次回は多分増えていくと思います。
いや、次回の次回かな?新章に入るのはそこですし。
まあいいや。未だに名前が出てこないEXるーみゃちゃんとの一方的な試合展開です。
今度の標的はあれにしよう。
この都でも有名な八意永琳が森へ行き連れ帰ってきた少女。
片方は妖精で、片方は何の力も感じないけど人間だろう。
三人とも見た目が整っていてかなり目立つが、服装などの面からしても特徴的なあの少女にしよう。
女を殺すのは今回が初めての事だけど、子供なのだ上手く事を進められるだろう。
あの子の恐怖に歪んだ時の顔を想像する。そして今までのような破壊をした後の都を想像する。
あれだけの容姿に他とは違う服装だ。桃色の・・・何か分からないけど品のある服。
さぞかし有名な、どこぞの貴族の娘なのだろう。殺せばさすがにどこかにいる私の同族に会えるかもしれない。
人と同じ容姿でありながら違う種族。それだけで差別や憎悪の目を向けられた。
一人は嫌だ。寂しいのは嫌だ。
だから、今もどこかにいるであろう私と同じ人型の妖怪を探して人を殺す。
彼女らを犠牲に、呼び寄せる。
そして次は、私を迫害した人間への復讐だ。
滅ぼしてやる。都も何もかも。
さあ、今夜も生贄を用意しよう。
いつか現れるだろう同族に会うために。
楽しいお茶会の次の日。この日は特に何もなく過ごせたと思っていた。
チルノと散歩に出かけたり、永琳は特に何もなかったように接してくれるし。門番の人に都に妖怪が入ったことがないことを自慢げに語られたり。
特に他愛もない日であったと思う。
しかし、何か視線を感じる。それは路地裏の方だったり窓の向こうだったり、森の方から感じている。
見られている、というよりは狙われているといった感じか。
永琳に聞いてみたところ、被害者は死ぬ前に皆居心地が悪そうというか隠れようとしていたらしい。
これについて聞いた際に「もう知っているでしょうに」と言われた。
そこまで疑わしいか。
それより、今日、いや昨日から感じているこの視線はつまり次の標的が私になったというところか。
私は女だと思うのだが、ここで趣旨でも変わったのだろうか。
しかし、どうでもいいことだ。
私に来るならチルノに被害はない。
しかし、いつまでも隠れているわけにもいかない。
そういえば教えてもらったけど、今は冬らしい。
ならば、ここはクリスマスのプレゼントとして私の身を差し出してみよう。
捕まえられる自信などない。
ただ、会わなきゃいけない気がするだけだ。
だから、私は深夜徘徊を再開する。
昨日は出来なかったが、今日はお咎めも呼び出しもないので出発しよう。
これが最後になるのかな。
まあ、何かが起きてもその時はその時の私に任せるとしますか。
失敗した。上手くいくと思っていたはずだが、どこで間違えてしまったのだろう。
思えば今までの標的とは違う反応をしていた。ささいな変化だったからこれが男女の違いかなと見過ごしていたが、まさかこんな事態を招くとは。
今、私は獲物と対峙している。
最初は逃げられるかと思ったが「逃げたって追いつかれるでしょうに」被せてくるなよ。
「まあまあいったん落ち着こうよ。私はもうすぐひき肉にでもされちゃうんでしょ?」
それにしては全然怖くなさそうだな。お前。
「死んだあとなんて考えても無駄だしすべて無くなるならビビっていても無駄じゃんか」
変な考えだな。
「そうか?私もあんたもさして変わらない、ただの同類だろう?」
それは違うかな。だって私は「そんな事よりさ」おい。
さっきから私の話を遮りすぎだろう。
「私には気になることがあるんだって。死ぬことより怖いことだよ」
なんだよ、それは。
「体の一部を欠損して生きていくことさ。それが何より怖い。しかしあんたは猟奇殺人鬼と聞く。だから言っておく」
そいつは床に胡坐をかいてこっちに来いと手招きする。
怖くないのか。いや、さっき言ってたな。
というかなんでこいつは小さいくせに貫禄があるんだ。
近くへ来てしゃがむと手を引かれる。
そして耳元で囁いてきた。
「解体は殺してからにしろよ」
低い、まるで男のような声で囁かれた。
その見た目との違いに少し驚く。
「あれれー?惚れちゃったり?」
私の様子を見てそんな軽口を叩いてきやがった。
「まあいいじゃんか、気にするなよ。クリスマスプレゼントってやつだ。この世界風に言えば私を食べて・・・かな?」
肩をはだけさせ、しなを作ってそう言ってきた。
なんだかすごい魅力的な提案に聞こえる。食べるというのになんだかイケナイ事の気がしてきた。
私の興奮を察したのか、そいつはじとっとした目をして、
「変態め」
イラッときた。
腹いせにさっき言われたことの逆をやってやろうか?
