追い詰められたルボアだが、クロックアップで形成を逆転させる。
目にも留まらぬ速さでカブトを翻弄する。
宙に舞い上がり、地面へ叩き付けられるカブト。
「カブト! ライダーシステムにはクロックアップに対抗する機能がついてる! それを探せ!」
と、青木が言う。
「知ってるよ」
起き上がり様に言うカブト。
「何?」
「悪いがこのベルトとは長い付き合いでね。この姿でどこまでやれるか、試してたんだ」
「それじゃ、まさか?」
カブトは左手でゼクターホーンを起こした。
ファンデルワールス
「キャストオフ」
右手でゼクターホーンを展開する。
{CAST OFF}
アーマーが弾け飛び、カブトホーンが顎のローテートを基点に起き上がる。
{CHANGE BEETLE}
仮面ライダーカブト・ライダーフォーム。
「うわ!」
カブトのアーマーがぶつかり、宙に舞う青木。
「クロックアップ」
カブトがベルトのサイドバックルを叩いた。
{CLOCK UP}
カブトが超高速でルボアに反撃を始める。
それは、青木が地面に落下するまでの一瞬の出来事であった。
カブトが圧倒的な速度とパワーでルボアを完膚無きまでに痛めつけ、カブトクナイガン・クナイモードの刃先をルボアの胸部に突き刺した。アバランチスラッシュ。
爆裂霧散するルボア。
{CLOCK OVER}
その音声と共に青木が地面に叩き付けられた。
「痛!」
青木はカブトを見る。
ルボアの姿はない。
カブトのゼクターが外れ、変身が解けた。
青木は起き上がった。
「やったのか?」
「ああ」
立ち去ろうとする赤木。
「待て。お前、職業は何だ?」
「それをお前に言って何か意味あるのか?」
「いや。しかし、カブトである以上は今の仕事を辞めてゼクトに入ってもらう」
「警察官だ」
赤木はそう言い残して去っていった。
青木はZECT指令車に戻った。
「彼は何者なの?」
「警察官、らしいです」
「そう。あ、ライダーシステム返して」
青木はベルトを鈴木に渡した。
「じゃ、お先に失礼します」
青木はそう言うと、指令車を出て帰路に就いた。
警視庁の捜査一課では殺人事件の捜査会議が行われていた。
「赤木、何か報告はあるか?」
「一連の事件の犯人は、やはりワームであると自分は思います」
「ワーム……か」
刑事部長が眉間にシワを寄せる。
「それで? そのワームはどうやって捕まえる?」
「捕まえる? いや、ワームは殺してしまうのがよいでしょう」
「ワームは普段は人間の姿をしてるんだろ? だったら人間の法を適用し、逮捕して檻に入れておけばいい」
「本性を現したらどうしますか?」
「それもそうだな。……やはり、不本意だが、ゼクトに任せるしかないか。解散!」
会議が解散し、捜査員たちは部屋を出て行った。