」
「おやすみ、チルノ」
余談というか後日談というか、毎度思うことなのだけど。氷の上で寝るのって硬くて痛いし、体温で溶けて背中が濡れて寝起きの気分は最悪なんだよね。
課題が明日までなのに書いてしまった・・・。
そろそろチルノとの生活も終わりです。ネタバレですが。
今後の話的にずっといるのは無理があるんですよね。
さて、どういう風に分かれるのだろうか。
ちなみにこの世界のチルノはちょっと頭が良いです。