「底意地の悪い奴だな。私を見習えよ。私は相手が言わなかったことを徹底的にやってそれ以上の嫌がらせにする。そして・・・まあいいや」
そいつは興が削げたのか、投げやりに言った。
いきなりどうしたんだよ。
「いや、ここで何を言おうが殺されるんだし別にいいかなって」
そりゃそうか。でも、遺言とかを残したくはないのか?
「どうせ私が死んだら犯人があんただって分かるんだし、そしたらあんたは殺されるだろうから意味ないじゃん」
まるでその事実を知っているかのように告げてきた。
「なんていうのかな・・・私の知り合いには、すごい強くて頭のいいエロティックなお姉さんがいるんだよ」
お前、所々でおっさん臭いな。
「ほっとけ、そいつのすごさを言葉に表すとな・・・そうだなぁ」
そいつは考えるように唸りだした。そして思い出したかのように顔をあげ
「月の頭脳ってやつかな」
・・・・・・痛い奴だな。
「いや、私も疑問に思うんだけどさ、多分これで間違ってないんだよね。私のゴーストがそう囁くんだよ」
そいつは楽しそうに目を細めながら語る。
「君は見つけられて解剖でもされちゃうんじゃないかな?そして新しい力を得て学園異能力バトルとかしてさ!楽しそうだなー!」
あまりに楽しそうに語るもんだから。強がりの嘘かどうか判別しかねた。
でも、仮にそうだとしても、そいつと会ってみるのも一興だ。むしろ、そういうのも相手にしてみたい。それで、
鳥肌が何より先だった。
ついで、恐怖。
そいつの意志の明確な切り替わりが、私の視界を揺さぶる。
私の無様で滑稽な隙を突き、そいつは攻撃に打って出てきた。
そして、その直前、
私が刹那に見たそいつの口元は、こう呟いた。
凄惨に、口元を歪めながら。
何よりも堪え難い愉悦を目に灯して。
嘘だけど
恐怖が身体を限界速度で反応させた。
それでも、遅すぎた。
そいつがしゃがみこんでいた私の顎先を蹴り脳を揺らす。それだけで身動きが取れない。
自分の間抜けと迂闊を呪った。顔面から石の絨毯に激突する。腕を持たれ、その腕を肩の可動域以上に後ろへ持っていかれ―――
ゴキリ、と肩が外される
悲鳴を上げようと開いた口に手を突っ込まれ、
「スタンガン!」
口の中が焼け焦げたような鋭い熱と衝撃が走る。急激な吐き気と、気力の喪失。顔の神経が麻痺して涙と鼻水を抑えきれなくなる。
抵抗の意が奪われたことを確認して、そいつは私の口から手を引いた。
そいつの手には何もなく、私の口の中と同じように焼け焦げていた。
「嘘に決まっているだろ。月の頭脳とかなんだよ、中二病か?しかも私がこの体になった所で体の一部の欠損は瞬間的なものだろうさ」
ほら、と私に向けて刺し込んだ手を見せつけてくる。
その手はすでに綺麗な少女の指に戻っていた。
その異常さに対して答えが思いつかないまま、考えることを放棄する。
この不快感から逃れたいとだけ、念じていた。
「しっかしさ、馬鹿だね君は。変身中は攻撃をしてこないのかい?まあ、実際の変身は0,2秒の速さだとかそんな理由もあるのかもしれないけどさ」
訳の分からないことを言い続けていると思ったら不意にこちらを見て
「しかも私は、君の事を人間と呼んだことは無いよ?妖怪とも言ってない。というか言わせないでおいたけど」
分かった。それでいて失敗した。
こいつは私と同類だ。
ここで出会ったことが故意か運命かなんてどうでもいいけど、これだけは納得できる。
君の言うとおりに。
けど、だとしたら。
私がいつか予想した通りになってしまった。
話し合いでは済まなかった。
それは、私が悪いのか。
方法を、間違えたから。
殺しなんて、していなければ、
何だろう。
友達に、なれたかな。
なりたかったのだろうか。
願い下げな気もするし、
心から、受け入れる気分でもあった。
「クリスマスプレゼント、今度会う時考えていてくれよ」
私の首の後ろを叩いてきた。首の骨が外れた気がする。
その程度、寝てりゃ治るけど。
よくわからない発言だったが、また会うことを言っていた。
それが、少しだけ嬉しく感じる。
意識が徐々に遠のいていく。
ああ、私は、やっと同類に出会えた。
強いというより姑息
あれ・・・チートってこんなんだったっけ・・・(;'∀')