十年前、赤木の両親が彼の見てる前でネイティブに殺害された。
二体のネイティブは両親の遺体を始末すると、彼らに擬態した。
それを見ていた赤木に気付いた擬態両親が、彼に歩み寄る。
「どうしたんだ?」
赤木は恐怖を覚え、その場を逃げ出した。
その後のことはよく覚えていない。気付いたら祖母の家にいた。
赤木は祖母に事情を説明し、二人で東京を離れた。
それから、大人になった赤木は、帰京して警視庁の警察官になった。
赤木は捜査会議に参加しているが、しかし、頭の中はエピラクナワームとの会話のことでいっぱいだった。
(どっちにつくべきか……)
「……かぎ! 赤木!」
「え?」
「会議、終わったぞ」
同僚の言葉に我に返る赤木。
気が付けば部屋には同僚と赤木の二人だけだった。
「どうしたんだ、赤木? ずっと上の空だったじゃないか」
「すまん。ちょっと悩み事」
その時、署内に放送が流れた。殺人事件が発生したのだ。
「行こう!」
二人は現場に駆け付けた。
現場の遺体はドロドロに溶けていた。
赤木は遠くでこちらを見ている女に気付く。
女は容姿端麗で、赤木の胸が高鳴った。一目惚れをしたのだった。
(あの人は……?)
赤木が見ているのに気付いた女はその場を立ち去る。
「どうした、赤木?」
「いや、今、女性がこっちを見ててな。すげえ可愛かった」
「惚れたのか?」
「なっ……!? んな訳ないだろ!」
「どうだか……」
「聞き込み行くぞ」
近隣で聞き込みを開始する赤木たち刑事。
あちこちで聞き込みをしていると、先ほどの女性を見付けた。
「君!」
赤木は女性に歩み寄った。
「君は、さっき殺人現場の近くにいたね?」
「え? ええ、まあ……」
「君の名は?」
「
「金子さん、あなたはなぜあそこに?」
「た、たまたま通りかかっただけですよ。そしたら刑事さんたちが来て」
「被害者と面識は?」
「ないです」
赤木は遺体の遺留品にあった運転免許証を思い出した。
顔も名前も同じだ。
「そうですか。もう結構ですよ」
頭を下げて立ち去る聡美。
赤木は聡美を尾行した。
聡美は赤木の尾行に気付くと、角を曲がりながら走った。
「……!?」
赤木は追いかけるが、行き止まりであるのに聡美の姿がない。
「まだ何か?」
聡美が背後に現れて訊ねた。
「ワームか?」
聡美がサリスに姿を変えた。
赤木の手に収まるカブトゼクター。
刹那、赤木の脳裏にエピラクナワームの言葉がよぎった。
変身すべきか……。
赤木は迷う。
サリスは言った。
「戦わないのですか?」
「お前たちの目的は、角の生えたワームを倒すことなのか?」
「ご明察」
「ではなぜ擬態した人間を殺す?」
「人間? 何を言ってるのです? 我々はネイティブを倒し、そのネイティブだった者に擬態しているにすぎないのですよ」
「それに嘘偽りはないんだな?」
「ええ」
サリスは聡美の姿に戻る。
そこへゼクトルーパーがやって来る。
「撃て──っ!」
ゼクトルーパーが聡美に向かってマシンガンを放った。
聡美はサリスになり、抵抗する。
「うわ!」
次々に吹き飛ばされるゼクトルーパー。
「やめろ! 人間を巻き込むな!」
サリスは攻撃しながら訊ねる。
「なぜ? 彼らはネイティブに味方してるのよ?」
その様子を、物陰から見ている何者かは、「お前は私のもとまで辿り着けるかな?」と。