ソードアート・オンライン 〜その日デスゲームが始まった〜   作:Shirasu

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Shirasuです。
リアル生活が少し忙しかったので、次話投稿が遅れてしまいました。
今回も誤字脱字等があったら、指摘していただけると助かります。


第1話『レベリング』

昨日10月31日。この理不尽なデスゲームは始まってしまった。俺は今、昨日出来なかったレベリングをしていた。

このゲームは、自分が行く迷宮区の層+10のレベルを持っていると安全マージンをとることができ、比較的安全にその層のモンスターと戦うことができる。

俺が行こうとしてるのは、もちろん第1層の迷宮区だ。

とりあえず、レベル11を目指してモンスターをひたすら狩り続ける……。簡単に言えば今は作業をしているようなものだな。モンスターが湧いてきたらすぐ倒し、別のモンスターを倒す。一通り終わったらまた湧いてくるまで待つ。その繰り返し作業をしていた。

 

『…ふぅ…一度はじまりの街周辺のフィールドでも覗いてみるか。』

 

昨日予測したことがあっていたのか気になった俺は一度狩りをやめ、昨日来た道を引き返すのであった…。

 

やはり……というか当然の出来事なんだろうな。はじまりの街周辺のフィールドは、東西南北全て初心者プレイヤーで埋まっていた。中には最初のイノシシに倒されるプレイヤーもいた。いや、この世界では倒されるという表現は違うな。倒されるのではなく、殺される……。

 

『…っ… 本当に理不尽なゲームだな…』

 

多少涙声となった独り言を言ったあとは、元の場所に戻りまたひたすらモンスターを狩り続けた。

 

このゲーム…〈ソードアート・オンライン〉にはソードスキルがあるが、その他にもスキルはたくさん存在する。

索敵、料理、釣り、隠密など……。

しかし、全部のスキルを覚えることはできない。プレイヤーのレベルによって、覚えられるスキルの数が違うからだ。

レベル1からレベル9までのプレイヤーは2つまでスキルが付けられて、レベル10になると覚えられるスキルが1つ増える。そのあとは、10の倍数毎にスキルが1つずつ増える。

 

俺が今付けてるのは、片手剣スキル…これは片手剣ソードスキルを使うために必要なスキルだ。そしてもう一つは索敵スキル。これは敵モンスターの位置や周囲にいるプレイヤーが何処にいるのかが分かるという便利なスキルだ。

このスキルが無いと、ものを目で見ることしか出来ないため、俺的にはかなり必要なスキルだと思う。

まぁ覚えたてでスキル熟練度がまだ高くないから、自分から数mくらいしか索敵できないのが不便だな。

スキル熟練度というのは、どのスキルにも必ず付いてくるもので、これを上げれば上げるほどそのスキルの性能が高くなる。

ソードスキルはより威力の高いものを使うことができるようになり、料理だったら失敗する確率が減ったり、釣りなら餌に魚が喰いつきやすくなったりと…。

スキル熟練度を上げる方法?そんなの簡単だ。そのスキルをたくさん使えば使うほど、スキル熟練度は高くなっていく。

 

片手剣ソードスキルで現在習得できてるのは、〈ソニックリープ〉だけだ。昨日オオカミを倒す時に使ったソードスキルでもある。

 

『…ん?これは…』

 

よく見ると、片手剣ソードスキルが一つ追加されてた。どうやら、熟練度が一定の数値を超えたのだろう。新しく覚えたのは〈スラント〉。対象を斜めに斬りつける…だそうだ。

 

『早速試してみるか…』

 

そう言うと、湧いてきたスライムに向かって発動させた。

 

『はぁぁ!!』ザシュン…パリィン…

 

攻撃を受けたスライムのHPは0になり消滅した。

 

『威力は〈ソニックリープ〉とそんなに変わらないな…。状況によって使い分けろということか…』

 

すると、自分の近くでモンスターの消滅する音が聞こえた。索敵スキルを使うと…どうやらプレイヤーとモンスターが戦いが終わったようだ。そういえば、まだこの世界で誰とも話したことがなかったな…。折角だし話しかけてみるか。

