仮面ライダーカブト   作:桂ヒナギク

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Episode 7

 夜道を歩く女性の後を尾ける、てんとう虫のエピラクナワーム。

 足音に気付いた女性は慌てて駆け出したが、しかし、エピラクナワームがクロックアップで女性の前に回り込み、女性の体液を(すす)ってその彼女をミイラ化させて殺害した。

 そのミイラ化した死体が翌朝に発見され、殺人事件として警察が捜査を始めた。

 被害女性の所持品から免許証が出てきた。

 織田 峯子(おだ みねこ)という若い女性だった。

 赤木が織田の家を訪ねると、織田と同じ顔の女性が出てきた。

「警察だ。殺人事件について聞きたいことがある」

 赤木がそう言って警察手帳を見せると、女性は彼を突き飛ばして走り去る。

「待て──っ!」

 赤木は追う。

「止まらないと撃つぞ!」

 赤木は拳銃を取り出した。

 女性は立ち止まり振り返る。

 赤木も止まるが、拳銃を構えたままだ。

「お前、ワームだな?」

「ワーム? 何ですかそれ?」

(とぼけているのか?)

「なぜ逃げた?」

「面倒なことには関わりたくなかったのよ」

「そうか。悪かったな」

 赤木は拳銃をしまい、(きびす)を返した。

 女性はニヤリとほくそ笑むと、エピラクナワームに変態した。

「やはりな」

 襲いかかってくるエピラクナワームに飛来したカブトゼクターが攻撃を浴びせる。

 蹌踉めくエピラクナワーム。

「貴様、資格者か」

 振り返る赤木。

「貴様らワームはなぜ人を殺す?」

「人? 違うな」

「何?」

「我々が殲滅(せんめつ)しているのはネイティブだ」

「ネイティブ?」

「三十五年前、我々より先にこの地球(ほし)に入り込んだ侵略者だ。我々はそれを殲滅するために送り込まれた宇宙警察だ。貴様ら人間がネイティブ殲滅の邪魔をするというのなら容赦はしない」

「……………………」

 赤木は言葉を失った。

プルルルルル──赤木の携帯が鳴る。

「はい」

 赤木は携帯に出た。

「赤木か。先ほどの遺体がワームに変わった」

「何だと?」

「遺体がワームに変わったんだ」

「死んでるのか?」

「ああ、死んでる」

「今立て込んでるんだ。後でまた聞く」

 赤木はそう言って携帯をしまった。

「それで? どっちにつく?」

「少し考えさせてもらおう」

「いいだろう」

 エピラクナワームの姿が赤木の視界から消えた。

 

 

 帰路に就いた赤木。

(遺体がワームに変わった……やつの言ってることは本当なのか)

 赤木は考え事をしていた。

ドン──赤木は四十半ばの男性とぶつかった。

「あ、すまん」

 赤木がそういうと、「こちらこそ」と男性が返した。

「ん? あなた、六本木署の鳥居 勘三郎(とりい かんざぶろう)さんでは?」

「そうですけど、あなたは?」

「警視庁捜査一課の赤木です。あなたの噂は聞いてますよ」

「そうですか」

「お怪我はされてませんか?」

「大丈夫ですよ」

 鳥居はそう言って立ち去った。

 赤木は警視庁に戻る。

「遺体がワームになっただと?」

「はい」

 同僚の刑事とともに霊安室へ移動する。

「これなんだ」

 同僚の刑事がワームの遺体を赤木に見せる。

「こいつは……」

 それはツノの生えたサリスだった。

 赤木は思い出す。子どもの時、親を殺害したサリスを……。

 




友情出演:鳥居勘三郎
 石ノ森章太郎作、おみやさんの主人公。
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