 

『さっきの戦闘、なかなか凄かったよ。もしかしてベータテスターなのか?』

 

もちろん戦闘など見てない。俺が見たのは戦闘後、スライムが散っていく姿だけだ。

 

『あぁそうだ。その様子だと、君もベータテスターかな?』

『まあな。たまたま索敵スキルの練習をしていたら君がいてさ、本当に凄い剣技だよ。もしよかったらさ、俺と少しの間パーティ組まないか?』

 

すると、その青年は少し驚いたような顔をした。まぁ、そうだろうな。俺もいきなりパーティに誘うのはやりすぎたかと思った。

 

『分かった。俺の名前は〈キリト〉だ。少しの間よろしく。』

『こちらこそよろしく。俺の名前は〈ダイスケ〉だ。』

 

しかし、キリトはパーティの誘いに了承してくれた。

おそらくだが、俺もキリトも同じような考えを持っていたのだろう。デスゲームにおいて〈ソロ〉というのは、とても危険だ。敵の不意打ちに対応しきれず死ぬ…。なんてこともありえる。

 

フレンド登録しパーティを組んだ俺とキリトは、モンスターをまた狩り続けた。

キリトの剣技は想像以上のものだった。俺なんか話にならないくらいに。

レベルを聞いてみたが、俺と同じレベル2だった。ということは自分自身の才能や技術ってことか。凄いな。

 

パーティで狩る上で大事なキーワードがある。それは〈スイッチ〉だ。この世界のモンスターはAIで動いている。簡単に言えば、高性能CPUが自動的に動いてるということだ。モンスターとの戦闘が長続きするとAIが学習し、こちらの動きに対して完璧に対応してくる。もちろん、長続きしても戦闘方法をどんどん変えていければいいのだが、ソロプレイだとそう簡単に戦闘方法を変えることはできない。

そこで〈スイッチ〉だ。そもそもスイッチは二人以上じゃないと出来ない。一人がモンスターの武器を跳ね上げさせたり隙をつくったりして、もう一人がその直後にモンスターに攻撃。これが〈スイッチ〉だ。

 

パーティを組んでから2週間が経ったがまだ俺とキリトのレベルは6だった…。明らかにベータ版に比べてレベルが上がりづらくなってる。そこで俺とキリトは第1層迷宮区に一番近い街の〈トールバーナ〉に移動することにした。

 

『よし…着いたな。』

 

移動途中も戦闘をたくさんしたため多少疲れた声で俺は言った。

 

『あぁ、ここならもっと効率良いレベリングができるはずだ。』

 

どうやらキリトの方はまだ全然疲れてないようだ。

 

『疲れてるみたいだし、今日はここでゆっくり休んで明日レベリングにするか?』

『いや、俺はまだ大丈夫だ。』

『……無理するなよ。このゲームはデスゲームだということを忘れるな。一瞬の油断が命取りとなる。』

『もちろん忘れてないさ。それよりもさっきのバトルで新しいソードスキルを習得したんだ。早く試したいぜ。』

 

俺が新しく覚えたソードスキルは〈ホリゾンタル〉。剣先が青く光り、対象を水平に斬りつける…だそうだ。

 

『そうだな。よし、レベリング再開するか。』

 

迷宮区の真下に広がる森で俺たちはレベリングの再開をした。

 

『…っ……うぉぉ!!』ザシュン!

 

迷宮区の真下のフィールドだけに、敵モンスターのレベルも上がっている。ソードスキル一発だけでは倒れない。

 

『やっぱり、一撃じゃ倒れないか…。キリト!スイッチ行くぞ!』

『ああ!』ザシュザシュ…パリィン…

 

このゲームはベータ版と比べると、難易度がとても難しくなっている…。それでも俺は諦めない…諦めたくない。

絶対に現実世界に帰る…。それを目標に俺とキリトはひたすらレベリングをするのであった。

 

 




読んでいただきありがとうございました。
第2話では第1層迷宮区攻略とアスナが出てくるので、楽しみにしててください。
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